◆ 2年連続の投手4冠へ決意
オリックスの若きエース、山本由伸にまた一つ勲章が増えた。出身地の岡山県から「県民栄誉賞」を贈られることが決まり、24日に岡山県庁で授与式が行われた。
今回の授与は、今夏に行われた「東京2020オリンピック」の野球競技で金メダルを獲得した功績を称えてのもの。伊原木隆太知事は「金メダルへの大きな原動力になり、岡山県出身の選手として誇りに思う。少年たちへの影響は大きいものがある」と、五輪での好投を振り返り、お祝いの言葉を述べた。
金メダルを首にかけた山本は、「過去のクリスマスで一番うれしいプレゼント」と笑顔を見せ、「素晴らしい賞を受賞し、とても光栄に思う。これからも岡山県民のみなさんに喜んでもらい元気を与えられるように頑張りたい」と、さらなる飛躍を誓っていた。
5年目の今季は、15連勝を含む18勝(5敗)を挙げ、最多勝、最高勝率(.783)、最優秀防御率(1.39)、最多奪三振(206)の投手4冠に加え、沢村賞、MVP、ゴールデングラブ賞、ベストナインなど、主要タイトルを総なめにした。
シーズン中にはオリンピックがあり、リーグ優勝、クライマックス・ファイナルステージ、日本シリーズとフル回転だった1年。休養と鍛錬のバランスについて、「キャンプまで2カ月と期間が短いので、余計に丁寧にやらなければいけないと思う。体を休めるのも大事だが、何もしないことで疲れがとれるわけではないので、しっかりトレーニングもして、いろんな人に頼りながら体を直しつつやっていきたい」と語った。
期待がかかる2年連続の投手4冠。「いい投手がたくさんいるので、負けないように、今季の自分の成績を上回れるようにしたい」と話した。
文・写真=北野正樹(きたの・まさき)