「もっと活躍して絶対に会いたい」から3年…オリックス・伏見が熱望する松岡修造さんとの対面

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2022年01月13日 07:11  ベースボールキング

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「積み重ねが大事」…基本練習に重点を置く伏見寅威 [写真=北野正樹]
◆ プロ10年目も「ひたすら基本」

 オリックスの伏見寅威選手(31)が12日、大阪市内の球団施設で自主トレを公開。
 
 プロ10年目となる今季も「コツコツと積み重ねが大事」と基本を重視していくことを明かしつつ、目指すはキャリアハイとなる100試合以上出場。また、“恩人”だという松岡修造さんとの対面も目標に掲げた。




 年始からすでに球団施設で始動していた伏見は、この日もアップやノックの後、近い距離から投げてもらったボールを、ミットを上下左右に軽快に動かして捕球する基本的な練習を繰り返す。

 「新しいこと(に取り組むこと)も大事だが、僕の場合コツコツとやることが大事だと思っている。基本的なことを積み重ねてはじめて技術になる。応用はキャンプでやれるので、この時期はひたすら基本をやった方がいい」

 これまでの経験を踏まえ、その狙いについて語った。



◆ つらい時期を支えてもらった“恩人”

 入団3〜4年目の頃は基本が大事だと分かってはいても、試合に出たいという思いからアピールすることを考えてしまう自分がいた。

 「地味な練習は、自分にはもう出来ていると思うこともあった」というが、試合では基本を怠らなかったからこそ出来るプレーがあることが分かった。

 「盗塁を刺すために、二塁へ正確に低くて速いボールを投げたいと思っても、きちんと捕球していなければできない。投げる前に、捕るという基本動作が大事」というわけだ。


 それでも、迷いは生じる。そんな時に出会ったのが、松岡修造さんの日めくりカレンダー「まいにち、修造!」だった。

 プロ6年目の4月。一軍で思うような成績が出せず、出番が少なかった時期に、自宅で見たのが「干し餅は干されているようで、干されていない」という言葉。いま出番はないが、「いつか必要とされる時が来る」と気持ちを切り替え、腐ることなくベンチで大きな声を出してナインを鼓舞し、チャンスを待った。

 するとその年、キャリアハイの76試合に出場(一塁手として34試合)。打率.274(186−51)で1本塁打の成績を残す。1200万円増の2200万円(金額は推定)で契約更改した際には、感謝したい人に「両親、妻」につづいて「松岡さん」の名前を挙げたほどの“恩人”だった。


 「もっと活躍して修造さんに絶対に会いたい」と話してから3年。

 昨季は91試合に出場しただけでなく、終盤の大事な試合も任され、日本シリーズでも先発マスクを被った。第5戦では8回に二死一塁から5点目となる適時二塁打も放つなど、チームの勝利に貢献している。

 それでも、まだ願いは叶っていない。スポーツニュースで松岡さんにインタビューされるその日のために、レベルアップしてさらなる高みを目指す。


取材・文=北野正樹(きたの・まさき)




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