1日、日本代表の森保一監督がオンラインでの取材に応じた。
同日に2022FIFAワールドカップアジア最終予選の組み合わせ抽選会が行われ、日本はオーストラリア、サウジアラビア、中国、オマーン、ベトナムと同じグループBに決定。その率直な感想を問われた森保監督は「どういうグループに入ってもアジアの中で強豪と言われる力のあるチームばかりで、厳しい戦いになると考えており、どちらのグループに入ったという感想はありません。対戦相手を見て、ここと対戦すると分かった、というところです」と淡々と語った。
試合日程も発表され、日本は9月2日にホームでのオマーン戦から最終予選をスタートさせることになった。前回のロシアW杯アジア最終予選の初戦では黒星を喫しているが、森保監督は「初戦が大事なことは間違いありませんが、すべての試合が大切だということに変わりありません。これまで通り、目の前の一戦一戦をベストを尽くして戦うと、初戦からすべての試合でできるようにしていきたいと思います」とコメント。また10月に迎えるサウジアラビア戦(7日・アウェイ)、オーストラリア戦(12日・ホーム)の連戦については「これまでの対戦でも厳しい戦いになったのが、サウジアラビアとオーストラリアだと思っています。他のチームも簡単ではないと思っていますが、しっかり分析してアウェイでも力を出し切れるよう、ホームに戻るときの移動の仕方など、どう臨むかはこれからスタッフとも話していきたいです」と語った。
現役時代には1994年アメリカ大会への最終予選で『ドーハの悲劇』も経験してきた森保監督だが、改めて指揮官として挑む最終予選については「これまで予選を戦ってきましたが、別次元の厳しい戦いと覚悟して臨まないといけません。同時に、これまでやってきたことをしっかり発揮できるよう、厳しい戦いに望む覚悟とこれまでの自信を両方持って向かいたいと思います」と語り、「目の前の一戦に最善の準備をして、良いエネルギーを作って試合に臨むということを最終予選でも続けていきたいです。高い目標としてW杯でベスト8以上を目指して戦ってきていますが、アジアを勝つ保障はどこにもないありません。これまで通りに最善の準備をしてベストを尽くし、1試合1試合結果を掴みながらW杯へ、と思いながら戦うつもりです。アジアで確実に勝つためにしっかり分析をして、準備をして戦いたいと思います」と意気込みを示した。
また、今回の取材では目前に迫る東京オリンピックでの話題も飛び交った。コロナ禍で行われる同大会について、JFAの反町康治技術委員長は従来の18名だけでなく、バックアップメンバーを含めた22名からベンチ入りメンバーを招集するかたちへ選手枠が増えることを正式に認めた。これについて森保監督は「日本にとっても良い条件だと思っています。過酷な日程と気候で選手たちを考えるとケガのリスクも低くなりますし、もともと18人プラス4人のバックアップメンバーでしたが、『バックアップ』という言葉が引っかかっていました。22人で戦うということを、選手にも感じてもらえることは良いことだと思っています」とポジティブな印象を語った。
そして五輪メンバーの選考を改めて振り返り「もともと18人プラス4人で選手の入れ替えを想定したとき、4人が18人の中に入ることより、22人のメンバーとして選んでいました。そこでプラス4人のところはいろいろな想定の中で選んでいて、変わりはないと思っています。18人プラス4人がどういうかたちで入れ替わったとしても、我々にとって最善と思って選んでいるので、選び方は変わっていないと思います」と口にしている。