ヤクルト「塩見の走塁が生んだ3点」咄嗟の判断が直後の一発の呼び水に

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2021年11月11日 07:32  ベースボールキング

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ヤクルト・塩見泰隆 (C)Kyodo News
◆「しまった…」主砲ミスショットも先制

 「2021 JERA クライマックスシリーズ セ」ファイナルステージ第1戦が10日に神宮球場で行われ、リーグ王者のヤクルトは4−0で巨人に快勝。アドバンテージを含めて2勝0敗とリードを広げ、6年ぶりの日本シリーズ進出へ一歩前進した。

 ヤクルトは初回、巨人先発の山口俊に対し先頭の塩見泰隆が左中間への二塁打を放ちチャンスメーク。その後、一死一・三塁となり、4番・村上宗隆の打球は遊撃後方への飛球となった。三走・塩見はベースから離れて打球の行方を目視していたが、遊撃・坂本勇人の捕球体勢が悪いと見るや素早く帰塁しタッチアップ。スピードに乗ったスライディングで本塁生還を果たした。

 なおも二死一塁の場面で、続く5番・サンタナは初球のスライダーを左翼席へ放り込み加点。山口に畳み掛ける攻撃で先制パンチを浴びせ、立ち上がりから試合の主導権を握った。

 10日に放送されたCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』では、遊飛でタッチアップした塩見の好走塁にフォーカスが当てられ、番組に出演した大久保博元さんは「きっちりいつも走塁練習していて、本番でも狙っている人じゃないとセーフにならない走塁」と語り、番組MCを務めた真中満さんも「本当に良い判断でしたよね。あれで流れがヤクルトに来ましたよね」と、試合のターニングポイントだったことを強調した。

 この日の塩見はチーム4点目となる適時打も放ち、4打数2安打の活躍を見せたが、解説を務めた田尾安志さんは「タッチアップの1点。今日はいろいろ活躍したけど、あの走塁が一番だった。(遊飛を打った)村上にとっては『しまった』という場面。これで1点が入った。サンタナも楽になったと思う。塩見の走塁が生んだ3点だった」と、好走塁でもぎ取った先制点が後続の打者・サンタナの心理面に余裕をもたらしたことを指摘。咄嗟の好走塁が直後の2ランにつながったとの見解を示した。

 リーグ王者のヤクルトにとってはレギュラーシーズン最終戦から中8日を空けてのCS初戦で、直前に甲子園で熱戦を戦ってきた巨人との“試合勘の差”が懸念材料の一つに上げられていたが、塩見の好走塁で不安の声を一掃。12球団最多625得点を上げた高津ヤクルトの“1点にこだわる野球”の浸透ぶりを示すワンプレーだった。

☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2021』

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