元ハロプロアイドル、“生活保護”“自己破産”告白への厳しい意見に「当事者じゃないとわからない」

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2022年05月28日 20:00  週刊女性PRIME

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大谷雅恵(おおたに・まさえ)1982年2月25日生まれ。2000年2月〜2010年5月まで『メロン記念日』で活動。解散後ソロ活動をスタート。シングル8枚、ミニアルバム1枚をリリース

「“もっとしっかりしろよ”という声がたくさんありましたし、それはごもっともと思いました。その人が感じたことなら、ご意見の1つとして受け止めることができました。いろんな考えの人がいていいし。でも実際にそう(生活保護や自己破産という状況に)なってみたら“違うよ”と思うんですけど。ただ、私は“過去”として忘れるんじゃなくて、これも自分の経験として学んで、また人生をスタートしていくわけで、私の中では失敗とは思っていなくて。なんだろうな……」(大谷雅恵)

【つんく♂プロデュースの元ハロプロアイドルが「生活保護」の果てに「自己破産」していた!】

 4月に『週刊女性』が報じた元『メロン記念日』大谷雅恵の“告白”は、「生活保護」と「自己破産」という2つの“強い”ワードが含まれていたためか反響を呼んだ。そしてその反響は彼女の元へも届いた。厳しい意見も多数含まれていたが、その一部をあえて紹介する。

《借金を踏み倒した挙げ句、ふてぶてしくそれを売り物にして世に出てくる神経に感服。そして、「鬱でパニック障害で不安症で不眠症」だけど生活保護も自己破産もせずにやってる人たちへの偏見が広がらないか心配》

《自分に甘すぎるのも困ります。自分で借金して、自己破産は無責任と思います。》

《過去の経歴等から、「労働者として働く」という選択肢は本人的にはないのかな?》

《こんな舐めてる奴が生活保護&自己破産受けれる事に目が飛び出た。》

公表したことに後悔はない

「もっとメッタメタに言われるのかなって思ってたんですよ(苦笑)。もちろんそういう声もありましたけど。“ハロプロのイメージを汚すな”とか……。現ハロプロではないですし、卒業して、また第2の人生を歩んでいて、その姿を見てもらいたいというか。普段はたぶん私にまったく興味なかったのに、こういうときには関心を寄せてくる人とかっているんですよね」(大谷、以下同)

 結果的には“叩いてきた”人もいたが、公表したことに後悔はない。

「取材でお話してよかったなって私は思いました。それまで家族やマネージャーさんとか本当に近しい人にしか話せなかったのですが、自分の中で話すことが怖くなくなりました。自分にとってネガティブな意見でも自分の中に取り入れるというか。今までだったらそういう意見は弾いちゃってたんですけど、今回は全部読んで。嫌なことは嫌なんですけど、そういう人たちも私に対して“怒り”だったり、“それは違うだろ”という意見があって、でも意見してくれることは、“ありがたいことだな”って思えるようになったんです」

 生活保護の財源は税金だ。“税金の無駄遣い”という声も少なくなかった。

「税金ってみなさんもはらっているものだから、生活保護を受給することで“人のお金でご飯食べて……”って考える人が結構多い。でもそう考えてしまうと、本当に苦しくてどうしたらいいかわからない人が行き場を無くしちゃう。私は本当に最後の最後に行ったのが福祉課だったので。そこに行く勇気が無かったら、今どうなっていたかもわかんないですし……。

 本当にいつ何が起こるかわからないじゃないですか。誰もが金銭的に悩んで生活保護という道を選ぶかもわからない。本当にそうなったときに感じることって、当事者じゃないとわからないと思うんですよね」

 一方で応援のメッセージも少なくなかった。

「批判の声に対して、私ではなく第三者として“国が定めた権利”だと説明してくださった方もたくさんいました。すごく嬉しくて助けられて、それがなかったら怒りのまま終わっていたかもしれません。“なんでこんなこと言われなきゃいけないんだ”って。共感してくださった方も多くて、似た境遇の方が“一緒に頑張りましょう”と言ってくれたり。すごく嬉しかったです」

家族に“もう迷惑をかけないでくれ”

 実は生活保護を受給しだすタイミングで、大谷と家族の関係に“変化”が生じていたという。

「家族に“もう迷惑かけないでくれ”と突き放されたタイミングでした。家族からそのメールをもらったときは今も覚えています。“もう私は終わった……”って。乗っていたバスの中で泣いてしまって。家族にはお母さんの面倒を任せちゃったり負担をかけていた。家族もいっぱいいっぱいで、私もいっぱいいっぱいという感じでしたが、何かあれば助けてくれる存在として頼りすぎていたところがあったと思います」

 ‘21年に大谷はテレビで借金を抱えていることを告白している。

「大きな借金があることをテレビで公表することは、地元で暮らしている家族にとって、それをネタにしてテレビに出ること、借金というイメージは家族にも迷惑がかかるということをハッキリ言われて。もう自分のことしか考えていなかったなと思いました」

“生活保護”は一生背負っていくもの

 改めて大谷にとって“生活保護”とは何か――。

「本当に軽いものじゃなく、一生背負っていくものだと思っています。本当にすごく救われましたし、その分元気に働いて社会に貢献していきたい、恩返しをしていきたい。今の時点ではその力はないかもしれないけど、生活保護をもらったことで、また夢を持たせてもらえました。当時はただ金銭的に苦しかっただけじゃなく、精神的にもつらかった。でもつらいときに手を差し伸べてくれる場所がある。私にとっては本当にこれ(生活保護)しかなかった。今でも福祉課でお話を聞いてくれた方のことは忘れません」

 今年2月に大谷は40歳を迎えた。

「40歳になりましたけど、私は中身が幼いと思っています。40歳になったらお母さんになっていると思っていたし、守るものがあって、芸能界も引退して、誰かの妻として、母として生きていると思っていたんですけど、でもやっぱりどこか夢を諦めない自分がいて。でも、それでもいいんじゃないかって吹っ切れたのが40歳でした」

“夢” ――現在、彼女はメインの活動であるタイダイ染めのアパレルや絵画などの芸術作品を展示する個展の資金をクラウドファンディングで募っている。

「オンラインショップで販売しているだけだと、ファンの方に向けて買っていただくというところまでしかなかった。個展にして、タイダイ染めや陶芸、アートが好きな人、いろいろな方に来てほしいと思いました」

 クラウドファンディングには「All-or-Nothing方式」と「All-in方式」がある。前者は目標金額に届かなければ一銭も入らない。後者は目標金額に届かなくても集まった金額を得ることができる。大谷は「All-or-Nothing方式」を選択した。

「もう私、ゼロか100なんです(笑)。目標金額に届かなくてもお金がもらえるのは甘えだなって思って。もう少し低い目標金額も考えたんですが、勝負をかけるにはこの金額にしようと思いました。少ない金額だとやれることも限られるので。“目標金額に届かなかったですが、その金額でできることをします”じゃなくて、自分が今できる最高のものを出したいと思いました」

 目標金額は70万円。28日現在、まだ目標には届いていない。最終日は31日だ。

『ハロプロ』のライブでビラ配り

「今、思いついたんですけど、今週土日(取材日は5月26日・木曜日)にもし『ハロプロ』に関係するライブとかがあったら、私ビラ配り行こうかな。もちろん(関係者に)筋は通して、昔お世話になった方とか“いいよ”って言ってくれるかな。“ご迷惑はかけないんで! 締め切りが近くて!”って」(編集部注・関係者からの許可は無事得られたが、警察への届け出が必要となり時間がかかるため結果的に断念)

 しかし、下を見てなどいられない。

「5月31日の23時59分59秒までどうなるかわからないクラウドファンディング。私にとって人生の大きな変化になるかもしれない挑戦です。今年は個展開催に集中して活動したいと思っています。1人でも多くの方のお力をお貸しいただけたら幸いです!」

 手段は選ばない。きらびやかな芸能界に身を置き、そして一度は“夢”に手を伸ばすことすら出来ない状況にあったが、彼女は今、脇目を振らず夢に向かっている。

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  • 基本的に、破産やナマポを批判する人は、本当はやりたいけどやり方が分からない、怠けてそれすらしない人らによる嫉妬です。税金も(ほぼ)納めてない。
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