アーセナルに所属するスイス代表MFグラニト・ジャカが、約3年前のファンとの衝突騒動を振り返った。9日、イギリスメディア『BBC』がコメントを伝えている。
約3年前、ジャカのアーセナルでの日々は終結に近づいていると思われていた。2019年10月27日に行われたプレミアリーグ第10節クリスタル・パレス戦にジャカはキャプテンマークを巻いて出場。後半途中に交代でピッチを去るジャカに対してファンが猛烈なブーイングを浴びせると、不満を募らせた同選手はユニフォームを脱ぎながら暴言を吐き、ロッカールームに直行するという行動に出た。
自身の行動の結果、主将を剥奪され、ファンとの関係性も冷え込んだジャカはアーセナルからの退団が確実視されていた。当時を振り返った選手本人も「これ以上アーセナルのユニフォームを着ることはないと思っていた。実際にスーツケースも梱包されていたし、ほとんどこのクラブからいなくなっていたようなものだった」と退団の意思を固めていたことを明かした。退団が確実視されながらも、残留を決断した理由については次のように語っている。
「ミケル・アルテタ監督のおかげで僕は今もアーセナルに所属している。彼は僕と話がしたいと言ったので、僕は彼に『あなたとは関係ない。僕は出て行く。もうユニフォームを着ることはない』と説明したんだ。彼とは一緒にプレーしたこともないし、名前を知っているだけで人間性については知らなかったからね」
「そしたら彼は『6カ月間チャンスをくれ。6カ月経っても満足できないようだったら、その時は私が君を助ける。逃げてほしくはないが、君はここを去ることができる』と言った。家族にも話さなかったし、普通はそんなことしないんだけどね。僕は『OK、ミケル。あなたのためにここにいるよ』と言ったんだ。そして今もここにいいる」
アルテタ監督のもと、アーセナルの主軸として活躍を続けているジャカ。今シーズンの活躍にも期待がかかる同選手は指揮官への信頼について次のように語っている。
「ミケルとのプロジェクトで、僕たちは特別なものを作り出している。僕の契約があと2年しかないのは残念だけど、2年後にこのクラブがどうなっているかを見てみよう。僕にはアーセナルの大きな大きな未来が見えているよ」