コロナ禍での有観客開催は、ル・マン24時間の歴史の中で「もっとも困難」だったとフィヨン会長

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2021年09月21日 19:21  AUTOSPORT web

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5万人の観客を迎えての開催となった2021年のル・マン24時間レース
ACOフランス西部自動車クラブのピエール・フィヨン会長は8月21〜22日に実施された2021年のル・マン24時間レースについて、これまで開催してきた大会のなかで「もっとも難しい」ものだったとことを認めた。

 新型コロナウイルスの影響で6月から8月に延期されたフランスの“エンエュランス・クラシック”は先月、観客数を5万人に制限するなかで開催された。この観客はCOVID-19の検査が陰性であるか、ワクチンの接種が確認された場合のみ、イベントへの参加が許可された。

 フィヨン会長によれば、同じプロトコルに従わなければならなかった競合他社のバブルに加えて、ビルドアップと1週間の活動の両方で緊張した瞬間があったという。

「今年のレースは多くの人々を迎えることができて安心した。また、24時間レースに参加できたチームだけでなく、このイベントを開催するために取り組んできたACOのチームも安堵している」とフィヨン氏はEndurance-Infoに語った。

「今まで私が組織したチームが開催してきた中で、もっとも難しい大会だったことを認めざるを得ない。イベントの開催に関して、すべてにおいて問題がないことが分かったのは7月9日で、本番の1カ月半前だった」

「たしかに2020年も複雑だったが、(今年と比べれば)それほどでもなかった。当時はまだヘルスパスがなかった。また、無観客で行なわれたため、駐車場や受付で一般客を迎えることもなく、そのための準備も必要なかったんだ」

「いずれにしても、ふたたびサーキットで人々に再会できたことをうれしく思っている。今は少し息ができるようになった……こんなふうに話をすることもね」

 フィヨン氏は2022年のイベントについて、今年はアメリカの渡航制限の影響で中止されたセブリングでのWEC世界耐久選手権開幕戦とともに、ル・マンも6月に予定どおり開催できることを期待していると述べた。

「2022年シーズンのオープニングであるセブリングは、今年と比較して(開催に向け)すでに自信をもっている」と同氏。

「これが無事に行なわれ、ル・マン24時間レースが6月にほぼ通常どおりのかたちに戻ることを願っている」

■2024年の導入に向けて、GT3計画は「前進している」

 フィヨン会長は、ル・マンとWECにGT3ベースのカテゴリーを導入する計画が「前進している」と述べ、GT3の設計者であるステファン・ラテルとのコラボレーションの可能性について連絡を取っていることを確認した。

 ACOは先月、2024年からGTE規定車に代わるプロ・アマ仕様のGT3クラスを導入するプランを発表した。このGT3クラスの構造に関する詳細は年内は発表される予定だ。

「GT3(計画)は前進している」とフィヨン氏。「これは現在のGT3に基づいて行なわれ、さまざまなトラックに開かれていることを我々は知っている」

「私がステファン・ラテルと接触しているのは、以前にも言ったように互いに対立することではなく、力を合わせるためだ」

「ACOは近年、“正面から(ぶつかる)”のではなく、他のパートナーと力を合わせていくことを充分に示している」

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