波乱続きのスパ24時間は51号車フェラーリが首位で折り返し。4メーカーがトップ5争う

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2021年08月01日 12:01  AUTOSPORT web

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スパ24時間の折り返しをトップで迎えたアイアン・リンクスの51号車フェラーリ488 GT3 Evo
8月1日、ベルギーのスパ・フランコルシャン・サーキットを舞台に前日7月31日にスタートが切られた『トタルエナジーズ・スパ24時間』の決勝は、レース開始から12時間が経過。折り返しを迎えた時点ではアイアン・リンクスの51号車フェラーリ488 GT3 Evo(コム・レドガー/ニクラス・ニールセン/アレッサンドロ・ピエール・グイディ組)が総合首位に立っている。

 今季のIGTCインターコンチネンタルGTチャレンジ開幕戦にしてファナテックGTワールドチャレンジ・ヨーロッパのシーズンハイライトでもあるスパ24時間は、ベルギーを代表する伝統の耐久レースだ。この決勝レースの直前には車種ごとの性能差を調整するBoP(バランス・オブ・パフォーマンス)が更新され、フェラーリ488 GT3 Evoが10kgの重量減、ポルシェ911 GT3 Rも5kg分のバラストを下ろすことが認められた。

 天候は晴れ、路面はドライ、気温・路面ともに20度前後というコンディションのなか迎えたスタートでは、ポールポジションを獲得したメルセデスAMG・チーム・アッカASPの88号車メルセデスAMG GT3がホールショットを決め、後方の隊列でも大きな混乱なく24時間レースの幕が開けた。
 
 しかしスタートから22分後、オールージュから続くラディオンで4台のマシンが絡む多重クラッシュが発生。これによってエミル・フレイ・レーシングの114号車ランボルギーニ・ウラカンGT3 Evoをドライブしていたジャック・エイトケンと、アイアン・リンクスの71号車フェラーリ488 GT3 Evoを駆るダビデ・リゴンのふたりが負傷。生命にかかわる怪我ではないものの、より詳しい検査を受けるため病院に搬送されている。
 
 このアクシデントの影響で50分近くFCYフルコースイエローの規制が入ったレースは、スタートから1時間15分後にリスタートを迎えるが、直後に“スパウェザー”が参加者たちを襲った。最終コーナー付近から降り始めた雨は、またたく間にコース全域を濡らしていく。そんななか最適なタイヤ選択とピットストップを行ったアウディスポーツ・チームWRTの37号車アウディがレースリーダーに浮上すると、その後3時間過ぎまでレースをリードした。

 しかし、37号車アウディに恵みをもたらした雨はスタートから2時間の段階で止み、コースは徐々にドライ路面へと戻っていく。それとともに好ペースをみせたのが予選2番手につけたオレンジ1・FFFレーシングチームの63号車ランボルギーニ・ウラカンGT3だ。これに続いたアイアン・リンクスの51号車フェラーリ488 GT3 Evoも5時間目と6時間目にレースをリードするが、ピット作業違反のペナルティを受けて後退。ポールシッターの88号車メルセデスも同様のペナルティを受け1分以上のタイムを失っている。

■富田竜一郎組の31号車アウディがクラストップ3圏内を走行

 この他トラブルやスピン、スタックなどによって度々FCYが出され、また多くのマシンがトラックリミット違反のドライブスルーペナルティを受けるなか63号車ランボルギーニは快走を続け、アウディスポーツ・チームWRTの32号車アウディR8 LMSとピットタイミングごとに順位を入れ替えながら10時間過ぎまでトップ争いを繰り広げていく。

 この間に37号車アウディは電気系トラブルに見舞われシステム再起動のためタイムを失う。これに代わってガレージ59の95号車アストンマーティン・バンテージGT3が3番手争いに進出。10時間過ぎには63号車ランボルギーニがピットレーンのスピード違反でペナルティを受けたことから3番手に浮上した。

 一方、トップにはペナルティで一時5番手に順位を下げていた51号車フェラーリが返り咲き。ピエール・グイディ駆る跳ね馬は現在32号車アウディを約16秒リード、3番手の95号車アストンマーティンとは20秒差だ。4番手には88号車メルセデスが続き、アウディスポーツ・チーム・アテンプト・レーシングの66号車アウディR8 LMSが5番手となっている。

 日本勢は富田竜一郎がドライブ中の31号車アウディ(チームWRT)が総合17番手/シルバーカップ3番手につけ、チーム・リナルディの33号車フェラーリ488 GT3 Evoと僅差のクラス2番手争いを展開中だ。

 根本悠生組666号車ランボルギーニ・ウラカンGT3 Evo(VSレーシング)は11時間目を迎える直前にピットレーン出口でストップし、そのままリタイアに。フィル・キーン/濱口弘/ベルトラン・バゲット組の19号車ランボルギーニ・ウラカンGT3 Evo(オレンジ1・FFFレーシングチーム)は、長らくピットガレージに入ったままの状態が続いている。順位は総合50番手だ。

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