ちなみに、仕事用のパソコンはずっとMacを使い続けています。会社員からフリーランスになったときに購入した「Power Macintosh G3」を皮切りに、「Power Mac G4」→「Power Mac G5」→「Mac Pro第1世代」となり、そして「Mac Pro第2世代」(以下、Mac Pro)となり現在に至っています。正直に言えば、フラグシップのパソコンを買い続けたのは、何だかよく分からないけど信頼感が高そうだし、やはり画像処理とかするのであれば処理の速い上位モデルだろうという極めて単純な理由から。私のパソコンに関する知識は世間並み以下ですし、フォトショとプレミアプロ、マイクロソフトのオフィスにカメラメーカーのRAW現像ソフトが使えればそれでまったく無問題ですので、これまで少し贅沢してきたのかなと思っています。ちなみに、今回のレビューでは私のデジタルスキルから専門的な話が出てこない(できない)ことをご承知ください。
Mac Studioが発表されるまで、更新に関し自分なりに悩むことがありました。まず現行の「Mac Pro第3世代」はとても高価なうえに筐体も大きく、また消費電力についてもこれまでと違うレベルで手が出せないでいました。「Mac Mini」という選択もありますが、Mac Proを使ってきた者としては、こちらはこちらでちょっと心許なく思うところがありました(Mac Miniのユーザーの皆さん、すみません)。それもあり、以前よりMac Pro第3世代とMac Miniの間を埋めるMacが出ないものかと心底願っていました。しかし月日は過ぎていき、なかなかそのようなモデルが出てこない。そのうちなぜかストレージの空きが少なくなったり、ファンの音が大きくなってきたり、ソフトが落ちることが多くなったりと、いよいよかと考えることが増えてきた矢先にMac Studioの発表があったのです。
そして、とても試してみたかったのが、キヤノンの提供するRAW現像ソフト「Digital Photo Professional 4」(DPP4)での現像時間の比較。これまで、同社のミラーレスカメラ「EOS R5」で撮影したRAWデータを現像しTIFFもしくはJPEGへ生成しようすとすると、とても時間がかかっていたからです。今回、3カットのRAWデータを用意し、Mac ProとMac StudioでそれぞれJPEGに生成した時間を比較してみました。いずれも画像は無調整とし、Digital Photo Professional 4のメニューの「変換して保存」をクリックした瞬間から、現像中であることを示すダイアログ画面が消えたときまでの時間としています。