強打の盛岡大付が誇る“左右のスラッガー” 松本龍哉と金子京介が聖地に登場

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2021年08月16日 06:24  ベースボールキング

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ベースボールキング

盛岡大付の金子京介(左)と松本龍哉(右)
◆ 16日の第4試合で鹿島学園と対戦

 8月9日、ついに開幕した2年ぶりの夏の甲子園。

 『第103回全国高等学校野球選手権大会』は天候不良で3日連続の順延という珍事もあり、15日にようやく大会3日目が終了した。




 全国制覇を目指す熱闘はもちろんのこと、秋のドラフト会議に向けてという意味でも楽しみな夏の大舞台。

 15日に登場した風間球打(ノースアジア大明桜)を筆頭に、今年もプロ注目の選手が数多く甲子園にやってくる。

 今回は、大会4日目の第4試合で鹿島学園(茨城)と対戦する盛岡大付(岩手)から、チームを牽引する左右のスラッガーを紹介したい。



◆ 貴重な「強打の三塁手」候補

 岩手大会の5試合で計50得点。今年も強打がウリの盛岡大付のなかで、下級生の頃から注目を集めているのが松本龍哉だ。

 郡山ボーイズ(福島)ではボーイズリーグの日本代表に選ばれ、高校進学後も1年春からベンチ入り。1年の秋には一塁手のレギュラーとして東北大会にも出場し、3番打者として3試合で6安打を放つ活躍を見せた。


 その評判は早くから聞いていたものの、なかなかチャンスに恵まれず、実際にプレーを見ることができたのは、7月21日に行われた岩手大会準決勝の一関学院戦だった。

 松本は「1番・三塁」で先発出場。第1打席で緩い変化球を呼び込んでセンター前に鋭く弾き返すと、第3打席は初球を左中間に運んで二塁打と2安打をマーク。試合は5回終了時点で突然の豪雨となり、ノーゲームとなったが、その打力を存分に見せつけた。


 特徴的なのが、トップを作る動きが極めて小さいところ。かなりヘッドを投手の方に向けて構えるが、そこからほとんどバットを動かさずにステップし、鋭く振り出すことができている。

 トップの時の形だけ見ると、ヘッドが遅れそうに見えるものの、反動をつけるような動きがないため、そのようなことは全くない。バットを引く動きがほとんどなくても、強く振って遠くへ飛ばすことができるというのは得難い長所である。


 下半身の使い方は、右足を軽く上げる一本足のスタイル。少し重心を低くして構え、踏み出してから一瞬の“間”を作ることができるのが大きい。

 相手も当然警戒して、低めや外の変化球を中心に組み立ててくるが、第1打席のような攻め方に対しても完璧に対応できるのは、この下半身の強さがあるからだ。


 また、第2打席は凡打に倒れているが、それも一死二塁の場面でしっかりと引っ張って一ゴロ。進塁打を打っているように、チームバッティングができる点にも好感が持てる。

 さらに、三塁の守備もフットワーク・スローイングともに高校生としては十分高いレベルにあり、近年プロで不足しているチームも多い“強打のサード”候補としても貴重な選手と言えるだろう。


▼ 松本龍哉(盛岡大付)
・三塁手
・178センチ/85キロ
・右投左打


◆ 夏の岩手大会で個人最多本塁打記録を更新!

 盛岡大付でもう1人、この夏一気に急浮上してきたのが、一塁を守る金子京介である。

 正直に言って、大会前はそれほど注目度の高い選手ではなかった。しかし、初戦となった2回戦から決勝までの5試合全てで本塁打を放ち、夏の岩手大会の個人最多本塁打記録を打ち立てる大活躍。

 それも準々決勝の盛岡中央戦は同点の8回に勝ち越し弾、決勝の花巻東戦では初回に先制弾と、見事な勝負強さを発揮している。

 現場で見た一関学院戦はノーゲームとなり、公式記録に残らないことから、結果的に唯一の本塁打が出なかった試合となってしまったが、それでも5回までに3打数3安打。パワーだけではなく、技術の高さも見せてくれた。


 松本に比べてオーソドックスな構えだが、トップを作る時のバットの動きが小さいというのは共通した長所。少し早めに始動するスタイルだが、ステップに粘りがあって緩急に騙されることもない。

 第1打席はサイドスローの技巧派右腕の変化球にしっかり対応してライトへ運び、第2打席以降は右と左の本格派のボールをしっかりと引っ張り、いずれも安打にしている。


 この試合の前までに既に3試合連続本塁打を放っていたとはいえ、決して大振りになることなく、シャープに振り出して安打を重ねられるというのは見事という他ない。

 187センチ・93キロという堂々とした体格に、長打力と確実性を兼ね備えたスラッガー候補。こちらもプロ側から見て非常に貴重な存在であることは間違いない。


 ともに走攻守3拍子揃ったタイプではないが、打撃に関しては全国でもトップクラスの力を持っている。

 甲子園の大舞台でもその打棒を存分に見せつけることができれば、高校からのプロ入りというのも十分射程圏内に入ってくる。

▼ 金子京介(盛岡大付)
・一塁手
・187センチ/93キロ
・右投右打


☆記事提供:プロアマ野球研究所




【動画】まさに神業!阪神園芸の「グラウンドの水ぜんぶ抜く」
⚾️ #第103回全国高等学校野球選手権大会 ⚾️
本日の試合開始までの様子です📹

前回の試合がノーゲームとなって以降も雨が降り続いていたため、全面にシートが敷けない状態でした。#阪神園芸 の皆さんによる日々の手入れが功を奏し、雨があがった2時間後には試合が開始できました👏#高校野球 #甲子園 pic.twitter.com/Nxy7gy871P— 【公式】阪神甲子園球場 (@enjoy_koshien) August 15, 2021

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  • 盛岡大附属→岩手県出身者いないだろ?これで代表?野球留学の在り方を考えるべき。制約かけろ。
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