ベッテルとハミルトン、人権問題抱える国でのF1開催に注意を促す「問題意識を高める義務がある」

0

2021年11月27日 12:20  AUTOSPORT web

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

AUTOSPORT web

写真2021年F1ベルギーGP 決勝前のドライバーたち
2021年F1ベルギーGP 決勝前のドライバーたち
 アストンマーティンF1チームのセバスチャン・ベッテルは、F1が人権を軽んじる歴史を持つ国々を訪れていることに否定的な考えを持っており、そうした国での開催によって生み出された収益は「あまりきれいなものではない」と述べている。

 数十年にわたり、F1は一部の国々との関係において、批判を受けてきた。1980年代には、国内で徹底したアパルトヘイトが施行されていた南アフリカでレースを行ったことで、人権団体に抗議された。その後、国際人権団体アムネスティ・インターナショナルから頻繁に非難されているバーレーンをカレンダーに加えたことも批判された。バーレーンGPは2011年にはデモによる混乱で中止になったが、翌年からは再開している。

 今年、サウジアラビアは初のF1グランプリを開催するが、F1との契約はサウジアラビアによる“スポーツウォッシング”だと考える人道団体から怒りの反応を引き起こした。

「僕たちは多くの国に行き、莫大なお金を受け取っているが、ある意味、それはあまりきれいではないお金かもしれない」とベッテルは『New York Times』のインタビューで発言した。

「もちろん、これについての議論は難しい。この点において比較的良い国と、そうではない国がある」
「言ってみれば、ある場所へ行くことは間違っていると、僕は思う。なぜなら、道徳心があれば、ノーと言うだろうからだ」
「でも財政的な面で、F1にとってビジネスとしてそうした場所へ行く大きな動機があることは分かる」

 ベッテルは、今年しばしば環境問題や人権についての意見を示しているが、F1コミュニティのすべてのメンバーが同じように行動できるわけではないとも認めている。

「そうすることで僕たちはどうなるだろう?」とベッテルは疑問を投げかけた。
「メカニックやエンジニア、ドライバーはどうなるだろう? チームに雇用されて仕事をしている人々はどうなるだろう。その仕事をどこで行うかは彼らの選択や決定ではない。これは難しいことだと思うよ」

「より大きな組織として、責任を持たなければならないと思う。自分たちの行動に責任があるという自覚と意識を持って、成長していかなければならない」

「F1レースを開催することであろうが、企業を経営することであろうが、物を売ることであろうがね」

 人種差別をなくし、多様性を推進するための取り組みを積極的に行っている7度の世界チャンピオンであるルイス・ハミルトンは、F1が人権問題を抱える国々でグランプリを開催するのであれば、問題点に対する認知度を向上させる責任があると考えている。

「どこでレースを開催するかというのは、僕たちドライバーが決めることではない」とハミルトンはカタールGPの週末にコメントした。

「だが、僕たちが訪れる国々に問題が存在することは認識している。世界中に問題は存在するが、この地域の問題は最悪の部類とみなされている」

「そういう場所にスポーツが訪れる場合、その問題点に対する意識を高める義務があると思う」
「こういった場所に対する精査が必要だし、メディアは問題点について語る必要がある。平等な権利というのは重大な問題だ」

「ただ、ここで彼らが前に踏み出そうとしていること、一夜にして状況を変えることはできないということも分かっている」
「道のりは長い。僕たちがこういう場所に行くのであれば、現状を知らしめる行動が必要だ」

    ランキングスポーツ

    前日のランキングへ

    ニュース設定