かまいたち「芸人としてのステージを勘違いしていた」最大の転機

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2021年09月23日 11:00  AERA dot.

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写真撮影・加藤夏子
撮影・加藤夏子
 9月25日、2年ぶりのライブ「かまいたち単独ライブ2021『on the way』」の開催が決定したお笑いコンビ、かまいたち。10月2日までオンラインでの視聴も可能だ。10月からはレギュラー番組16本(うち冠番組9本)という、結成17年目の大ブレイクを迎えている超売れっ子。そんな2人に、久々のライブにかける思いと、これからの野望を聞いた。


――2年ぶりとなる単独ライブが目前ですが、どんなライブになりますか?


濱家隆一 舞台装置を使った試みも、オンライン配信を使った試みも、今までにない新しいものになると思います。仕上がりはまだ想像がついていませんが、久々なのもあって、テンションが上がってることはたしかです。


山内健司 この2年、なかなか新ネタをやる機会もなくて、でもたぶん、我々への期待値や評価は上がってると思う。ハードルがすごく上がっていることを感じます。プレッシャーですよね。見ている人は、新ネタ、どんなんやんねん、ってなってると思うんで。


――オンライン配信の最新の仕掛けとは?


山内 今回スワイプビデオというのを使って、いろんな角度からネタを見れるというのを初めてやります。10数台のカメラをステージに設置して、濱家目線、山内目線など、お客さんが自由にスイッチして好きな視点からステージを楽しめる。最大の見どころのひとつなので、それを見てほしいかなと。


濱家 僕らの真上とか、左右とか、いろんなところにカメラが置いてあるので、お好みの視点で楽しんでもらえる。カメラの向きを操作するわけではないので、オンラインの向こうに何人お客さんがいても、スイッチがスムースです。今回は配信に強くて、最新の技術が詰まっているハイテクな劇場を選ばせてもらいました。


――新しいツールを使うことで、演者としての心境に変化はありますか?


濱家 舞台上でしか表せなかったものが、舞台以外のところでも面白みを作れるという、新たな発見にはなってますね。スワイプビデオを使っての単独ライブは、吉本初の試みらしいです。ライブ自体は、生で見る以上のことって多分ないと思っていて、現場で実際に生で見るのが一番楽しめるのは間違いないんですけど、それにかなり近づけるように、工夫した配信なんで。



山内 これまで僕ら、単独ライブの配信ってやったことがなくて、要は劇場に来てくれた人しか見られなかったんです。その代わり、全国5ヶ所を回ったりとかはあったんですけど、基本、どの公演も、抽選に当たった人だけが見られるみたいな感じだったんで。だけど今回はオンラインなので、買っていただければ全員見てもらえる。今回よかったら、また次は劇場に足を運んでほしいな、みたいな。


濱家 基本的には単独ライブっていうのは、劇場に足を運んでもらって生で見てもらいたいんで。だから、単独ライブの配信というのは、おそらく最後になるんちゃうかなと思うんですね。でも新しい発見があって、もっとこんなんできるんやないか? ってなったら、そういうのに特化した配信ライブをスタートするかもしれない。そんな最後で最初のライブになるんじゃないかなと。


――この2年で、エンタテインメントの世界が大きく変わりました。その間にお2人が感じたことは?


山内 無観客ライブは何回かやらせてもらったことがあるんですけど、めちゃくちゃやりにくいというか……。手応えがなさすぎて、2人でふざけてるだけの感じがすごいしますね。やっぱり少しでもお客さんがいるのといないのでは、ぜんぜん違うなというのはありました。こういうご時世にならなかったら、配信系のイベントとか絶対してなかったと思うんですけど、やってみて、普段に見に来られない人とかが見れるっていうメリットはあるなと。新しい方法を見つけられたというのは、プラスではあるかなと思いますね。


濱家 僕は学生時代に女子のグループの近くで、大きい声で友達とエピソードトークして、女子が笑ってるかどうかチラチラ確認してたんですけど(笑)。その頃の自分と大して変わっていないんだって、無観客ライブをやってみてあらためて気がつきました。やっぱり僕は人を笑かすのが好きなんやと。無観客でやってるときは、自分が言ったことで笑ってる! よし! っていうのがないですから。



――ここ数年、テレビで見かけない日はないほどの2人ですが、あえてライブにこだわるワケは?


山内 僕ら今もなんばグランド花月、ルミネとか出てるんですけど、やっぱり新しいネタを作らないと、同じネタをお客さんの前ですることになりますよね。劇場にたくさん足を運んでくれればくれるほど、このネタ前に見たなってなったらちょっと嫌なんで。あと、僕ら同じネタを繰り返すと、飽きちゃうタイプ。飽きるとネタのクオリティが下がってしまう。だから次々新しいネタは持っておきたいっていう意味で、単独ライブをして新ネタを作るっていうのが大事なのかなと思ってます。あと、後輩たちになめられないように、負けないようにっていうのもありますね。


濱家 単純に、お客さんの前でやるのが好きっていうのはあるので、だからライブを続けているっていう感じですかね。テレビも好きやし、ライブも好きやし。直にお客さん笑かすのが好きやから。


――過去にも、単独ライブに助けられたことがあるそうですね。


山内 2015年のキングオブコントの2回戦で落ちたときが、僕らの最大の転機だと思っていて。それまでは準決勝まで毎回行ってたんですよ。初めて2回戦で落ちて、これはヤバいと。後輩になめられるって……。


濱家 ほんま、なめられるの嫌いやな(笑)。でもたしかにあの頃は自分たちの芸人としてのステージ(段階)を勘違いしていたというのはありましたよね。


山内 大阪である程度知名度もあるし、俺らを2回戦で落とすメリットはないよなって、そう思い込んでいたら……落とされました。めちゃくちゃ焦りました。次の年は絶対決勝行かな! みたいな感じで、単独ライブとかめっちゃ回数を増やしたんです。基本的な練習もするようになって、そっからM−1グランプリもキングオブコントも、決勝に行けるようになったりとか、だいぶ変わりましたね。


――これからそれぞれでの仕事も増えると思います。やりたいことをおしえてください。


濱家 個人ですと……はい。歌手活動ですね。


山内 ……それ、ずっと言ってるな〜(笑)。僕は個人としては、海外旅行ですね。


濱家 仕事じゃないんや!



山内 1ヶ月とか、そういう長期の休みって今まで1回もないんで、いつか長い休み取ってみたいなって思っていて。1ヶ月ぐらいハワイとか? そういうザ・芸能人の人が行くようなところに、行ってみたいなっていうのはありますね。


濱家 あと、目標を言うとしたら、僕は総資産30億円。はい。30億円を何かに使うんじゃなくて、俺は30億円持ってる人間だ! って、そうなりたいです。どこから出てきた額か? いえ、なんとなくざっくり30億円ぐらいやったら、いけるやろなと……後々には100億円ぐらいほしいですけど、30億円あったら100億円ってすぐやろなって思うし。


山内 70億円開きがあるけど……。どうやって稼ぐんや?


濱家 サイドビジネス!


山内 お笑いやない!


濱家 本業で30億円は無理やと思うんで。わかんないですけど。


山内 僕はコンビで各局のゴールデン番組制覇。月曜のゴールデンは〇×局、火曜のゴールデンは△□局というように全局、全曜日制覇する、みたいな。


濱家 すごいなそれ。見たことないわ。一瞬だけやったらええけど、それがもう一生ってなったら、めちゃくちゃしんどそう。
山内 M−1もキングオブコントも、もう出られないので。でもゴールデンの司会については年齢制限もないし、ありえないことはないなと。奇跡的に一瞬だけなら、ありえるんちゃうかな。


――最後に、ライブを見てくれる人にメッセージを。


濱家 配信で見てくださる皆さんにも、可能な限り楽しんでもらえる、面白がってもらえるライブをします。楽しみにしておいてください。


山内 そうっすね。年を追うごとに、かまいたちやな〜とか、濱家やな〜、山内やな〜という感じが出るネタになってきてると思うんです。今回特にそういう感じのネタになってきてて、もう全部が同じようなネタになってます!


濱家 あかんがな! パターンが減ってきてるってことやん(笑)。


山内 とにかく、普段とあんまり変わらない。演じてるというより、ネタが普段言ってるようなことの延長線上にどんどん近づいてる。僕も普段と違うキャラに、めっちゃ入ってるっていうことは減りましたね。


濱家 たしかに、山内と濱家がずっとやってるっていうことなんで、下手したらトークライブです。


山内 限りなく、はい。


(ライター・福光恵)


*週刊朝日オンライン限定記事


<オンラインチケットの購入方法>
Fany Online Ticketで販売、10月2日午後12時まで。オンライン配信見逃し視聴は10月2日午後6時まで。詳細はhttps://online-ticket.yoshimoto.co.jp/


<かまいたちプロフィール>
山内健司、濱家隆一によるお笑いコンビ。2004年、「鎌鼬」という旧名でコンビ結成。さまざまな賞を受賞し、大阪では確固たる地位を築く。東京に活動の拠点を移した18年には、キングオブコント優勝、また19年M―1グランプリ準優勝、21年、上方漫才大賞大賞受賞など、快進撃を続行中。



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