トッテナムの歴代最高監督は誰? プレミアリーグ創設後の全監督ランキング

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2022年06月06日 15:24  サッカーキング

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トッテナムを率いた歴代指揮官たち [写真]=Getty Images
トッテナムの歴代最高の監督は誰だろうか。

 2021−22シーズンを4位で終えて、3年ぶりにチャンピオンズリーグ出場権を獲得したトッテナム。昨年11月に監督に就任したアントニオ・コンテ監督が、新シーズンも指揮を執る可能性が高いと見られている。

 プレミアリーグ創設後、トッテナムを率いた指揮官は暫定監督を除いてコンテ監督で16人目。イギリスメディア『planet football』はトッテナムでの実績をもとに、全16人をランキング形式で紹介している。トップ10入りを果たした監督は以下の通りだ。

※カッコ内はトッテナムで監督を務めた期間。
[写真]=Getty Images

10位:ジョージ・グラハム(1998年10月〜2001年3月)



 ファンからの支持は少なかった。現役時代はアーセナルで6年以上もプレーをし、監督としてもノース・ロンドンの宿敵にリーグ優勝2回を含めて6つも主要タイトルをもたらした人物なのだから、それも当然だろう。クラブの機密情報を漏洩させた末に解任されたこともネガティブな印象を残した。それでも1998−99シーズンのリーグ杯を制し、プレミア創設後で初タイトルにチームを導いたことがトップ10入りの決め手となったようだ。

9位:グレン・ホドル(2001年4月〜2003年9月)



 グレアム氏の後任にクラブが招へいしたのは、トッテナムのレジェンド、グレン・ホドル氏だった。現役キャリアをトッテナムでスタートさせたホドル氏。公式戦490試合に出場し、1983−84シーズンにはUEFAカップ制覇に貢献した。イングランド代表監督として1998年ワールドカップでベスト16入りを果たしたホドル氏は、2001年4月に古巣スパーズの監督に就任。2001−02シーズンにはリーグ杯で決勝進出を果たすも、リーグでは9位と振るわず。翌季も無冠の上にプレミア10位に終わったホドル氏は、2003−04シーズンの開幕6試合で1勝しか挙げられずに解任された。

8位:ダグ・リヴァモア&レイ・クレメンス(1992年5月〜1993年6月)



 プレミアリーグ創設シーズンを“共同監督”という形でスタートしたトッテナム。指揮官に抜擢されたのは、直前までトッテナムのリザーブを率いていたダグ・リヴァモア氏と、現役時代はリヴァプールとトッテナムでGKとして活躍したレイ・クレメンス氏だった。監督としてチームを率いるのはこれが初めてだった両者。テディ・シェリンガムやダレン・アンダートン等、その後の主力を迎え、8位でシーズンを終了。前年度の15位から大きくランクアップしたが、翌シーズンの舵取りは、ファンから愛されたオズワルド・アルディレス氏に託された。

7位:ジェリー・フランシス(1994年11月〜1997年11月)



 1994年11月にアルディレス氏の後任としてトッテナムの監督に就任したジェリー・フランシス氏。すぐにチームを立て直すことに成功し、4勝2分けの無敗で終えた翌月はプレミアリーグの月間最優秀監督に選出。FAカップでは準決勝まで進み、就任直後に一時は15位まで沈んだチームを最終的に7位に導いた。しかしユルゲン・クリンスマンやニック・バーンビー等の主力を失った翌シーズン以降、リーグでの順位は8位、10位と下降線をたどり、残留争いの渦中にあった1997−98シーズン途中でクラブに別れを告げた。

6位:ティム・シャーウッド(2013年12月〜2014年5月)



 退任時のプレミアリーグでの勝率(59パーセント)は当時、トッテナムの歴代監督でトップだった。10試合以上指揮を執った監督限定では、その後もシャーウッド氏を上回ったのは、アントニオ・コンテ氏(61パーセント)しかいない。現役時代は1994−95シーズンにブラックバーンでプレミア制覇を経験し、トッテナムでもプレーをしたシャーウッド氏。ハリー・レドナップ政権時代の2008年にコーチングスタッフとしてトッテナムに復帰。アンドレ・ヴィラス・ボアス氏が解任された後で暫定指揮官に昇格。その1週間後、正式に指揮官の座を射止めた。若手を積極的に起用し、トッテナムでハリー・ケインにプレミアリーグ初先発の機会を与えたシャーウッド氏。本人は続投に意欲的だったが、シーズン終了後にクラブはマウリシオ・ポチェッティーノ氏を新監督として招聘した。

5位:アンドレ・ヴィラス・ボアス(2012年7月〜2013年12月)



 プレミアリーグ創設後で最長となる、4年も続いたレドナップ政権に幕を閉じたトッテナムが新監督に任命したのは、4カ月前にチェルシーを解任されたばかりのアンドレ・ヴィラス・ボアス氏だった。就任早々にルカ・モドリッチとラファエル・ファン・デル・ファールトを手放すことになりながらも、1年目に当時クラブ史上最多となる勝ち点72を獲得したヴィラス・ボアス氏。惜しくも4位アーセナルと勝ち点1差でCL出場権は逃したものの、今後に期待を持たせた。しかし2012−13シーズンのクラブ年間最優秀選手に選ばれたベイルが、翌シーズンはレアル・マドリードへ移籍。大型補強を敢行したトッテナムは開幕5試合で4勝の好スタートを切ったが、徐々に調子を落とし、2013年12月15日のリヴァプール戦に0−5で大敗を喫した直後にヴィラス・ボアス氏を解任した。

4位:マルティン・ヨル(2004年11月〜2007年10月)



 ジャック・サンティニ氏のアシスタントとして、2004年の夏にトッテナムにやって来たマルティン・ヨル氏。開幕12試合で3勝しか挙げられなかったサンティニ氏が解任されると、オランダ1部リーグで監督としての実績があったヨル氏が指揮官に昇格。短期間でチームを立て直し、2004−05シーズンを9位で終えると、その後は2年連続で5位の好成績を収め、UEFAカップにも出場した。しかし2007−08シーズンは開幕10戦でわずか1勝。成績不振により解任の憂き目に遭った。

3位:アントニオ・コンテ(2021年11月〜)



 3位はもちろん暫定順位。この先の成果次第で上がることも下がることもあるだろう。元ウルヴズの指揮官、ヌーノ・エスピリト・サント氏の下で2021−22シーズンをスタートさせたトッテナムだったが、開幕10試合で同氏を解任。白羽の矢が立ったのは、前年度でインテルを退任してフリーとなっていたアントニオ・コンテ氏だった。2016年から2年率いたチェルシーでは就任1年目でリーグ制覇を果たし、プレミアリーグの戦い方を熟知していた同氏。初年度にソン・フンミンの才能を爆発させることと、5位アーセナルと勝ち点2差でトップ4入りを果たすことに成功した。名将であることは疑いの余地もないコンテ氏。あと一歩のところでタイトルを逃してきたトッテナムに、トロフィーをもたらすことはできるだろうか。

2位:ハリー・レドナップ(2008年10月〜2012年6月)



 2012年の夏にハリー・レドナップ氏と共にトッテナムを離れることになったアシスタントのジョー・ジョーダン氏は、「我々にこれ以上、何ができたと言うのだろう」と嘆いた。2008−09シーズン、開幕から8戦連続未勝利だったトッテナムは、前年度にリーグ杯をクラブにもたらしたファンデ・ラモス氏を解任。新監督に選んだのは、当時ポーツマスを率いていたレドナップ氏だった。違約金を支払ってまで、経験豊富な同氏をプレミアリーグのライバルチームから引き抜いたトッテナム。効果はすぐに発揮され、大型補強を敢行した翌シーズンにクラブ史上初のチャンピオンズリーグ出場権を獲得した。翌季も5位の好順位で終え、CLではベスト8に進出。2011−12シーズンも4位でフィニッシュしたが、同シーズンを6位で終えたチェルシーがCLを制覇した為に翌季の出場権は得られず。トッテナムはシーズン終了後にレドナップ体制を打ち切ることを発表した。

1位:マウリシオ・ポチェッティーノ(2014年7月〜2019年11月)



 トッテナムはマウリシオ・ポチェッティーノ氏を超える監督に出会うことができるのだろうか。2014年の夏、トッテナムは前年度にサウサンプトンをクラブ史上最高位の8位に導いた元アルゼンチン代表DFポチェッティーノ氏と5年契約を締結。1年目は5位に終わったが、翌シーズンはクラブ史上最高位のプレミアリーグ3位でシーズンを終了。クラブは同氏に2021年までの新契約を提示した。チームが円熟味を増した2016−17シーズンは、クラブ史上最高位の2位で終えると、2018−19シーズンはCLで決勝に進出。同シーズンの終盤に新スタジアムに移転したトッテナムの未来は輝いていると思われた。しかし翌シーズンの開幕12試合を終えた段階で14位に沈んだトッテナムはポチェッティーノ氏を解任。その翌日に、ジョゼ・モウリーニョ氏の新監督就任を発表した。在任中に一つもトロフィーを獲得することはできなかったが、クラブを着実にレベルアップさせたポチェッティーノ氏。プレミア創設後のトッテナムで最長の任期を務めたことが、ナンバーワンの証と言えるだろう。

 なお、11位以下は以下の通り。

11位:クリスティアン・グロス(1997年11月〜1998年9月)
12位:オズワルド・アルディレス(1993年6月〜1994年11月)
13位:ジョゼ・モウリーニョ(2019年11月〜2021年4月)
14位:フアンデ・ラモス(2007年10月〜2008年10月)
15位:ヌーノ・エスピリト・サント(2021年7月〜2021年11月)
16位:ジャック・サンティニ(2004年8月〜2004年11月)

(記事/Footmedia)

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