老夫婦と息子夫婦の二世帯住宅の家庭を描く 山内ケンジ監督作『夜明けの夫婦』7月公開

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2022年04月28日 12:11  リアルサウンド

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『夜明けの夫婦』(c)『夜明けの夫婦』製作委員会

 山内ケンジが監督・脚本を務める新作映画『夜明けの夫婦』が、7月22日より新宿ピカデリー、ポレポレ東中野、下北沢トリウッドほかにて全国順次公開されることが決定。あわせて、予告編とポスタービジュアル、場面写真が公開された。


 第22回東京フィルメックス「メイド・イン・ジャパン」部門に出品された本作は、コロナ禍が終息を迎えた後の日本を舞台に、夫の両親と同居し、孫を持つことを強く望む姑のプレッシャーに晒されながら生活する夫婦の姿を描いた“純粋社会派深刻喜劇”。監督・脚本を務めたのは、ソフトバンクモバイルのCM「白戸家」を手がけ、演劇プロデュースユニット“城山羊の会”の劇作家・演出家として第59回岸田國士戯曲賞を受賞した山内。『友だちのパパが好き』『At the terrace テラスにて』などに続く、長編4本目の監督作となる。


 キャストには、鄭亜美、泉拓磨、石川彰子、岩谷健司、筒井のどか、金谷真由美、坂倉奈津子、李そじん、吹越満、宮内良が名を連ねた。『新聞記者』『空白』の河村光庸がエグゼクティブ・プロデューサーを務め、配給は同作を手がけたスターサンズが担う。


 公開された予告編では、主人公のさら(鄭亜美)が義理の母より「赤ちゃんはその後?」と問い詰められる場面から始まり、家族の人間模様が映し出されていく。さらとはセックスレスだが浮気をしている夫、無関心を装いながら息子夫婦の性生活に興味を持つ舅、コロナで母を亡くし孫の誕生を望み精神的に不安定になっていく姑、そしてプレッシャーに晒され「子供欲しくないでしょ?」「私がいけないんでしょ」と言葉を漏らすさら。劇中でも流れる宮内良の「夜明けのうた」にのせて、痛切だがどこか可笑しく、それぞれの抱える問題が炙り出されていく。


 あわせて公開されたポスターには、一家が暮らす家内の写真が大きく配置され、その下には真っすぐ正面を見据えた家族の姿と、その横には「この国のホンネは、どこへ行ったんだろう」というキャッチコピーが添えられている。


【動画】映画『夜明けの夫婦』予告編


■山内ケンジ監督 コメント


義理の母からの「そろそろ子供は? 作らないの?」という質問は今やなかなかにして問題発言です。セクハラとも言えます。そして、一階に両親、二階に息子夫婦という二世帯住宅で、一階では、義理母が嫁に子作りを促したり(セクハラ)、あるいは、知り合いが幼い子供を連れてきて皆で可愛いと言ったりするような日常。一方、二階の息子夫婦の寝室では、セックスをしようとしたりできなかったりが描かれます。二階ではそれしかしていません。根っこの所では同じテーマであるのに、表と裏、昼と夜という対比を作りたかったのです。なぜならそれは極めて普通のことなのに面白いから。


(リアルサウンド編集部)


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