ロッテ、左打者に強い右投手が多い救援陣

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2021年07月18日 11:14  ベースボールキング

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ロッテの田中靖洋【写真は2020年】
◆ 田中靖は左打者の被打率.188

 マリーンズのリリーフ陣は今季、開幕から右投手が中心に構成されてきたなかで、左打者に強い右投手の存在が大きかった。

 田中靖洋は今季ここまで左打者の被打率は.188(32−6)と抑え込む。開幕直後はリリーフ陣が右投手のみという時期があったなかで、先発投手が降板したあと、“左打者”に打順が巡ってきたところでマウンドに上がることが多かった。

 3月26日のソフトバンクとの開幕戦は1−3の6回に先発・二木康太が、柳田悠岐に2ラン、グラシアルに二塁打を打たれ、左の中村晃に打順が回ってきたところで田中が登板。中村晃を初球のカットボールで一直、続くデスパイネを空振り三振、左の栗原陵矢をシュートで遊ゴロに打ち取った。

 続く3月31日の楽天戦も0−0の6回に先発・岩下大輝が茂木栄五郎に先制の2点適時打を許し、左の鈴木大地に打順が巡ってきたところで、田中が登板した。田中は鈴木を2球目のストレートで遊ゴロに打ち取り火消し。

 『左内腹斜筋損傷』で離脱した時期もあったが、7月4日に再昇格。7月5日の楽天戦で復帰登板を果たし、左の小深田大翔を一ゴロ、左の鈴木を三邪飛、右の浅村栄斗を空振り三振と、1回をパーフェクトに抑えた。復帰後は、イニング頭からの登板がメインとなっている。


◆ 左打者に強い小野

 開幕直後は不安定な投球が目立ったものの、5月以降は復調の気配を見せる小野郁もまた“左打者”に強い投手だ。ここまで左打者の被打率は.173(52−9)という数字。

 6月は39人の打者と対戦し6本の安打を許したが、いずれも右打者。左打者に対しては被打率.000(12−0)、8奪三振、2与四球と、1本も安打を許さなかったことに加え、奪三振数の多さも光った。

 6月30日のオリックス戦では0−4の7回から登板し、先頭の福田周平を二ゴロ、続く宗佑磨を156キロのストレートで空振り三振、最後は打率リーグトップで三振数が少ない吉田正尚からスライダーで見逃し三振。オリックスの上位打線を完璧に封じ込んだ。

 さらに、守護神の益田直也も左打者の被打率.138(65−9)で、開幕直後はビハインドゲームでのロングリリーフを担当し、そこから序列を上げていき唐川侑己が故障で離脱したあとは、“勝ち試合の8回”を任されている佐々木千隼も左打者に対しての被打率が.191(68−13)だ。

 右投手が多めのリリーフ構成になっているが、今季は9回で打ち切りということもあり、勝ち試合で投げる益田、佐々木を除いても、左打者に強い右のリリーフ陣が控えている。そこに左の成田翔をはじめとした左のリリーフ陣も、一軍の競争に入っていければ、さらにバリーションが増えていくはず。左のリリーフ陣の奮起を期待するとともに、後半戦も引き続き左打者に強い右の中継ぎ陣には抑え続けて欲しい。

文=岩下雄太

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