◆ 昨季唯一負け越しの相手を意識
オリックスの杉本裕太郎が3日、宮崎キャンプで節分の日にちなみ豆まきを行った。杉本は25年ぶりのリーグ優勝を果たした昨季、唯一、負け越している日本ハムについて「監督も代わり目立っているので、野球では勝ちたい」と意気込みをみせた。
「同級生で、陽気で面白い人」というバルガスと、肩を組んで球場内の豆まきの会場に登場した杉本。昨年も同じ行事に参加し、打撃が向上して本塁打王に輝くという、杉本にとって縁起のいいイベント。チームバスの車内から、報道陣に向け用意された落花生を投じた。
イベント後、代表取材に応じた杉本は「1月にいいトレーニングが出来て体の状態もいい。いい感じ」と、この日が最終日となった第1クールを総括。「手首を返さないように」とグリップが2本のバットを使ってティー打撃を行うなど、基本的なフォーム固めを行っている。「早く手首を返すと、ゴロになりやすい。ボールの軌道にバットの軌道を少しでも長く入れたい」と狙いを説明。「投手の投げミスした球を打つだけでなく、投げ切ったボールを何とかヒットに出来たら」と、高いレベルで打撃を磨いている。
連覇がかかる今シーズン。どのチームも油断が出来ない混戦が予想される中で、どうしても叩いておかなければならないのが日本ハム。10勝11敗4引き分けと、唯一負け越している相手だ。しかも、指揮官はビッグボスこと新庄剛志監督。「日本ハムは投手もいい。監督もビッグボスに代わり目立っているので、そこは負けないようにしたい」と杉本。
「まだ、打撃でも守備でも課題がたくさんある。去年、1年、試合に出ただけ。また一からのつもりで頑張る」。おごることなく謙虚に前を見据えた。
取材・文=北野正樹(きたの・まさき)