Apple Payの「WAON」「nanaco」はどう使う? 注意点は?

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2021年10月22日 07:02  ITmedia Mobile

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写真nanacoとWAONがApple Payで利用可能に
nanacoとWAONがApple Payで利用可能に

 10月21日、Appleの決済サービス「Apple Pay」を介して非接触式のプリペイド電子マネー「WAON(ワオン)」と「nanaco(ナナコ)」が利用できるようになった。



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 この記事では、Apple Payを介してWAONやnanacoを使う上で知っておきたいことをまとめる。参考になれば幸いだ。



●対応するiPhoneとApple Watchは?



 Apple PayのWAONとnanacoは、以下の端末で利用できる。



・「iPhone 8」以降のiPhone(iOS 15.0以降)



・「Apple Watch Series 3」以降のApple Watch(watchOS 8以降)



 日本向けモデルのみFeliCaによる非接触決済に対応している「iPhone 7」「iPhone 7 Plus」「Apple Watch Series 2」には対応しない。



●カードの新規発行はどうやる?



 Apple PayのWAONやnanacoは無料で新規発行できる。発行できる枚数は他のApple Pay対応カード(※1)と合算で最大12枚(一部の古いモデルは最大8枚)だ。



 ただし、10月21日時点では、WAONとnanacoで新規発行の方法に若干の差異がある。iPhone“のみ”を利用していることを前提に方法を紹介する。



(※1)Apple Pay対応のクレジットカード/デビットカード/プリペイドカード、交通系カード(日本では「Suica」や「PASMO」)



WAONの新規発行方法



 WAONは、iOSの「ウォレットアプリ」、または「WAONアプリ」から新規発行できる。ウォレットアプリで新規発行する場合はオンラインチャージが必須だが、WAONアプリを使うと空のカード(残高0円のカード)も発行可能だ。



ウォレットアプリでの新規発行



 ウォレットアプリでは、標準デザインのカードを新規発行できる。手順は以下の通り。



1. 「ウォレット」をタップ



2. 「+」をタップ



3. 「電子マネー」をタップ



4. 「WAON」をタップ



5. 「続ける」をタップ



6. チャージ金額を入力して「追加」をタップ(チャージの詳細は後述)



7. 利用規約が出てきたら熟読して「同意」をタップ



8. カードが追加されるのを待つ



 なお、ウォレットアプリで発行されるWAONカードは「無記名」となる。会員登録(記名式への変更)を希望する場合は、WAONアプリを別途ダウンロードした上で、アプリから手続き可能だ。



WAONアプリでの新規発行



 WAONアプリでは、標準デザインのWAONカードの他、地域貢献ができる「ご当地WAON」、イオングループ各社が発行する独自デザインのWAONも発行できる(※2)。空のカードが発行されるため、利用するには残高チャージが必要となる。



(※2)ご当地WAONは一部対象外のカードあり。また、カードタイプとは異なり当該カード固有のサービスには対応しない



 全くの新規ユーザーとして、WAONアプリからカードを発行する場合の手順は以下の通り。



1. 「WAON」をタップ



2. 「新規アカウント登録」をタップ



3. 利用規約を熟読し、「規約に同意する」にチェックを入れて「次へ」をタップ



4. 携帯電話番号を入力して「次へ」をタップ



5. 届いたSMSに記載のある認証番号(4桁の数字)を入れて「次へ」をタップ



6. 氏名(カタカナ)、生年月日、パスワードを設定して「次へ」をタップ



7. セキュリティ設定(暗証番号とFace ID/Touch IDの利用設定)を行い「次へ」をタップ



8. 「WAONを新規発行またはウォレットアプリで既に設定されている方」をタップ



9. 先に登録した情報が正しいことを確かめて「確認」をタップ



10. 発行するカードの券面を選んで「次へ」をタップ



11. ウォレットアプリに遷移したら「続ける」をタップ



12. カードの追加について確認画面が出たら「次へ」をタップ



13. カードが追加されるのを待つ



14. 再度WAONアプリに遷移したら「次へ」をタップ



15. カードの使い方を確認する場合は「説明を見る」をタップ(アプリのトップ画面に行きたい場合は「×」または「あとで見る」をタップ)



nanacoの新規発行方法



 nanacoは、iOSの「nanacoアプリ」からのみ新規発行できる。ウォレットアプリからの新規発行は行えない。手順は以下の通りだ。



1. 「nanaco」をタップ



2. 「アプリをはじめる」をタップ



3. 暗証番号を設定する



4. 「nanacoの新規発行」をタップ



5. 「はじめる」をタップ



6. 利用規約を熟読して「同意してすすむ」をタップ



7. 氏名を入力して「つぎへ」をタップ



8. 性別と生年月日を入力して「つぎへ」をタップ



9. 連絡先(郵便番号、住所)を入力して「つぎへ」をタップ



10. 連絡先(携帯電話番号、メールアドレス)を入力して「つぎへ」をタップ



11. 会員メニュー用のパスワードを設定して「確認して次へすすむ」をタップ



12. 入力した内容に相違ないことを確認して「登録して発行へすすむ」をタップ



13. ウォレットアプリに遷移したら「次へ」をタップ



14. カードが追加されるのを待つ



15. 「完了」をタップ



16. メインカードにするかどうか聞かれたら「メインカードとして使用」または「今はしない」をタップ



17. nanacoアプリに遷移したら「とじる」をタップ



●発行済みカードからの移行はどうやる?



 Apple Payでは、既に使っているWAONカードやnanacoカードを取り込むことも可能だ(取り込めるカードについては後述する)。取り込みの手順は両カード共通で、以下の通り。



1. ウォレットアプリを起動する



2. 「ウォレット」をタップ



3. 「+」をタップ



4. 「電子マネー」をタップ



5. 「WAON」または「nanaco」をタップ



6. カードの概要説明が出たら「続ける」をタップ



7. 「お手持ちのカードを追加」をタップ(WAONのみ)



8. カードごとに必要な情報(※3)を入力し「次へ」をタップ



9. カードごとの利用規約を熟読して「同意する」をタップ



10. iPhoneの上部(ICカードのリーダーライター部)を移行元のカードに当てる



11. しばらく待つ



12. 完了画面になったら「完了」をタップ



 なお、移行元のカードは、移行が完了すると“無効”となる。カードのICチップの部分に切れ込みを入れるなどして処分しよう。



(※3)WAONカードは「コード」と「生年月日」、nanacoカードは「nanaco番号」の下4桁と「生年月日」



Apple Payに「移行できるカード」と「移行できないカード」



 既存のWAONカードやnanacoカードは、全てがApple Payに取り込めるわけではない。移行できるカードとできないカードについて解説しよう。



WAONカード



 Apple Payに取り込めるWAONカードは以下の通り。なお、「★」印の付いているカードは、ウォレットアプリやWAONアプリで新規発行できないものだ。



・イオングループ各社が発行するWAONカード



・G.G WAON(55歳以上の人が購入できるWAONカード)★



・ゆうゆうワオン(65歳以上の人が購入できるWAONカード)★



 上記のカードでも、一度も使ったことがない(新品の)場合や最終チャージ日から3日経過していない場合は取り込めない。移行元カードに保管されている残高や「電子マネーWAONポイント」は取り込んだ直後に反映されるが、センター(サーバ)に保管されている残高や「WAON POINT」は取り込みから3日後に反映される。



 一方で、以下のWAONカードはApple Payに取り込めない。



・ご当地WAONカード(WAONアプリからの新規発行のみ)



・イオングループ外の企業との提携WAONカード(「吉野家WAON」「三井住友カードWAON」など)



・クレジットカードやキャッシュカードと一体化されたWAONカード



・サッカー大好きWAON(対応予定あり)



・JMB WAON(JALマイルがたまるWAONカード)



・モバイルWAON(おサイフケータイ用、Google Payアプリで発行したものを含む)



 これらのカードからApple Payに移行したい場合は、残高を使い切った上でiPhoneを使ってカードを新規発行する必要がある。



 残高を使い切った後にカードに残る電子マネーWAONポイントは、Apple PayのWAONに移行できる。会員登録を済ませた上で、イオンの店舗などに設置されている「WAONステーション」や「イオン銀行のATM」で手続きを行おう。



nanacoカード



 Apple Payに取り込めるnanacoカードは、虹色デザインの通常カードとAndroidスマホ(おサイフケータイ)のnanacoカードのみとなる(おサイフケータイからの移行については後述する)。移行後はカード番号が変わるため、番号をひも付けて使うサービス(「7iD」や「オートチャージ」など)はカード番号の変更手続きが必要となる。



 通常カードは「セブンカード・プラス」または「セブンカード」とひも付けることで「QUICPay」としても利用できるが、取り込みが完了するとQUICPay機能も無効化される。両カードはApple Payに登録すれば「QUICPay+」として利用できるので、機能的な問題は生じないだろう。



 一方、以下のものを含め、他のnanacoカードはApple Payには取り込めない。



・クレジットカードまたはキャッシュカードと一体化されたnanacoカード



・シニアナナコ(60歳以上の人が発行できるnanacoカード)



・限定デザインのnanacoカード



・カード状ではないnanacoカード(「ENEOS nanaco」「ANA QUICPay+nanaco」など)



●おサイフケータイからの移行は?



 WAONやnanacoは、Androidスマホの「おサイフケータイ」でも独自のアプリ、または「Google Pay」を介して利用できる(参考リンクその1/その2)。おサイフケータイからApple Payへの移行、Apple Payからおサイフケータイからの移行については、サービスによって状況が異なる。



WAON



 10月21日時点では、プラットフォームをまたいだカードの移行は行えない。そのため、どちらかのプラットフォームで残高を使い切ったら、もう片方のプラットフォームに移行するという形を取る。カードに保存されている電子マネーWAONポイントの移行は、先に触れたWAONステーションやイオン銀行のATMを使えば行える。



 プラットフォームをまたいだカードの移行は、今後対応を検討するという。



nanaco



 10月21日時点では、おサイフケータイからApple Payへの移行のみ対応している。移行にはAndroidスマホとiPhone双方にnanacoアプリをインストールしておく必要がある。iPhoneで1枚もnanacoカードを発行していない場合の手順は以下の通り。



1. Androidスマホで「nanaco」をタップ



2. 「機種変更」をタップ



3. 会員登録メニュー用パスワードを入力して「次へ」をタップ



4. 現在のマネー(プリペイド)残高とポイント残高を確認して「引継番号発行開始」をタップ



5. しばらく待つ



6. 「引継番号」をメモして「終了」をタップ



7. iPhoneで「nanaco」をタップ



8. 「nanaco」をタップ



9. 「アプリをはじめる」をタップ



10. 暗証番号を設定する



11. 「機種変更・再発行」をタップ



12. 「Androidから機種変更」をタップ



13. 「はじめる」をタップ



14. 利用規約を熟読して「同意してすすむ」をタップ



15. 引継番号と会員登録メニュー用パスワードを入力して「つぎへ」をタップ



16. ウォレットアプリに遷移したらしばらく待つ



17. 移行元カードの残高とポイントを確認して「次へ」をタップ



18. カードが追加されるのを待つ



19. 「完了」をタップ



20. メインカードにするかどうか聞かれたら「メインカードとして使用」または「今はしない」をタップ



21. nanacoアプリに遷移したら「とじる」をタップ



 Apple Payからおサイフケータイへの移行については、今後の検討課題という。



●プリペイド残高のチャージはどうやる?



 Apple PayのWAONとnanacoは、以下のいずれかの方法でプリペイド残高にチャージ(残高の積み増し)ができる。なお、いずれのカードも残高の上限は5万円である。



現金チャージ



 現金を使ったチャージは、以下の場所で行える。



・WAON



・イオングループの店舗のレジ



・WAONが使えるコンビニエンスストアのレジ(ミニストップ、ローソン、ファミリーマート、セイコーマートなど)



・一部のWAON加盟店のレジ(ビックカメラグループ、しまむらなど)



・イオン銀行のATM



・WAONチャージャーmini



nanaco



・セブン&アイグループの店舗のレジ



・一部のnanaco加盟店のレジ(ビックカメラグループ、しまむらなど)



・セブン銀行のATM



・店頭のチャージ機



 現金チャージをする際は、買い物をする場合と同様に端末側で事前に認証を行う必要がある。事前にウォレットアプリでチャージする対象のカードを選び、決済に必要な操作を行い認証を済ませておこう。



 なお、現金チャージは1000円から4万9000円の範囲内で1000円単位で行える。ただし、チャージする機材や店舗によっては、入金上限額を4万9000円未満に設定している場合がある。



Apple Payに登録したカードでのチャージ



 Apple PayのnanacoとWAONは、Apple Payに登録してあるクレジットカード/デビットカード/プリペイドカードを使ってチャージできる。ただし、10月21日時点では以下のいずれかのブランドが付いているカードのみ対応している。



・Mastercard



・JCB



・American Express



 これはイオンカードやセブンカード(セブンカード・プラス)も例外ではなく、両カードを含めてVisaブランドのカードはApple Pay(ウォレットアプリ)を使ったチャージを利用できない。



 Apple Payを使ったチャージは1000円から4万9000円の範囲内で1円単位で金額を設定できる。



専用アプリからのチャージ



 Apple PayのWAONはWAONアプリから、Apple Payのnanacoはnanacoアプリからチャージすることもできる。それぞれのアプリからは、残高不足時の「オートチャージ」の設定や、たまったポイントを使った「ポイントチャージ」も行える。



WAONアプリ



 WAONアプリにイオンカードを登録すると、以下の機能を利用できる。



・都度チャージ(1000円から4万9000円の範囲内で1円単位、VisaブランドでもOK)



・オートチャージの設定(1000円から4万9000円の範囲内で1000円単位



 イオンカードは、提携カードを含むほぼ全種類を登録できる。ただし、「イオンデビットカード」(Visaブランド)や「イオン銀行キャッシュ+デビット」(JCBブランド)など、対象外のカードもあるので注意しよう。



 なお、WAONアプリでもApple Payに登録したカードでのチャージは行える。ただし、ウォレットアプリでのチャージと同様の制約を受ける。



nanacoアプリ



 nanacoアプリにセブンカード(セブンカード・プラス)を登録すると、以下の機能を利用できる。



・都度チャージ(1000円から4万9000円の範囲内で1円単位、VisaブランドでもOK)



・オートチャージの設定(5000円から4万9000円の範囲内で1000円単位)



 なお、nanacoアプリでもApple Payに登録したカードでのチャージは行える。ただし、ウォレットアプリでのチャージと同様の制約を受ける。



ポイントチャージ



 WAONアプリでは、電子マネーWAONポイントを使ってポイントチャージを行える。「1ポイント=1円」換算で保有ポイントが全てチャージされる。保有ポイントの一部のみをチャージしたい場合は、WAONステーション(※4)またはイオン銀行ATMで行える。



(※4)WAONステーションでは、WAON POINTの一部を使ったポイントチャージはできません



 nanacoアプリでは、センター(サーバ)預り分を含むnanacoポイントを使ってポイントチャージを行える。「1ポイント=1円」換算で、1ポイント単位でチャージ可能だ。



●おサイフケータイとの「サービス差」はいつ埋まる?



 より新しいプラットフォームを使っていることもあり、Apple PayのWAONとnanacoは、おサイフケータイ(Google Pay)用のサービスよりも“洗練”されている。アプリのユーザーインタフェース(UI)もこなれているし、クレジットカードを使ったチャージはApple Payの方が自由度が高い。人にもよるが、同じ種類のカードを用途別に複数枚発行できることも魅力だろう。



 思えば、Apple Payの「Suica」が登場した際も、先行していたおサイフケータイ用「モバイルSuica」よりもサービスが“洗練”されていた。おサイフケータイとApple Payの「機能差」は、2020年3月のモバイルSuicaアプリの刷新によってようやく是正された。古いバージョンのおサイフケータイは同種のカードの複数枚発行が難しいという問題はさておき……。



 WAONを運営するイオンリテールも、nanacoを運営するセブン・カードサービスも「Apple PayとAndroidスマホ(おサイフケータイ)とのサービス差を極力なくすことは、お客さまへの公平性を考えると欠かせない取り組みである」としている。ただ、Apple PayのSuicaとモバイルSuicaの差分は、是正に約3年5カ月かかっている。そう簡単に埋められる“差”ではない。



 プライベートでのメインはAndroidスマホのおサイフケータイである筆者としては、WAONやnanacoにおける“差”がいつ埋まるのか、そこにどうしても興味が向かってしまう所である(Apple Payを使えというツッコミは甘んじて受ける)。


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