同展は、新作シリーズ〈M/E〉を中心に展開する。〈M/E〉は「母(Mother)」と「地球(Earth)」の頭文字を続けて読むと「母なる大地(Mother Earth)」「私(Me)」となることから命名。2019年にアイスランドで撮影した写真に、コロナ禍に撮影した身近な風景写真を加えた作品と未発表作品を織り交ぜて構成する。会場では、写真作品のほか、映像作品や2018 年に出版した写真絵本「はじまりのひ」を朗読した音声を収録したサウンドを用意。空間設計は建築家の中山英之が手掛けた。
川内倫子は、1972年滋賀県生まれ。人間や動物といった生命が持つ神秘や輝き、儚さ、力強さを表現した作品作りを行っている。2002年に「うたたね」「花火」の2冊で第27回木村伊兵衛写真賞を受賞し、2009年にICP(International Center of Photography)主催の第25回インフィニティ賞芸術部門、2013年に芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞した。