中銀カプセルタワービル保存・再生プロジェクトが、銀座のカプセル型の集合住宅「中銀カプセルタワービル」を再活用するプロジェクトを始動した。カプセルを取り外して美術館や博物館に寄贈するほか、宿泊施設等での再利用を予定。クラウドファンディングサイト「モーションギャラリー」では8月31日まで出資を募っている。
同ビルは1972年に竣工した11階建てと13階建てのツインタワー。建築家の黒川紀章が全140個のカプセルを組み合わせてデザインし、メタボリズム思想の建物として国内外から人気を集めている。老朽化に伴い、建て替えかカプセル交換かの議論が行われてきたが、今年3月に敷地売却が決定。現在は住人の退去と区分所有のカプセル売却が進められている。
中銀カプセルタワービル保存・再生プロジェクトは、保存派オーナーと住人を中心に2014年に発足。クラウドファンディングで資金を調達し、これまでに建物の魅力を収めた2冊の書籍を出版した。再生プロジェクトでは「メタボリズムのコンセプトを引き継ぎ、次に繋げる」をテーマに掲げ、解体後のカプセルを美術館や博物館に寄贈するほか、カプセルを商業施設や宿泊施設に設置し宿泊プラン「泊まれるカプセル」の運営を目指すという。このほか、2022年2月に「中銀カプセルタワーの記録(仮)」の出版を予定している。
なお、クラウドファンディングのリターンは金額に応じて4種類を用意。カプセルに1ヶ月宿泊できるプラン「マンスリーカプセル」を無料で利用できる10万円のリターンは既に完売した。
■モーションギャラリー:特設サイト
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