『アルピニスト』アレックス・オノルドに「彼はクレイジー」と言わしめた人物とは?

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2022年05月27日 08:01  リアルサウンド

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『アルピニスト』(c)2021 Red Bull Media House. All Rights Reserved.

 7月8日公開の若き登山家に密着したドキュメンタリー映画『アルピニスト』に登場するアレックス・オノルドの劇中カットが公開された。


【写真】『アルピニスト』ポスタービジュアル


 世界的アルピニストのレジェンドたちからも一目置かれている命知らずの若きアルピニストがいた。彼の名はマーク・アンドレ・ルクレール。命綱無し、たった独り前人未到の挑戦ーー。世界でも有数の岩壁や氷壁、数々の断崖絶壁を、命綱もつけず、たった独りで登る無謀なフリーソロという登山スタイルを貫いた彼は、SNS社会に背を向けながらも、不可能とされていた数々の世界の山脈の難所に挑み、次々と新たな記録を打ち立てていく。だが、そんな偉業を成し遂げながらも、名声を求めない彼の性格から世間的な知名度はほぼ皆無だった。


 スポーツクライミングが五輪種目となり、近年、注目度が高まっているクライマー。SNSで積極的に発信したり、企業とのスポンサー契約を結ぶなど、現代のクライマーたちの活動、チャレンジは世間の注目を集めている。本作で描かれるルクレールはそういった流行には目もくれず、SNSでのアピールにも無関心。世界的には完全に無名だったルクレールに、リスペクトを表明したのが、第91回アカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞を獲得した『フリーソロ』で知られる世界的クライマー、オノルド。オノルド自身も命綱なし、安全装置もなし、難易度の高い岩壁を、自分の手と足だけで登る危険なクライミングスタイルで、ヨセミテ国立公園エル・キャピタンでのフリークライミングを成功させたほか、パタゴニアのフィッツ・ロイの完全縦走を行うなど、数々の偉業を成し遂げている。常に死の危険と隣り合わせとなる状況では、少しの妥協、ミスが命取りに。自分のスタイルを貫き、数々のビッグウォールを攻略してきたオノルド。そんな彼をして「彼はクレイジー」と言わしめたルクレールとはいったいどんな人物なのか。


 オノルドはルクレールについて、「彼は貪欲なクライマーだが、名声には興味がないんだ。誰も知らない崖も登る。僕はジムで練習したし、スポーツとして登っている。しかし、彼はスピリチュアルなレベルというか、山の冒険をただ純粋に楽しんでいるんだ。その点は、心から尊敬している。そんなマークだからこそ、イカれた挑戦をし続けることができるんだ」とコメントを寄せている。


(リアルサウンド編集部)


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