過去には実兄も被害に…スペイン代表FWが人種差別を非難「生まれつきのレイシストはいない」

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2022年09月22日 17:38  サッカーキング

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人種差別を非難したFWニコ・ウィリアムス [写真]=Getty Images
アスレティック・ビルバオのスペイン代表FWニコ・ウィリアムスが、人種差別を非難した。21日、スペイン紙『マルカ』が伝えている。

 2002年7月12日生まれのニコ・ウィリアムスは現在20歳。ガーナ人の父親とリベリア人の母親のもと、スペイン北部の都市パンプローナで産声をあげた。2013年にアスレティック・ビルバオの門を叩き、『レサマ』で着実に成長を重ねた同選手は2021年4月にトップチームデビュー。今シーズンはここまでラ・リーガ全6試合に出場し2ゴール1アシストを記録すると、9月のUEFAネーションズリーグに臨むスペイン代表に初招集されている。

 スペインへの移民を決断した両親に、尊敬の念を抱いているニコ・ウィリアムス。スペイン代表初招集を報告した時の両親の様子について、同選手は「僕は家の中で、リビングで『ママ、ママ、僕、スペイン代表になるんだ!』って叫んだよ。母は走って、僕に抱きついてきた。彼女は泣いていたし、父もすぐに来てくれた」と告白。また「(両親は)僕のヒーローであり、アイドル。誰もがそういう両親のもとで過ごせたらと願うだろう。僕もたくさんの日々を、一緒に過ごしたいと思っている」と両親への思いを語った。
 
 今年7月にガーナ代表でのプレーを選択したことを発表し、9月に同国代表に初選出された実兄イニャキ・ウィリアムス(出生地はスペイン)。ニコ・ウィリアムスは、自身の兄が2020年に一部のエスパニョールファンから人種差別を受けたことについて「幸いなことに、僕はまだないよ。でも、兄が困った顔をしているのを見たんだ。このような人たちが考え、反省し、人種差別がなくなることを望んでいる」と披瀝。さらに「生まれつきのレイシストはいない。幼い頃から始まっていく。だからこそ、家庭や学校による教育で、少しずつだけど、人種差別がなくなっていくと思う」とサッカー界を取り巻く“人種差別問題”について見解を示した。

 最後に、ニコ・ウィリアムスは「レイシストは根絶やしにしなければならない小さな集団だと思う」と非難しつつ、「多くの人々はとても親切で、外国から来た人たちをたくさん助けてくれる。このような手助けをしてくれたことに、とても感謝しているんだ」とアスレティック・ビルバオやスペイン代表の関係者を筆頭に、これまで支えてくれた人々に感謝の思いを口にしている。

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