三遊亭円楽、大病から3度目復帰…満身創痍でも高座へ上がり続ける理由

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2022年08月23日 14:31  日刊サイゾー

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日刊サイゾー

三遊亭円楽 公益社団法人 落語芸術協会 公式サイトより

 ベテラン芸能リポーターの城下尊之氏が、とかくあおり・あおられがちな芸能ニュースをフラットな目線で、おちついて解説!

――8月11日に高座復帰した、72歳の三遊亭円楽が8月14日、国立演芸場の8月中席に2度目の出演を果たしていました。8月14日は、2018年に死去した桂歌丸さんの誕生日ということで、ハッピーバースデーを歌ってイジっていました。

城下 円楽さんは、1月下旬に脳梗塞を発症し、リハビリを続けてきました。8月11日、国立演芸場8月中席で高座復帰を果したばかり。2018年に肺がん、2019年は脳腫瘍を患い、11日の高座ではICUから3度目の帰還です。なんでこんなことになったんだ。みんな歌丸が悪い」と毒舌、腹黒キャラは健在。「みっともなくてもいいから、死ぬまでやります」と宣言していました。

――囲み会見では、高次脳機能障害による短期記憶障害があることを、明かしていました。

城下 そうですね。本人も認めていますが、状況はあまりよろしいとは言えません。でも高座に上がり続けることが、リハビリのようなもの。「落語を聴きに来たと思うと腹立つから、見舞いに来たと思え。見舞いに来たと思えば、入場料、見舞金にしたら少ない」と取材陣を笑わせていました。円楽さんは毎年のように落語会をプロデュースし、落語を広げていきたい、プロデュース業としても関わっていきたいという思いが強いんです。また「圓生」の名跡を生かしたいという思いも持っています。まだまだやりたいことがたくさんあるのでしょう。

――圓生というのは?

城下 円楽さんの師匠である5代目・三遊亭圓楽さんの師匠、6代目・三遊亭圓生です。圓生の名は、落語ファンなら誰もが知っているビッグネームなのですが、6代目が死去した1979年以来、誰にも継がれずにいるんです。円楽さんは過去にも何度もこの名跡を継ぐ意欲を示しており、先日の高座復帰の囲み会見でも「野ざらしになっちゃってもったいない」とコメントしていました。再び世に出し、次世代につないでいきたいと考えているようなので、これから襲名するかもしれません。

――まだまだ現役ということですね。

城下 そうですね。僕の持論として「噺家は年を取るのも芸能のうち」。若い頃のようなキレのいい芸はできなくても、味わいが出てくる。それを楽しんでくれる落語ファンがいる。そういう落語ファンは、定席といわれる池袋演芸場、浅草演芸ホール、上野の鈴本演芸場、新宿末廣亭に行って、テレビに出ないような落語家も楽しむようなファンです。僕も若い頃、よく浅草演芸ホールに行きました。昼の部と夜の部の入れ替えが基本的にないので、昼の部が開くと同時に弁当を2つ抱えて行って、ど真ん中に座って前座さんから見る。前座さんはおもしろくないからクスリとも笑わない。生意気にも「若手落語家を鍛えてやる、笑わせてみろ」というつもりで、じーっと見ていましたね。

――ファンが若手を育て、年を重ねた名人を亡くなるまで見守るわけですね。

城下 僕は特に円楽さんには、テレビ番組に一緒に出演していたときに何度もお世話になったので長生きしてほしいんです。大名跡を継ぐのを楽しみにしています。

 

 

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