滝沢カレン バラエティ番組にここまで長く生き残り、なぜ多くの人に親しまれるのか?

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2022年07月09日 11:30  AERA dot.

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写真滝沢カレン
滝沢カレン
 7月4日、モデルでタレントの滝沢カレンが自身のインスタグラムで一般男性と結婚したことを発表した。滝沢と言えば、独特の言い回しの「ヘンテコ日本語」の使い手として知られているが、結婚発表の文章でもそれは変わらなかった。


【写真】滝沢カレンの独特な結婚報告はこちら!
「記憶をほとんどその日に置いてくる私ですが、出会ったときの季節、景色を今でも思い出せます。


 それは私の見ている景色をいつもより色とりどりにしてくれる人でした。」(滝沢カレンのインスタグラムより)


 この外国語を直訳したような調子のちょっと不思議で味わいのある彼女らしい表現が大反響を呼んだ。


 滝沢はモデルとしての活動のかたわら、バラエティ番組でも息の長い活躍を続けている。6月25日放送の『まっちゃんねる』(フジテレビ)で行われた女性だけの大喜利バトル「IPPON女子グランプリ」での大健闘も記憶に新しい。


 この企画で彼女は、女性タレント部門で堂々の優勝を果たし、女性芸人部門で優勝したハリセンボンの箕輪はるかとの最終決戦に挑んだ。惜しくも敗れたものの、本職の芸人とも対等に渡り合えるほどの大喜利力の高さを世間に知らしめた。


 通常、バラエティ番組で「ヘンテコ日本語」のような飛び道具がもてはやされるのは最初のうちだけだ。何度も見ているうちに視聴者もだんだん慣れてくるので、そのうち飽きられてしまうことが多い。


 ところが、滝沢の不思議な言語感覚は、バラエティに本格参入してから何年も経った現在でも、それほど古びることなく、多くの人に親しまれている。彼女が長く生き残っている理由は何なのか。


 それを一言で言うなら「人柄」に尽きる。単に見た目がきれいだとか、独特の言い回しが面白いというだけだったら、ここまで人気が続くことはなかっただろう。彼女自身が人として好感を持たれ、愛されているからこそ、仕事が絶えないのである。




 滝沢はいつも真面目で誠実だ。その証拠に、彼女はあまり愛想笑いをしない。自分が話したことで共演者にツッコミを入れられたり笑われたりすると、それにつられて照れたような笑みを浮かべたりすることはあるが、話す前や話している途中に自分から不安そうな様子を見せることはない。


 彼女自身はあくまでも、自分のボキャブラリーの中で、言いたいことを誠実に伝えようとしている。ただ、言葉の使い方や組み合わせ方があまりにも独特であるために、違和感を与えてしまうことがあるだけだ。


 たとえば、滝沢は鶏ガラスープをすくっている映像を見て「入浴剤を入れたようなお湯」と表現したことがある。彼女はそれが何のスープであるかわからなかったため、自分なりに見た目の印象をそのまま表現しようとしたのだ。


 もちろん、鶏ガラスープを「入浴剤」と表現するのは、違和感を覚える人も多いかもしれない。だが、本人はきちんと伝えたいという一心でその言葉をひねり出している。


 この誠実さこそが、滝沢のヘンテコ日本語の生命線となる部分だ。彼女が自分の話すことを一種の「ギャグ」や「ネタ」のように考えていたとしたら、こういう態度は取れないし、ここまで人気が続くこともなかっただろう。滝沢が必死で伝えようとしているのが見えるからこそ、視聴者は微笑ましさを感じつつ、彼女を支持したくなるのだ。


「IPPON女子グランプリ」で優勝したのも決してまぐれではない。彼女はもともと大喜利が好きで、プロの芸人に対しても尊敬の念を持っていた。そして、「滝沢カレンの秘密基地」という自身のYouTubeチャンネルの中で、定期的に大喜利に挑む様子を発信して、密かに腕を磨いていた。「IPPON女子グランプリ」でも、心から楽しそうに大喜利に挑む姿が印象的だった。


 滝沢はいわゆる「おバカキャラ」ではない。ひょっとすると学校で学ぶような知識は不足しているところがあるのかもしれないが、彼女には彼女なりの思考力があり、思ったことをきちんと伝えようとする知的な誠実さがある。ヘンテコ日本語の奥に隠された真面目さと素直さこそが、滝沢の本当の人気の秘密なのだ。(お笑い評論家・ラリー遠田)


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