後悔したくなかった――注目の俳優・恒松祐里 子役から朝ドラ、「全裸監督 シーズン2」への出演を決めた“役者としての覚悟”

0

2021年06月24日 12:18  ねとらぼ

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

ねとらぼ

写真恒松さん(撮影/inori)
恒松さん(撮影/inori)

 「人間らしい職業だなと思います」



【画像】キリッとした表情も(10枚超)



 “あなたにとって役者とは?”という質問にこう答えるのは、俳優の恒松祐里(つねまつ ゆり)さん。2021年度前期放送NHK連続テレビ小説「おかえりモネ」に、主人公の永浦百音(清原果耶さん)の幼なじみ野村明日美役として出演している他、Netflixオリジナルシリーズ「全裸監督 シーズン2」(6月24日配信)の新たなヒロイン・乃木真梨子役として、新境地に挑みます。



 同時期にはテレビ朝日系ドラマ「泣くな研修医」にも出演し、それぞれの作品で異なる表情を見せる恒松さん。そんな自身の「“色見本”のような本が出来ました」という1st写真集『月刊 恒松祐里 優』(小学館)の発売も決定しており、無邪気な笑顔からホテルで見せるつやのある表情など、22歳の彼女を多面的に切り取った1冊となっています。



 そんな恒松さんがデビューしたのは2005年。パーソナルに迫る質問を織り交ぜながら聞いたところ、芸歴15年超というキャリアで培った“役者”への思いが見えてきました。



●恒松祐里とは



 恒松さんが芸能界に入ったのは幼稚園のころ。両親が現在の芸能事務所「アミューズ」のオーディションに応募したことをきっかけに、2005年にドラマ「瑠璃の島」で子役としてデビューを果たしました。



――小さいころの夢は?



 自分の家の猫が2匹いたんですけど、その猫の王様になること(笑)。猫の支配者みたいな。



――学生時代の一番の思い出は?



 高校生のとき勉強を頑張ってずっと1位をとっていました。



――人生で一番うれしかったこと



 20歳の誕生日。 20歳の誕生日はすごい楽しかったです。朝からディズニーに行って、夜家に戻ってからご飯を食べに行きました。日が変わってお誕生日になった瞬間にお母さんがゆりという名前の日本酒の大吟醸を買っておいてくれて、それを舐めました(笑)



――人生で一番怖かったこと



 これも小さいころの夢ですけど、蚊の大群に襲われる夢(笑)、一番怖かったです! 蚊の王様が「行け!」って言うと周りに蚊が「バーッ」って(私のところに)来るんですよ。あれが一番怖かったです。



――一番好きな曲と最近お気に入りの曲は



 小さいころから一番好きなのはミュージカル「ヘアスプレー」の「Good Morning Baltimore」。最近は、特定の曲というよりはプレイリストで聞いているんですけど、Spotifyの「Our Generation」というプレイリストが好きです。



――一番かわいいと思うもの



 うちの自宅警備員チャーリーです!



――あなたを3語で表すと?



 天真らんまん、忘れっぽい、よくしゃべる。



――お気に入りの名言



 小さいころから好きなのは「I am Genius」という言葉がずっと好き(笑)。意味も分からず言っていました。



――感動したアドバイスは?



 ドラマ「覚悟はいいかそこの女子。」という作品に帰国子女の役で出演したのですが、そのときのカメラマンさんが私のお芝居を「絶対そのままで大丈夫だから」「このまま頑張るってことを忘れないで」ってすごく褒めてくださったんです。



 アドバイスってわけではないですけど、そのときの情景を忘れたくないなと思い、何と書いたかは忘れちゃったんですけど「Don't Forget Important Things」みたいなことを書いた文字をスマホのロック画面にしていました。それで、ロック画面を思い出すたびに、「あ、その人にこういうことを言ってもらったんだな」という言葉というか、そのときの状況を思い浮かべるようにしていました。



――何フェチ?



 目。いい目の人が好きです。形というよりも優しそうな目というか、雰囲気ですね。



――理想のタイプ



 思想が面白い人。話していて面白い人。



――好きなしぐさ



 人の好きなしぐさとかはあまりないんですけど、猫だとおなかをひっくり返しているのが一番好きです。夏とかよくやってくれるので、今写真撮り放題です。



――好きな映画3選



 ミュージカルが好きなので「ヘアスプレー」。会話劇が好きなので「ビフォア・サンライズ」。フランス映画も最近見るようになったので「女は女である」。映像とか、ポップな画が好きです。



――あなたにとってのスターは?



 小さいころのスターは、それこそ「ヘアスプレー」のザック・エフロン。ウインクが最高にかっこよかったです。



――あなたに影響を与えた本を一冊挙げるなら?



 文章を読むのは好きなんですけど、読み始めるまでに時間がかかってなかなか読めていなくて……。でも絵がすごい好きで、ディズニーの絵を描いていたメアリー・ブレアという人の画集がすごく好きで、小さいころから持っていました。何か自分で絵を描くときは、彼女の色味とかを参考にしながら絵を描いています。



――夢のステージは



 舞台「ガラスの仮面」が小さいころから好きで、ミュージカル「ドン・ジュリアン」をやらせていただいたこともあるのですが、まだまだ舞台に立ったことがないので、舞台に立つことが夢のステージ。あとは、大きすぎてかなう夢か分からないですけど、ブロードウェイミュージカルがすごい好きなので、ブロードウェイが夢のステージかもしれない。



●役者として転機になった映画「くちびるに歌を」



 役者として転機になったのは、映画「くちびるに歌を」。同作は、「陽だまりの彼女」などで知られる三木孝浩さんが監督を務め、新垣結衣さん演じる臨時教員の柏木ユリが合唱部の指導をしながら、お年頃な中学生徒たちと向き合っていくストーリー。



 恒松さんは、家庭に問題を抱える女子合唱部部長を演じ、作中でも重要なキャラクター。役者としてステップアップするきっかけとなった他、同作で共演した俳優も同様に大切な存在となったもようです。



――転機となった作品はありますか?



 映画「くちびるに歌を」ですかね。子役からやってきた中で一番大きな役をいただけたので。そこからオファーとかも少しずついただけるようになって、女優としての意識も変わっていきました。



――一緒に仕事したい人はいますか?



 映画「くちびるに歌を」で15歳のときに仕事したメンバーは、辞めてしまった人もいるんですけど、またみんなが再会してお芝居を一緒にできたらいいなとは思います。



――仲のいい俳優は?



 一番仲良いのは葵わかなかもしれないですね。映画「くちびるに歌を」のときから仲がよくて、しょっちゅう会っています。20歳になってすぐくらいのころ、マンツーマンで焼肉に行ったとき、私がお酒にまだ慣れていなくて爆睡しちゃったことがあります。わかなが「A Whole New World」を歌っていて、それで目覚めました。「1人で焼肉屋さんでカラオケさせてしまうくらい寝てたんだね私」。わかなごめんね……!



 なお、「全裸監督 シーズン2」への出演は葵さんには事前に伝えていたようで、「『かっこいいと思う!』って言ってくれてすごいうれしかったし私より喜んでくれていました」とプライベートをはじめ、同じ役者仲間として切磋琢磨(せっさたくま)しているようです。



 同作をきっかけにドラマや映画など多くの作品に出演するようになった恒松さん。中でも“難しかった役”としてあげたのは、2018年「虹色デイズ」で演じた筒井まりでした。



――難しかった役はありますか?



 「虹色デイズ」のまりっぺ、まりちゃん(筒井まり)という役は心の葛藤を抱えていて、それを見せないわけではなくて、抱えすぎてにじみ出ちゃっているのがすごく難しかったです。反抗期ではないんですけど、反抗期みたいな役で、私生活にも影響が出るくらい。親に「うるさい!」って反抗期みたいな感じになっていました。その子のモヤモヤが私にも移ってしまって、ずっとイライラしていました。



 なお、恒松さんの学生時代の思い出は「高校生のとき勉強を頑張ってずっと1位をとっていました」とのこと。また、同作の舞台となった長崎県の五島列島は、1st写真集にも登場。恒松さんの第2の故郷になっているようです。



――写真集でお気に入りのカットはありますか?



 (写真集は)長崎県・五島列島編と千葉のレトロラブホテル編があって、どちらも全然違うんですけど、最後から2番目のカットとかがクールで、ロックな感じもして、とてもかっこよくなっていると思うので最後まで見てほしいです。五島列島編だと猫と話しているカットがあって、そこが好き。



――写真集はご自身の「色見本ができた」とおっしゃっていましたが、自分を客観的に見て、あらためて自分の色を見つけられましたか?



 仕事でいろいろな役を演じるからかもしれないですが、自分自身いろいろ(な色を)持っている。だから1色に決められないのが大きくて、(自分は)こういう色というのはないかもしれないです。好きな色=虹色って答えるくらいいろんな色が好きなので、自分の好きな色通りの自分になれている写真集なのかなと思います。



●「全裸監督 シーズン2」への挑戦



 これまで学生役を多く演じてきたという恒松さんが「全裸監督 シーズン2」で演じるのは、実在する女優をモデルにした乃木真梨子。美容部員として働いていたころ村西の作品と出会い、アダルトビデオ業界に飛び込む覚悟を決めます。子役から活躍する彼女を知る人からすると、驚くほど大人な表情を見せている作品で、恒松さん自身にとっても同作への出演は覚悟を伴うものだったようです。



――出演を決めた決定的決め手は?



 オファーをいただいたときは「何で私なんだろう」ってすごく不思議だったんですけど、仮の台本をいただいて読んでいくうちに、なんだか分かる気がしてきました。



 でも、やはり挑戦するという意味では“迷うべき点”があったので、家族にも相談し、自分の将来のことなどもいろいろ考えた結果、今コロナ禍で明日、自分の好きな仕事ができるか分からない状況がある中で後悔したくないのが自分の気持ちとか背中を押してくれました。このお仕事をやって、よりステップアップできる気もしましたし、台本をいただいたときにやってみたい役だなとすごく感じたので、オファーを受けるという形になりました。



――“迷うべき点”というのは具体的にどこでしたか?



 オファーをいただいてからシーズン1を見て「かっこいいな」とすごく感じました。ただのエロではないというか、人間が精一杯生きている描写がたくさんあって、人間をやり切っているなというか、生ききっている感じがすごくかっこいい。そういうシーンに抵抗はなかったんですけど、例えば、いつか私に家族ができて、旦那さんができて、子どもが生まれたらとかを考えると、子どもが私の作品とかで何か言われないかなとか、“私だけの人生じゃなくなったときにどう影響するんだろうな”と考えて不安になりました。



――撮影現場はそうした不安をフォローしてくれる環境でしたか?



 撮影現場はとても穏やかでした。スタッフさんがテキパキと動いてくださっていて、みなさんクリエイティブな方ばかりだったので、一緒にお仕事していてとても楽しかったです。毎日いろんなところからいろんなアイデアが出てきて、そのアイデアをつぶすんじゃなくてどんどん大きくしていく現場で、より作品が村西さん風にいうと「ゴージャス」になっていくというか、完成度が高くなっていくので、とても楽しい現場でした。



 センシティブなシーンに関しても、シーズン1からのスタッフさんが多かったので、山田さんも含めてスタッフさんにも安心して身を任せることができて、何も不安要素がないまま撮影が進んでいきました。



――恒松さんから提案したことはありましたか?



 私は基本的に今自分の持てる力を出すことに精一杯で、自分から提案するというよりは、受け方や見せ方をどう変えるか監督たちと相談しながらやっていました。その場その場で臨機応変に変えていくということが(私からの)提案だったのかもしれないです。でも、最終話の高架下での村西さんとのシーンはアドリブを入れて、きりたんぽの話をしていました(笑)。



――ご自身にとって「全裸監督 シーズン2」はどういった作品になると思いますか?



 Netflixですから世界中の人に知っていただける作品になったかなと思います。女性のあたたかさとか、女性らしさを出せた作品でもあります。今までは明るい女子大生の役などが多かったですが、こういう一面もあるんだなというのを知っていただける作品になったと思います。



●夢だった朝ドラへの「おかえりモネ」



 「全裸監督 シーズン2」とは、また別の色を見せているのが「おかえりモネ」での明日美です。



――朝ドラ出演はもともと夢だったようですね。



 オーディションで合格したって聞いたときは本当にうれしかったです! オーディションの時点から明日美ちゃんの役を演じていたんですけど、明日美ちゃんの役が好きすぎて。本当にかわいらしい子なんですよね。明るくて素直で、思ったことを悪気なく言っちゃうところとかすごく好きで、だから本当にうれしかったです。



 私の演じている明日美ちゃんは、思っていることがパカンと開いちゃっている役どころなので、他の共演者の方たちとのバランスをどう意識してお芝居するかを考えながらやっています。



――思い出のエピソードなどありますか?



 撮影の最初の方に宮城県気仙沼で撮影させていただだきました。本当に食べ物がおいしくて、空気も美味しいところ。その撮影期間中に撮影がお休みの日があって、前田航基くんと高田彪我くんと一緒に自転車で、大島を一周旅したが一番楽しかった思い出です。海鮮丼食べてあんみつ食べて、でも自転車返す時間が決まっていたので「やばい! 急いで帰るぞ!」って(笑)。すごい青春感があって楽しかったです。幼なじみの設定なので、どんどん絆を深めていきたいという意味で旅していました。



――明日美と乃木、演じてみて共通する部分などはありましたか?



 演じているときは別物として考えていますけど、今こうして考えると明日美ちゃんも乃木さんも愛を大切にする人だなと思います。明日美ちゃんはりょーちん(亮)にほぼ生まれたときからずっと片思いをしているんですけど、乃木さんもある意味村西さんに最初は片思いの状態というか。



 ご覧いただければ分かると思いますが、村西さんに撮っていただきたいとか、この人と何かお話しをしたら私の人生が面白くなるんじゃないかと考えて結局最終話まで村西さんへの愛を貫き通す人なので、人を愛する気持ちが平均値より高いのは両方に共通している部分ですね。



――自分を変えてくれた作品は?



 基本私小さいころから変わっていなくて(笑)。どんどん積み重なっている感じなので、変えてくれた作品はないかもしれません。どんどん自分を超えさせてくれるというか、自分の要素をいろんな作品から吸収していったのでたくさんあります。



――今の仕事の目標は?



 より多くの人に私を知ってもらうことと、毎回の目標ですけど、全部の役に真摯(しんし)に向き合うこと。



――恒松さんにとって役者とは?



 すごく人間らしい職業だなと思います。人間だから感情を持っている生き物だからできる仕事なのかなと思います。


    ランキングエンタメ

    前日のランキングへ

    ニュース設定