虎と竜の大砲、大手術から復帰したG右腕など…2022年注目の若手【セ編】

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2022年01月09日 15:30  ベースボールキング

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中村紀洋コーチの指導を受ける石川昂弥 (C) Kyodo News
◆ 奥川、高橋に続きたいヤクルト・金久保

 昨年はヤクルトが20年ぶりの日本一に輝き、新たな戦いへと期待が膨らむ2022年。新シーズンが始まる前に各球団のチーム状況を探りながら、活躍が期待される若手を球団ごとにピックアップ。今回はセ・リーグ編。

●ヤクルト:金久保優斗(投手/高卒5年目)

 2年連続最下位から一気に日本一へ上り詰めた2021年のヤクルト。高津臣吾監督の下、多くの課題を克服し、今年は連覇を狙うシーズンに挑む。チーム防御率は2020年の4.61から2021年は3.48と劇的に改善。だが、昨季は規定投球回をクリアした投手はひとりもおらず、先発ローテの確立は残された課題でもある。

 昨季ブレイクした奥川恭伸、高橋奎二に続く新星として期待したいのが高卒5年目を迎える金久保優斗だ。4年目だった昨季は4勝1敗、防御率2.74を記録。5月に打球が腹部を直撃した影響もあり10試合(8先発)に登板にとどまったが、序盤は先発ローテーションの一角を担った。150キロを超える直球を軸に、スライダーやチェンジアップなど変化球の精度も安定。覚醒の予感漂う本格派だ。

●阪神:井上広大(外野手/高卒3年目)

 2021年はヤクルトとの優勝争いに惜敗したものの、伊藤将司、佐藤輝明、中野拓夢と新人の活躍が目立った阪神。近年は期待の若手が順調に一軍に定着しており、リベンジを期す新シーズンも新星の出現に期待が高まる。

 注目は3年目を迎える右の若き大砲・井上広大。2年目だった昨季は春季キャンプで一軍スタートを切るも、度重なるケガに泣かされ一軍出場はなし。それでも、68試合に出場した二軍戦では打率.267、9本塁打、50打点、OPS.772を記録し打点王を獲得した。打撃の確実性は着実に高まっており、まずはケガをしない体作りに注力する若き大砲。大山悠輔や佐藤との和製クリーンアップ構築にも期待が膨らむ。

●巨人:堀田賢慎(投手/高卒3年目)

 2019年のドラフト1位右腕。1年目の2020年にトミー・ジョン手術を受け育成契約となったが、昨年8月に実戦復帰し球速は自己最速を更新する155キロまでアップ。本格復帰となる3年目は大ブレークの予感が漂う。

 巨人のチーム防御率はリーグ1位だった2020年の3.34から昨季はリーグ4位の3.63に悪化。規定投球回に到達した投手は戸郷翔征(151回2/3)ひとりしかおらず、投手陣の立て直しは急務だ。堀田はまず支配下再契約を目指す立場だが、実戦復帰後の投球を見ると2ケタ番号返り咲きは時間の問題。同じくトミー・ジョン手術からの復帰を目指す2020年のドラフト2位・山崎伊織とともに投手陣の起爆剤として期待される。

◆ 横浜ファン胸アツ! 森を石井コーチが指導

●広島:宇草孔基(外野手/大卒3年目)

 2020年は森下暢仁、2021年は栗林良吏が新人王を獲得。昨秋のドラフトでは新たに即戦力候補の黒原拓未、森翔平を上位で獲得するなど、3年連続Bクラスながら投手王国復活の礎は固まりつつある。一方で攻撃陣は、チームの顔であった鈴木誠也がメジャー挑戦を表明。得点力維持へ新シーズンは“ポスト誠也”争いが最大の焦点となる。

 昨シーズン飛躍のきっかけをつかんだ小園海斗、林晃汰らとともにスタメンに定着してほしいのが宇草孔基だ。1年目に右腓骨(ひこつ)を骨折するなどケガに泣かされてきたが、昨季は43試合の出場で打率.291、4本塁打、6盗塁、OPS.764を記録し、細身ながら非凡なパンチ力も秘める。昨秋のドラフトでは社会人出身の外野手を2名獲得。春季キャンプからハイレベルなレギュラー争いに期待したい。

●中日:石川昂弥(内野手/高卒3年目)

 立浪和義新監督の下、再出発する中日。5位だった2021年はチーム防御率12球団トップの3.22をマークしたが、チーム打率、同本塁打数、同得点はいずれもリーグワースト。得点力アップが“強竜復活”への明確な課題だ。

 新指揮官も大きな期待を寄せているのが3年目を迎える石川昂弥。昨季は6月に左尺骨を骨折し長期離脱。一軍出場がないままシーズンを終え「ケガが多くて試合にも出られず悔しい」と2年目を振り返った。それでも、二軍戦では33試合の出場で3本塁打、長打率.418を記録するなど非凡なパンチ力を披露。今年はケガをしない強靭な体を作り上げチームの救世主になってほしいところだ。

●DeNA:森敬斗(内野手/高卒3年目)

 スピード感溢れるアグレッシブなプレースタイルで遊撃のレギュラー定着を狙う2019年のドラフト1位。軽快な足運びと三遊間深くからでも矢のような送球を放つ強肩を兼ね備え、守備面ではすでに高い評価を受けている。

 課題は早打ちが目立つ打撃面。一軍では昨季、44試合に出場し打率.194、出塁率.241。二軍戦では打率.255、出塁率.301と、打率はともかく出塁率をもう少し上げたいところ。新たなコーチングスタッフとして、現役時代「ハマの切り込み隊長」として大活躍した石井琢朗氏が一軍野手総合コーチに就任。理想像でもあるレジェンド遊撃手との出会いをブレイクのきっかけにしたい。

このニュースに関するつぶやき

  • 井上には、村上・榮枝と共に大いに期待してる。ファームは卒業しろ。
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