オリックスが首位に返り咲き!宮城が5戦ぶり白星で12勝目

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2021年10月01日 22:54  ベースボールキング

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ベースボールキング

オリックス・宮城大弥投手<写真=北野正樹>
◆ 引き分けを挟んで5連勝

 ロッテとの首位攻防3連戦をすべて逆転で3連勝し、ゲーム差0で本拠地に帰ってきたオリックス。ロッテが楽天戦(楽天生命)を雨で流したため、勝てば首位に返り咲く試合を、宗佑磨の同点打と相手のミスで勝ち越し、引き分けを挟み5連勝。2年目の左腕・宮城大弥が8月21日以来の12勝目を挙げた。

 4回までは宮城とソフトバンク・石川柊太による投手戦。先に均衡を破ったのはソフトバンクだった。5回、先頭の牧原大成が三塁強襲の内野安打で出塁。中村晃は空振り三振に倒れたが、二盗の牧原が捕手・伏見寅威の2塁送球が逸れた間に三進し、松田宣浩の左前打で先制した。

 しかし、勢いに乗るオリックスは6回に追いつく。右中間二塁打の先頭・伏見を太田椋がバントで三塁送り、二死後、宗が右安打を放って同点。7回には杉本裕太郎、モヤの連打とT−岡田の申告敬遠などで迎えた一死満塁の好機から、石川の暴投で勝ち越した。

 7回まで7安打を許しながら1失点で耐えた宮城を、ヒギンス−平野佳寿の必勝リレーでつなぎ競り勝った。


 1カ月以上、勝ち星に恵まれていなかった宮城は、立ち上がりから腕を大きく振り、直球主体で攻める力の投球を見せた。緩急の差で打たせてとり、三振も奪うスタイルからの変身だったが、これは「押せるところは押して、試合を作ろう」という考えからだったという。

 「11勝目までは投げるたびに勝っている気分で、調子が悪くなってもすぐに切り替えることが出来ていた。(勝てなくなって)悩み続けた」と宮城。20歳の左腕を救ったのは、中嶋聡監督や高山郁夫投手コーチ、そして選手たちからの「出来ている部分はある。自分で背負い込む必要はない」とのアドバイスだった。

 「打たれるとボールが甘かったのか、何が悪かったのかと考えていた。しかし、アドバイスで(打者に対して)逃げるより、しっかり勝負をして、打たれたら打者が上。抑えたら打者が打ち損じてくれた、と考えたら気持ちが楽になった」といい、「悩むことはいいことではないと思った」と笑顔を見せた。

 中嶋監督も「いつもよりキレのある直球でどんどん押していた。吹っ切れたというか、今まで背負っていたものが抜けたという入りだった。これから大事なところで投げていくその時のためにも、自分で背負わず打者に向かっていくといういい方向に向かったのでは」と、首位戦線の中で一人もがき苦しんだ若い投手の復調を喜んだ。

 首位に返り咲いたことについては「団子状態で1日ごとに首位が替わる可能性がある。自分たちの野球をして1つずつ貯金をしていくことが大事。目の前の試合を全員で戦っていくだけ。チームの雰囲気はいい。いい集中力で勝っていきたい」と、チャレンジャーとしての姿勢を崩さなかった。

取材・文=北野正樹(きたの・まさき)


【動画】“やればできる”宮城が7回1失点の好投!

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  • 「打たれたら打者が上・・」と相手に敬意を払うのはトミー・ジョンも語る、投手を続けるための真理らしい。経験から学んだ宮城君は素晴らしい。
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