渥美心、初の24時間レースを走破してSSTクラス4位「完走できたことが奇跡のように感じた」/EWCボルドール24時間

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2021年09月22日 22:01  AUTOSPORT web

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渥美心(OG Motorsport BY Sarazin)/2021EWC第3戦ボルドール24時間
9月18〜19日、2021FIM世界耐久選手権(EWC)第3戦ボルドール24時間耐久ロードレース決勝がフランスのポール・リカール・サーキットで行われ、渥美心が参戦したOG MOTORSPORT BY SARAZINは総合21番手(SSTクラス7番手)から総合7位(SSTクラス4位)でフィニッシュした。

 渥美は、TONE RT SYNCEDGE4413 BMWで全日本ロードレース選手権ST1000クラスに参戦しているライダーであるが、過去にはEWCで輝かしい成績を残してきた。

 2019年には同チームから星野知也、石塚健とのトリオで最終戦鈴鹿8耐を戦い、総合14位に入りSSTクラスでは優勝。また、2019-2020シーズンの第2戦セパン8耐では、SSTクラスのトップからスタートし、総合15位、SSTクラスでは3位表彰台に上っている。

 それ以来のEWC参戦となる渥美は、OG Motorsport BY Sarazinから第3戦ボルドール24時間に参戦した。このチームは、SSTクラスにエントリーしており、マシンはヤマハYZF-R1、タイヤはダンロップを使用している。

 渥美は普段、BMW S1000RRを駆っているため、マシンもチームメイトを組むアレックス・プランカッサーニュとステファン・ヒルも、もちろん24時間耐久レースも含め初めて尽くしのレースとなった。

 まず、ウエットの予選1回目、ドライの予選2回目では総合21番手(SSTクラス7番手)となったが、1分56秒222とチームの中ではトップタイムをマーク。好調の渥美はスタートライダーに選ばれ、決勝に挑んだ。

 決勝は、オープニングラップを23番手で終えると、3周目に20番手に浮上。その後は20番手や19番手を走り、ピットルーティンの関係で13番手でチームメイトにバトンを渡す。

 2スティント目は、21番手でバトンを受け取り20番手付近を維持。3スティント目には16番手、4スティント目は12番手から10番手まで浮上しており、チームメイトとともに着実にポジションを上げていく。

 雨が降った5〜6スティント目は、同一ラップのチームを引き離すため2スティント連続で走行し、6番手まで順位をアップさせる。7〜8スティントも連続で走り、一時は総合4番手(SSTクラス2番手)まで浮上した。

 その後はチームメイトに転倒があり8番手まで順位を落とすが、7番手に浮上。渥美は最終スティントも任されて、計672ラップを周回して総合7位(SSTクラス4位)でチェッカーを受けた。

 OG MOTORSPORT BY SARAZINは、アレックスが10スティント、ステファンが8スティント、渥美が11スティントを走破。また、672ラップのうち、アレックスが233周、ステファンが191周、渥美が248周を走り、スポット参戦ながら渥美は大活躍となった。

■渥美心(OG MOTORSPORT BY SARAZIN)
「まずはボルドール24時間初参戦するにおいてお世話になった皆様に御礼申し上げます」

「海外チーム、ヤマハのバイク、ポール・リカール・サーキット、どれをとっても初めてばかりで24時間全力で戦えるのかという不安はありましたが、どれも素晴らしく自分と相性が良かったのでやり切ることができました」

「予選は2日間あり、1回目はレイン、2回目はドライ。転倒だけは避けたかったので慎重にアタックしました。1分55秒台には入れたかったので1分56秒222は不完全燃焼でしたが、チームは喜んでくれたので良かったです」

「決勝ではストレートスピードが伸びることからスタートライダーに任命されました。鈴鹿8耐でもやったことがなかったのでここで経験させていただけたのは光栄でした。その後のスティントは速いライダーの後ろでライディングを学んだり、日没後は夜間での走らせ方を試行錯誤しました」

「ウエットパッチが残っていた第5〜6スティント、レインから乾き始めた第7〜8スティントは連続で走行しました。天候が悪くなった時点でダブルスティントは覚悟していましたが、実際に実行することになったのは、難しいコンディションでの自分の走りを評価してくれてのことだと思うので嬉しいです」

「残り7時間を切ったところでチームメイトの転倒があり、修復後もバイクに不具合があったためペースを上げにくくなりましたが、全員が安定した走りで総合7位、SSTクラス4位を獲得できました」

「40チーム中半数が何かしらの理由でリタイアするなか、完走できたことが奇跡のように感じます。毎走行後には仮眠と食事、トレーナーの治療を受けたことでコンディションを保ち集中して走れました。多くの方の助けや頑張りがあって24時間を戦い抜くことができたので感謝しかありません。とても良い経験ができました。今後もEWCに参戦できるように頑張っていきます。応援ありがとうございました」

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