プレミアリーグは21日、スタジアムでの観客の反社会的行為・犯罪行為に対する制裁の強化に、各クラブが賛同したことを発表した。
以前から、観客の反社会的行為に対する制裁の強化を検討していることが明らかになっていたプレミアリーグ。今回の発表によると、現地時間21日に行われた会合にて、スタジアムにて反社会的行為や犯罪行為に加担した観客に対し、最低1年間の入場禁止処分を課すことで各クラブが全会一致で合意したという。
発表によると、無許可でのピッチへの立ち入りや、花火や発煙筒の携帯および使用といった行為が入場禁止処分の適用対象になるという。違反者は自動的に最低1年間、該当クラブの試合への立ち入りが禁止となる。入場禁止措置はホーム戦とアウェイ戦両方で適用される見込みとなっている。なお、子供がこうした反社会的行為・犯罪行為に及んだ場合は、同伴の親や保護者に処分が適用される可能性もあるという。
今回発表された方針は即時有効となり、プレミアリーグでは10月1日、2日に開催される次節から適用されることとなる。
近年、プレミアリーグや下部リーグにあたるイングリッシュ・フットボールリーグ(EFL)では、ファンやサポーターがピッチに侵入するケースが増加。実際に2021−22シーズンでは、アストン・ヴィラのGKロビン・オルセンやシェフィールド・UのFWビリー・シャープが、ピッチに侵入した観客から暴行を受けるといった事態も発生した。また、発煙筒や花火等の使用も以前より目立っており、こうしたものがピッチ内に投げ込まれたケースも確認されている。
なお、イングランドサッカー協会(FA)とプレミアリーグ、EFLは7月にも観客の反社会的行為に対する声明を発表。ピッチ侵入や発煙筒の携帯及び使用の他にも、差別的言動や薬物の使用、物を投げるといった行為に対する制裁を強化する方針であると明かしていた。