会場となったのは、渋谷の映画館ユーロスペース。新型コロナウイルス感染症の影響が長引いている中で新しい表現方法を模索したという長嶺は、「デジタルとフィジカルの融合」をキーワードに発表方法を構想。デジタルで見た人が会場で見た時と鮮度が変わらずに楽しめる内容でありながら、会場に来場した人には映画館で見るという特別な体験が生み出せると考え、映画形式の発表を選んだ。
映画のタイトルは、「何かが起こる予感」を意味する「something in the air」。監督と脚本は「とんかつDJアゲ太郎」などに監督補として参加した小林達夫が担当し、唐田のほか吉村界人や、jan and naomi(ヤン&ナオミ)のヤン ユリラ サス、ダンス&ヴォーカルグループ「エルオーエル(lol)」のhibikiなどが出演した。女優業から離れていた唐田えりかを起用したことについて長嶺は、監督の推薦に加えて、「これまでの活動内容よりもブランドの雰囲気に合うかを重視した」と話している。
映画では、吉村が演じるバンドマンD2らのバンドメンバーと、唐田が演じるMEGUが出会ったことで起こるそれぞれの心境の変化を表現。全てのシーンが転機となりそうになるが、結果的には劇中では何も変化せず、しかしその後の人生において別の物語のスタートを予感させる内容となっている。唐田や吉村など主要キャストが劇中で、新作コレクションを着用した。