ライバル不在をチャンスに! アフリカネーションズ杯の間に活躍が期待される選手たち

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2022年01月07日 21:40  サッカーキング

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サッカーキング

いざ主役へ [写真]=Getty Images
新型コロナの影響で延期となっていたアフリカネーションズカップ2021が、9日に開幕を迎える。カメルーンで開催される同大会には、プレミアリーグからも多くのスター選手が参加する。シーズン途中に1カ月近くも主力選手を派遣することは、各クラブの監督にとっては悩みの種だ。一方で、代わりに出場する選手にとっては格好のアピール期間となる。

 イギリスメディア『ミラー』は、アフリカネーションズ杯の開催中に、同大会に参加する選手の代役を務めるだけでなく、主役にもなれる可能性を秘めたプレミアリーグの5選手を特集している。

[写真]=Getty Images

■ケパ・アリサバラガ(チェルシー)



 一度失ってしまうと、奪い返すのが最も難しいポジションはGKだろう。2018年にGK史上最高額となる7200万ポンド(約113億円)でチェルシーに加入したケパ・アリサバラガ。しかし首脳陣からの信頼を勝ち取ることができず、クラブは2020年9月にレンヌからエドゥアール・メンディを獲得。セネガル代表GKは昨シーズンUEFAの年間最優秀GKに選ばれる活躍を見せた。

 今シーズンも正GKがメンディという状況は変わっていない。しかしトーマス・トゥヘル監督は控えGKの能力も高く評価しており、昨年8月に行われたビジャレアルとのUEFAスーパーカップでは、PK戦の目前にメンディに代えてケパを投入。期待に応えて2本のPKをセーブしたスペイン代表GKは、この試合のヒーローとなった。現時点ではカップ戦要員に甘んじているケパだが、今季のカラバオ・カップでは既に2度もPK戦を制し、チームのベスト4進出に貢献した実力者。メンディの不在中にはプレミアリーグでマンチェスター・Cとのアウェイゲームも予定されている。首位チームとの勝ち点差を縮めるパフォーマンスを披露して、2月以降もトゥヘル監督の頭を悩ませたいところだ。

■ディヴォック・オリジ(リヴァプール)



 別のクラブに所属していれば、エースストライカーとして重宝されていたかもしれない。先月4日のウルヴァーハンプトン戦で試合終了間際の94分に決勝点を叩きこんだディヴォック・オリジ。3シーズン前にはエヴァートンとのダービーマッチで96分に決勝弾を記録し、トッテナムとのチャンピオンズリーグ決勝でも試合終盤に得点をマークするなど、限られた出場時間の中で絶大なインパクトを残してきた。

 ウルヴズ戦の後、ユルゲン・クロップ監督は「彼は私が見てきた中でも指折りのフィニッシャー」とオリジを絶賛。さらに、「私が別のチームの監督だったら彼の獲得に動くだろうね」と話し、世界トップクラスの攻撃陣を有するリヴァプールのチーム事情が、オリジの起用を阻んでいることを認めた。エジプト代表FWモハメド・サラーと、セネガル代表FWサディオ・マネがチームを離れることは、リヴァプールにとっては大打撃だが、オリジにはまたとないビッグチャンスだ。複数のクラブが冬の移籍市場での獲得を狙っているという報道も出ているベルギー代表FW。1カ月ほど負傷で欠場が続いているが、一刻も早くコンディションを整えてピッチで大暴れしたいところだ。

■ジャック・グリーリッシュ(マンチェスター・C)



 ジャック・グリーリッシュはライバルが一人減っている間に「1億ポンド男」の本領を発揮できるだろうか。昨年の夏、プレミアリーグ史上最高額となる移籍金でマンチェスター・Cに加入したグリーリッシュ。その才能に疑いの余地はない。しかしポジションが確約されていたアストン・ヴィラ時代とは異なり、マンチェスター・Cの前線は激戦区。ベンチに座ったまま試合終了を迎えることも珍しくない状況だ。

 アフリカネーションズ杯の間は右ウイングを主戦場とするアルジェリア代表のリヤド・マフレズが離脱する。『ミラー』はこれまでグリーリッシュを左ウイングや攻撃的MF、偽9番として起用してきたジョゼップ・グアルディオラ監督が、マフレズ不在中は右サイドに配置する可能性もあると予想。そこでも結果を出すことができれば、複数のポジションをこなす選手を好むグアルディオラ監督の中で、グリーリッシュの株が上昇することは間違いないだろう。

■マイケル・オリーズ(クリスタル・パレス)



 レギュラー選手3名をアフリカネーションズ杯に派遣するクリスタル・パレスは、若手の台頭が必須となる。現時点でパトリック・ヴィエラ監督の下、才能の片鱗を見せているのがマイケル・オリーズだ。1日に行われたウェストハム戦では3点ビハインドの状況でピッチに投入されると、83分にオドソンヌ・エドゥアールのアシスト。試合終了間際の90分には直接フリーキックを決めて好調ウェストハムを1点差まで追い詰めた。

 今季、チャンピオンシップのレディングから加入した元フランスU−18代表MFは、ここまでプレミアリーグでの先発出場は2回だけだが、2得点3アシストという数字を残している。シェイク・クヤテ(セネガル)に加え、ジョーダン・アイェウ(ガーナ)、ウィルフレッド・ザハ(コートジボワール)という両ウイングの不在中に出場時間が増加するのは間違いないだろう。12月に20歳になったばかりのオリーズのパフォーマンスは要チェックだ。

■ニコラ・ヴラシッチ(ウェストハム)



 12月28日に行われたワトフォード戦でプレミアリーグ初ゴールをマーク。クロアチア代表MFニコラ・ヴラシッチは、サイード・ベンラーマがアルジェリア代表から戻って来る前にさらなる結果を残す必要があるだろう。2017年にエヴァートンに加入するも、爪痕を残せないまま、わずか1年でイングランドを去ったヴラシッチ。その後、CSKAモスクワで3シーズンに渡って主力として活躍し、昨年の夏はEURO2020にも出場。グループステージ最終節のスコットランド戦では先制点を決め、クロアチアのベスト16進出を後押しした。

 一回り成長したヴラシッチは今季の夏の移籍市場で2度目のプレミア挑戦を選択。しかしこれまでリーグでのスタメン出場はわずか2試合。ライバルが一人でも欠けている間にアピールを成功させたいところだ。なお、ヴラシッチの姉ブランカ・ヴラシッチは走り高跳びの元世界チャンピオン。2008年の北京五輪では銀、2016年のリオ五輪では銅メダルを獲得したが、2012年のロンドン五輪は負傷により出場が叶わなかった。自身が立つことができなかったロンドン・スタジアムで、弟が活躍する日をブランカさんも待ち望んでいるはずだ。

(記事/Footmedia)

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