リーグVを目指すロッテ 小野と東妻の成長に期待

6

2022年01月05日 10:14  ベースボールキング

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

ベースボールキング

ロッテの小野郁(左)、東妻勇輔(右)
◆ リーグ優勝チームのリリーフ陣は?

 昨季はシーズン最終盤までリーグ優勝を争いながらも惜しくも、2年連続2位となったロッテ。

 リリーフ陣に目を向けると昨季は故障や不振などで前半戦は“勝利の方程式”が固定することができなかったが、後半戦に入ってから7回・国吉佑樹、8回・佐々木千隼、9回・益田直也の“勝利の方程式”を確立。その他にも唐川侑己、東妻勇輔、小野郁、田中靖洋などがおり、チーム救援防御率は3.30だった20年から21年は3.24と良化した。

 1974年以来となる勝率1位でのリーグ優勝を成し遂げるためにも、リリーフ陣の出来、不出来は大きなカギを握る。

 2000年代後半から2010年代前半にかけてはパ・リーグ優勝した球団は、7回、8回、9回に強力なリリーフ陣が控えていた。05年にプレーオフを制しリーグ優勝したロッテには薮田安彦、藤田宗一、小林雅英の“YFK”、10年にリーグ優勝したソフトバンクには攝津正、ファルケンボーグ、馬原孝浩の“SBM” 、12年の日本ハムは宮西尚生、増井浩俊、武田久がいた。

 直近5年を見ると、その傾向がやや薄れてきているように思う。昨季25年ぶりにリーグ優勝したオリックスは抑えに平野佳寿、勝ち試合の8回にヒギンスが担当したが、3連投が1度もなく、リリーフ陣の登板管理をしながら起用し勝ちを拾った。

 17年と20年のソフトバンクも、17年が8回に岩嵜翔、9回はサファテが務めるも、7回は森唯斗、モイネロ、嘉弥真新也と流動的で、20年も8回・モイネロ、9回・森と固定されていたが、7回は高橋礼、岩嵜、嘉弥真などその時に状態の良い投手が起用された。

 18年からリーグ連覇した西武は、18年がチーム救援防御率最下位、19年がチーム救援防御率5位と、強打を誇る打線に助けてもらいながらも、19年は8回・平井克典、9回・増田達至という勝利の方程式があり、そこまでは複数の投手で必死に繋いでいた。

 8回と9回は固定されているが、その前を投げる7回は試合展開や登板状況によって様々な投手が起用されている印象を受ける。また、勝ち試合の8回を担当している投手が連投だったときは、7回を投げる投手が8回を任されるなど、質の高いリリーフ陣を揃え、シーズン通してマネジメントしながら戦っていくというのが主流になっていきそうな予感だ。ただ、昨季は9回打ち切り、20年が最大延長が10回までだったこともあり、極力3連投を避けることができたが、再び延長12回までとなったときも、昨季までのような傾向が出るかは注視していく必要がある。


◆ ロッテも登板数、連投は管理されている

 ロッテも20年から1週間の登板数、連投などが管理され、リーグ優勝を争う大事な時期以外は基本的に3連投、1週間に4試合以上の登板というのがない。セットアッパーの佐々木千は昨季、1度も3連投がなかった。

 昨季は夏場以降、勝利の方程式が確立されたが、長いシーズンを戦い抜くためには、勝ちパターンで投げても機能する投手を増やしたい。その点でいえば、ロッテには昨季開幕から13試合連続で無失点に抑えるなど、故障で離脱するまでは勝ち試合の7回や8回を務めた唐川がいる。

 今季に向けてメジャー通算113試合に登板し、マーリンズ時代の18年と19年に50試合以上に投げたタイロン・ゲレーロを獲得。井口資仁監督は「後ろの方で期待しています」と、リリーフで起用することを示唆している。

 そして、この2年で一軍経験を積んだ小野と東妻も、勝利の方程式に割って入っていくような存在になっていきたいところ。これまでも勝ちパターンのリリーフが連投だったときに、勝ち試合での登板を経験もある。彼らの成長が、さらにリリーフ陣に厚みをもたらすといっても良いだろう。そのくらい彼らの出来、不出来というのはリーグ優勝に向けてカギを握りそうだ。

 “勝利の方程式”の3人に依存しすぎず、力のある投手を増やし、極力3連投や1週間に4登板以上を避けられるのが理想的。また、先発投手が一人で投げきり、勝ちパターンの投手を休ませる試合を増やしたい。今季から一軍担当する木村龍治コーチ、小野晋吾コーチには、昨季以上のリリーフ陣を作って欲しい。

文=岩下雄太

このニュースに関するつぶやき

  • 敗戦処理としては優秀なんだよな!勝ちパターンで出たら打たれるが…
    • イイネ!0
    • コメント 0件

つぶやき一覧へ(2件)

ランキングスポーツ

前日のランキングへ

ニュース設定