レアル・マドリードに所属するドイツ代表DFアントニオ・リュディガーが、古巣チェルシーの指揮官交代に言及した。21日、イギリス紙『イブニング・スタンダード』が伝えている。
2017年7月からチェルシーでプレーしていたリュディガーは、フランク・ランパード指揮下では主力として起用されない不遇の時期を過ごしたものの、2021年1月にトーマス・トゥヘル前監督が就任して以降、3バックの一角として活躍を見せ、2020−21シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)優勝にも貢献。契約満了を迎えた今夏にレアル・マドリードへとフリーで移籍を果たした。
古巣となったチェルシーはオーナーが交代し、今夏の移籍市場で大型補強を敢行したものの、今シーズンのスタートダッシュに失敗。プレミアリーグでは6試合終了時点で3勝1分け2敗と安定せず。さらにはチャンピオンズリーグ(CL)・グループステージ第1節でディナモ・ザグレブに敗れ、黒星スタートとなると、同試合の翌日にチェルシーはトゥヘル監督を解任し、ブライトンからグレアム・ポッター監督を招へいした。
チェルシーの共同オーナーを務めるトッド・ベーリー会長はトゥヘル前監督を解任した理由について「将来のビジョンを共有できていなかった」と試合結果のみが要因ではないことを明かしている。
それでも、リュディガーはチェルシー上層部の判断が早すぎると思っているようだ。同選手はドイツメディア『SPORT1』で「彼は新しい選手を連れてくることが許されたが、わずか数試合で解任されてしまった。その早さに僕は驚いた」と語りつつ、トゥヘル前監督への感謝を口にした。
「彼が解任された日は僕にとって悲しい日だった。その後、彼には手紙を書いて、彼がくれたものすべてに感謝をした。彼は僕のためだけではなく、みんなのためにそこにいた。どこから始まったか、そしてどこにたどり着いたか、それを見てみれば彼が不可能なことをしたことがわかる。でも、サッカーではどうなるか知っているだろう。時にヒーローになるが、時にブギーマン(悪霊)になってしまう」