好調ロッテ、“この1点を、つかみ取る。”を体現した8回の攻撃

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2021年08月28日 10:14  ベースボールキング

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ロッテナイン (C) Kyodo News
“この1点を、つかみ取る。”

 ロッテが2021年に掲げたチームスローガンだ。27日の楽天戦の1−1の8回、中村奨吾の第7号ソロで勝ち越した直後に奪った追加点が、まさにチームスローガンを体現するような得点の挙げ方だった。

 中村のソロで勝ち越した余韻が残る中、続くマーティンは楽天の2番手・安楽智大に対し2球で簡単に追い込まれてしまう。ここからマーティンは、安楽が投じた低めの変化球に手を出さず、きっちりと四球を選ぶ。ここでロッテベンチは、マーティンに代えて“代走のスペシャリスト”和田康士朗を送る。

 一塁走者の和田は安楽から何度も牽制を受けるなかで、レアードの2ボール1ストライクから4球目に二塁盗塁を試み、今季19個目の盗塁成功。和田の武器である足で得点圏に進んだ。レアードも四球を選び無死一、二塁とする。続く佐藤都志也は、安楽が投じた初球のストレートをきっちりとピッチャー前に転がし、二塁走者の和田、一塁走者の代走・三木亮を進めた。

 一死二、三塁となり、代走から途中出場していた小川龍成に代えて、山口航輝が登場。山口は安楽が1ボール2ストライクから投じた5球目のスライダーを打つと、高いバウンドの遊ゴロとなり、その間に三塁走者の和田が3点目のホームを踏んだ。

 中村の本塁打で勝ち越した直後、2つの四球に、盗塁、犠打、遊ゴロと“ノーヒット”で欲しかった追加点を奪った。

 序盤に田中将大から得点圏に好機を作りながらあと1本が出ず、5回に挙げた安田尚憲のソロによる1点のみに抑えられるなど、攻撃面に反省点があったことは確かだ。しかし、中村のソロで勝ち越し、勝ち切るためにはどうしても次の1点が欲しいという局面で、四球を選び、足を使い、しっかり送り、内野ゴロで1点を奪う“ノーヒット”で得点を挙げたことは、チーム力が上がっている証拠といえるだろう。

 今のロッテには終盤にリードしていれば、抜群の安定感を誇る救援陣が控えている。この日も3−1となった8回は佐々木千隼、9回は益田直也が、走者を出しながらも無失点に抑え逃げ切った。これで貯金を今季最多の5とし、楽天と入れ替わって2位に浮上した。

 早いイニングに得点し逃げ切る形を作れることが理想だが、後半戦に入ってから試合中盤から後半にかけて勝ち越し、逆転勝ちに持ち込む試合が増えてきている。8月21日のソフトバンク戦では0−5の7回に5点を追いつき、9回に3点を勝ち越し勝利したという試合もあった。

 若手、中堅、ベテランが自身の役割を果たし、誰かが抜ければそこを埋める選手が出てくる。チームに力強さ、粘り強さが出てきている。

文=岩下雄太

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  • タイトルは「光る和田の好走����」だろ。余計な説明と不要な持ち上げは不要だ岩下。ピンずれ記事でも酷すぎるわ。
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