伊集院光、サブスク時代で聴き手の“変化”に言及「みんな我慢をしなくなっていくんだ…」

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2022年05月18日 15:41  Techinsight Japan

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伊集院光、今月配信の番組では佐久間宣行氏と共演も(画像は『伊集院光 2022年5月4日付Twitter「「神回」の評判上々で嬉しい。」』のスクリーンショット)
“CDを買う・借りる”ことが当たり前だった音楽市場から、Apple MusicやSpotify、AWAなど定額制の音楽ストリーミングサービスの時代へと変化している昨今。いわゆる“サブスクリプション”は当たり前となっているが、これにより人々が好む音楽自体にも変化が表れているという。その“変化”について、伊集院光は自身のラジオ番組で「凄い感じる」と語っている。

16日深夜に放送された『伊集院光 深夜の馬鹿力』(TBSラジオ)で、「自分自身のリクエスト」としてB’zの人気曲『LOVE PHANTOM』を流した伊集院光。同曲は歌い初めまでにおよそ80秒かかる“イントロの長い曲”として知られているが、最近ではこのようなイントロや間奏に時間をかける曲が少なくなっているという。同日に放送された情報番組『スッキリ』(日本テレビ系)では、若者世代の一部にギターソロやイントロを飛ばして聴く人がいることを紹介し、SNSではさまざまな意見が飛び交うこととなった。

「ビルボードの上位の曲に、イントロ長い曲入らないみたいな」とこの話題に触れた伊集院は、「イントロ、バンバン短くしないとダメっていう話を聞いて」「なんか最近、それすごい感じるんだよね」と自らもこの変化を実感しているという。一定額以上の金額がかからないサブスクリプションだからこそ、かつて自身が経験した「映画館はもちろん、金払って一回入っちゃったらそれがどうであろうが見るしかない」「レンタルビデオで、2本借りるより3本借りるほうが安いみたいな現象が起きて…しょうがないから借りようかってやって」というスタートから最終的に面白さを発見するような機会はなくなっており、「みんな我慢をしなくなってくんだ、みたいな」と“サブスク”による人々の嗜好の変化を感じているようだ。

そして伊集院自身も「おっさんのくせにその辺の我慢が相当できなくなっている」と自覚しているという。そのうえで落語家でもある伊集院自身が好む「前半全く笑いはないんだけど、最終的にはそういうことなのかと(気づく)」ような話術に関しては、「ここまで(あえて)退屈してもらう」「退屈自体をスパイスとして捉える」という考え自体が認められなくなっていくことで「エネルギーをためるための“つまんない”っていう尺調整が、感覚的に分かんなくなってく」「つまんなかったっていうことにされちゃうわけでしょ」と、聞き手が我慢できるスピードをつかめなくなることへの恐ろしさを感じていると語っていた。

もちろん音楽の聴き方は人それぞれであり、イントロや間奏に関してはそこを好む聴き手もいる。一概に良し悪しを判断することはできないが、いずれにしても多くのものに気軽に触れ合える新たなツールの登場で、利用者の感覚的な変化が生まれているのは確かなのだろう。

画像は『伊集院光 2022年5月4日付Twitter「「神回」の評判上々で嬉しい。」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 根岸奈央)
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