大食いで月収700万 フードファイターMAX鈴木の「クズ生活」からの大逆転劇

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2021年12月07日 11:30  AERA dot.

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写真フードファイターのMAX鈴木(撮影/写真部・戸嶋日菜乃)
フードファイターのMAX鈴木(撮影/写真部・戸嶋日菜乃)
 1時間でラーメンを35杯食べる人間がこの世にいるのをご存じだろうか。フードファイターのMAX鈴木(41)だ。テレビ東京が定期的に放送する人気シリーズ「大食い王決定戦」で2015年にデビューすると、それまで絶対王者だったジャイアント白田の記録を塗り替え、新人にして初優勝、一気に注目を浴びた。その後、17、20年大会でも優勝し、2015年に開設したYouTubeチャンネルの登録者数は60万人を超える(2021年12月時点)。数年で日本最強のフードファイターの座にまで上り詰めた鈴木だったが、ギャンブルに明け暮れ借金は数百万、女性関係も派手で家もない、そんな状態が数年続いたドン底の時代があったという。なぜ、鈴木はフードファイターとして成功できたのか。本人がAERA dot.のインタビューに応じた。


【写真】MAX鈴木が大食いに目覚めるきっかけとなったアイドルはこちら
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――大食いに目覚めたきっかけを教えてください。


 僕が大食いに目覚めたのは2014年です。きっかけは大食いアイドル・もえあずちゃん(もえのあずき)。当時、僕は彼女の大ファンだったので、定期的にブログを覗いていたんです。すると、彼女がいろんなお店の大食いメニューにチャレンジしていたので、興味が湧いたんです。あるお店では、チャレンジの成功失敗に関わらず、顔写真を店内に貼ってくれるということだったので、「もしチャレンジしたら、もえあずちゃんの写真の横に自分の写真が貼られるかもしれない」という期待もありました。ちなみに、初めて僕がチャレンジしたのは「油そば特盛4杯2.8キロ」。チャレンジしてみると、意外と簡単にペロリと食べることができました。これには自分でも驚きました。それまで自分が大食いだなんて一度も思ったことありませんでしたから。大食いって成功すると、周囲の人たちがめちゃくちゃ褒めてくれるんです。「君!すごいね!」って。それまでの僕は、借金まみれで、夢も希望もない生活を送っていたので、人に褒められるのが嬉しくてたまらなかったんです。それから、いろんな大食いメニューを探して、チャレンジするような生活になりました。



――大食いにハマるまではどのような生活を送っていたのでしょうか?


 一言でいうと、クズみたいな生活でした。パチンコやスロットなどのギャンブルをやりまくっていて、消費者金融からの借金は数百万。ちなみに鈴木家はギャンブル家系で、父親は競輪、競馬、オートレスなどが大好きでしたので、その影響も大きかったんでしょうね。20代の頃はとくにひどかった。仕事はというと、トラックの運転手やガラスの施工、ピザ屋の配達などで稼いたお金はすべてギャンブルに使っていました。だから借金は膨らむ一方。最終的には家賃すらも払えなくなったので、女の子の家を転々とするようになりました。今の嫁さんと出会った時の月給も5万円でした。何度も言いますが、ほんとうにクズでしたね。大食い王決定戦に出場したのは、「そんな生活を何とか変えたい」そんな一心でした。


――「大食い王決定戦」では3度優勝。どんなトレーニングをしているのですか?


 基本的には3カ月前からトレーニングを開始します。例えば、20分でカレーを8キロ食べるとか、一日で体重を10キロ増やすとか、30分ひたすら激熱のラーメンを食べるとか、そんなトレーニングを週に3日のペースで続けていきます。胃って気を抜くとすぐに小さくなってしまうので、大食いをする間隔をあけちゃ駄目なんです。おそらく3日あけただけでも全然食べられなくなってしまう。それにトレーニングでは3、4キロを食べるだけでは不十分。8、9キロ以上は食べる必要があります。「胃が小さくなる」ってことに関しては、つねに強迫観念みたいなものがあります。正直かなりきついんですけど、これを続ければ優勝できるんです。


――それだけ食べると、かなり身体に負担があるように思います。


 大食いは下手すると死んでしまう可能性があります。過去にも、大食い番組を真似した中学生が死亡するといった事件もありました。僕は「大食い選手」と「フードファイター」の2種類に分けられると考えています。「大食い選手」は分かりやすくいうと「エンタメ」です。できるだけキレイに食べて、YouTubeでも汚い部分は編集で見せない。でも「フードファイター」は「スポーツ」です。キレイに食べることなどは考えずに、目の前に出てきた料理をとにかく早く食べる、編集もできるだけノーカットで見せる、そういう違いです。



――最近はテレビの露出やYouTubeチャンネルの登録者数も増えました。


 人生がガラッと変わりました。まったくの別物です。優勝の影響もありますが、やはりYouTubeが軌道にのったのは大きかったです。僕が本格的にYouTubeを始めたのは18年頃なんですが、ちょうどそのタイミングで「大食い」と「YouTube」のブームが重なったんです。ほんとうに運が良かったと思います。これまでの僕は頑張ってもせいぜい月給35万円くらいでしたが、今では、好きな家にも住めて、好きな時計や車も買えて、何不自由のない生活を送れています。YouTubeだけの収益で、これまでの最高額は月収700万円くらいです。もちろん、その月の動画再生数回数や広告の単価によっても変動はかなり大きいので、月収200万円のときもありますが、借金まみれだった頃を考えると比較になりません。


――動画再生数を一定に保つための工夫などはありますか?


 ブームにしっかりのることです。大食いはニッチな世界だし、やれることってほぼ決まっているんです。だから、大食いファンの中で検索されている人気ワードっていうのをしっかり見極めて、それを動画にすればある程度安定した数字は残せる。一時期でいえば「ラーメンショップ」などがそうでした。だから、仲が良いYouTuberをみたりするのは参考になるし、登録者数は少ないけど面白いYouTuberを見つけたら、どんどん真似するようにはしています。


――ご家族はフードファイターという仕事はどう捉えていますか?


 大食いをしていると、生きるか、死ぬかの境界線みたいなものを、つねに感じているので、やはり嫁さんは心配しています。基本的に、嫁さんは僕のYouTubeを見ません。僕が苦しそうにしているのがつらいみたいです。そりゃそうですよね、僕も逆の立場だったらきっと見ていられないと思います。これだけ食べているわけなので、もしかしたら明日喉に何かをつまらせて死んでしまう可能性もある。だから身体にどこか不調はないのか、半年に一度は必ず人間ドックに通っています。それが、大食いを続けさせてもらうための嫁さんからの条件の一つなんです。ただ、鈴木家では「50歳で大食いは引退する」という新たな条件が先日追加されました。僕は嫁さんには逆らえないので従います(笑)。



――なぜ、そこまでして大食いを続けるのでしょうか?


 僕にとって大食いはお金を稼げる唯一の方法だし、唯一誇れるものなんです。時折、YouTubeの数字などを気にしすぎてメンタルがやられそうになりますが、お礼を言ってくれる方もいるんです。白米をあまり食べなかった子どもが僕の動画を見て食べられるようなったとか、僕の動画をきっかけになかなか心を開いてくれなかった患者と打ち解けることができたって言ってくれたがんの研修医の方もいます。数年前まで、クズみたい生活を送っていた僕が、こんなに人の役に立てるんだって。そういうコメントを見た時は、一人でボロボロと泣いています。こういう人たちの言葉は、間違いなく僕を支えてくれていますね。


――最後に、今後の目標を教えてください。


 大食いって、まだまだ日本には文化としては根付いてないと思うんです。大食いに成功しても「すごい」と言われることはあっても、リスペクトされることはない。やはりまだまだ色物としてみられているので、何とかその現状を変えるっていうのが目標です。あと、世界で最も知名度のある早食いの大会「ネイサンズ国際ホットドッグ早食い選手権」で優勝すること。これも僕の夢なので絶対達成したい。50歳まで、あと9年。引退するまで、まだまだ強くなりたい!


(聞き手・構成/AERA dot.編集部・岡本直也)






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  • クワバタオハラと結婚した奴かな?と思ったら、違かった。
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  • 非モテの僕からすれば、「転々とできるほど女の子と付き合えて、月給5万円でも結婚してくれる女性がいた」という時点でどこが「どん底」なのか知りたい。
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