BE:FIRSTら出演『THE FIRST FINAL』映像作品が好調 “卒業式”後のBMSGアーティストの動向は?

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2022年07月14日 07:21  リアルサウンド

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『THE FIRST -BMSG-』(Blu-ray)

 7人組ダンス&ボーカルグループ・BE:FIRSTを輩出したオーディション番組『THE FIRST』。BE:FIRSTをはじめとしたオーディション参加メンバーや、彼らが所属するマネジメント/レーベル・BMSGの社長でありプロデューサーのSKY-HIらが出演したライブ『THE FIRST FINAL』が今年1月に開催された。その映像作品が、7月7日付のオリコン週間映像ランキングで首位を獲得。初週売り上げは、DVD部門で2.1万枚、Blu-ray Disc部門で2.6万枚、その両方を合算した合計売り上げで4.7万枚を記録し、自身初の「映像3部門」同時1位となった(※1)。


(関連:BE:FIRST、Novel CoreやAile The Shotaら<BMSG>レーベルメイトから受ける刺激


 このライブはその名の通り、オーディション『THE FIRST』を締め括るフィナーレとして、2日間3公演にわたって開催された。「THE FIRSTの卒業式」というコンセプト通り、実際にオーディション中に披露された楽曲や、のちにBMSG所属アーティストによってリリースされた関連楽曲でセットリストが組まれた。


 「できないこと」を咎めるのではなく、審査する立場のSKY-HI自ら参加者と寝食を共にし、同じ目線に立って一人ひとりの長所を褒めながら伸ばす。そんな「育成プログラム」が新時代のオーディションの道を切り拓いた『THE FIRST』。同オーディションを通じてあらゆる世代の視聴者の心に感動を与えただけに、出演者のみならず会場や自宅から見守る“ザスト民”(『THE FIRST』ファンの総称)がこのライブにかける想いも、並大抵ではなかったはずだ。その熱量に応えるように、課題曲を総ざらいするセットリストに『THE FIRST』ユニットメンバーの再結集など、それまで画面越しに見守っていた彼らのパフォーマンスがまさに目の前にそのまま現れたような夢の舞台であった。


 また、2日目にはSKY-HIからのサプライズも。オーディション参加者であり、BMSG所属トレーニー(練習生)となったRUIと、のちに同じくトレーニーとなったTAIKI(ライブ当時は未所属)に「もう一人の立派なアーティストでしょう」と、『THE FIRST』の合宿審査通過者のみが渡されるラバーバンドを手渡しでプレゼントした。さらに、BMSG所属アーティストとなったAile The Shotaとedhiii boiには、デビューした者だけが手にすることができる名前入りのBMSGパーカーが贈られ、4人は思いがけないギフトに喜びを滲ませた。


 このように、“オーディション終了=閉幕”ではなく、その後の参加者の新たな道にも華を添え、「お互い良い人生を送りましょう」と次のステージに進む彼らと自分自身にエールを送るようなSKY-HIのメソッドには、“新世代のリーダー像”も垣間見える。


 BMSGには現在、SKY-HIを筆頭に5組のアーティストと4名のトレーニーが所属している。『THE FIRST』出身メンバーの活動に目を向けると、BE:FIRSTは5月18日に2ndシングル『Bye-Good-Bye』をリリース。9月から始まる初の全国ホールツアー『BE:FIRST 1st One Man Tour “BE:1” 2022-2023』を控えるほか、8月には『ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2022』や『SUMMER SONIC 2022』、『音楽と髭達2022 – My Home Town』などライブフェスへの出演も予定している。また、7月13日にはジョナス・ブルーとのコラボ曲「Don’t Wake Me Up feat. BE:FIRST」をリリースするなど、海外を視野に入れた動きも少しずつ表面化しているようだ。


 ソロシンガーのAile The Shotaは、タイの国民的歌手 STAMPとコラボした楽曲「愛のせいで」を6月22日に配信リリースし、7月6日には2nd EP『IMA』を発売した。日々ラジオ出演も積極的に行いながら、9月4日に開催されるライブ『The beginning starts here』への出演も発表されるなど、生の音楽を届ける場にも精力的に赴いている。


 また、ラッパーのedhiii boiはフリーダムなクリエイティブ能力と明確なアーティスト性を掲げ、自身の作品を次々と世に発表。6月12日の千葉ロッテマリーンズと横浜DeNAベイスターズの交流戦では、試合前セレモニーで応援ラップ「GRAB THE WIN」を堂々と披露した。7月1日にはトレーニーのRUI、TAIKIと3人で作ったEP『15th Dream』をリリースし、現在は3人でSKY-HIのツアー『SKY-HI HALL TOUR 2022 -超・八面六臂-』に帯同してオープニングアクトを務めている。


 さらに、各アーティストだけでなく事務所としての活躍も見どころ。千葉ロッテマリーンズによるイベント『BLACK SUMMER WEEKEND supported by クーリッシュ』では、7月16日から18日に行われる福岡ソフトバンクホークス戦で「BMSGスペシャルライブ」が開催されることが決定。16日にはSKY-HIとedhiii boi、17日にはAile The Shota、18日にはNovel Coreが登場し、試合前のスタジアムを音楽で盛り上げる。


 そして、今気になるのはトレーニーのRAN、REIKOの動向だ。9月17日、18日に富士急ハイランド コニファーフォレストで開催される『BMSG FES』において「次のグループ」に関する情報解禁があることを窺わせるヒントも散見されているが、未だ詳細は謎に包まれたまま。続報に期待が集まっている。


 このように、『THE FIRST』を卒業したメンバーたちは、今それぞれの音楽人生を一歩ずつ歩み始めている。必ずしもオーディションに合格することがすべての正解ではなく、一人ひとりに最適な場所を提供し、ともに成長していく。BMSGが切り拓く可能性とSKY-HIの先見の明は、日本の音楽シーンにも変化をもたらすかもしれない。(風間珠妃)


※1:https://www.oricon.co.jp/news/2241370/


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