可夢偉とコンウェイ、キャデラックでのIMSA参戦終了を正式表明。一方ハートレーは来季もアキュラで出場へ

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2022年10月05日 10:31  AUTOSPORT web

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小林可夢偉のキャデラックでのラストレースとなった2022年プチ・ル・マンを走るアリー・キャデラックの48号車キャデラックDPi-V.R
トヨタGAZOO RacingからWEC世界耐久選手権に参戦しているマイク・コンウェイと小林可夢偉は、2023年のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権にキャデラック陣営からは参戦しないことを、ともに明らかにした。

 ふたりは2022年、アクション・エクスプレス・レーシング(AXR)がオペレートするキャデラックDPi-V.R.の31号車(ウェーレン・エンジニアリング・レーシング)と48号車(アリー・キャデラック)のエンデュランス・カップ戦における追加ドライバーとしてIMSAに出場、最終戦のモチュール・プチ・ル・マンではともに総合表彰台を獲得したが、これがキャデラックにおけるラストレースとなった。

 これには、2023年からの耐久レース新時代においてキャデラックがLMDh車両でWECのハイパーカークラスへも参戦を開始し、そこではトヨタのライバルとなることが背景にある。

「プチ・ル・マンで2位を獲得できたことは、今季の締めくくりとして、またチームでの最後のレースとして素晴らしいものだった」と、コンウェイは語った。

「AXRとキャデラックのクルーと過ごした6年間には、素晴らしい結果や思い出を残すことができた」

 同様に、可夢偉もSNSで来季はAXRのシートには戻らないことを明言した。

 可夢偉は、2019年にウェイン・テイラー・レーシング(WTR)からデイトナ24時間レースでIMSAデビューを果たし、同イベントを2連覇。その後、ジミー・ジョンソンやシモン・パジェノー、ホセ・マリア・ロペス、マイク・ロッケンフェラーらとともに48号車キャデラックのクルーとして、ミシュラン・エンデュランス・カップ戦に出場してきた。

 また、2022年シーズンはカナディアン・タイヤ・モータースポーツ・パーク戦において、GTDプロクラスのレクサスRC F GT3(バッサー・サリバン)をドライブして代役参戦も果たしている。

「皆さん、ありがとうございます。僕はここにいることが好きでした」と可夢偉は述べている。

「IMSA、ありがとう、そしてもちろんアメリカのファンのみんなも。僕は間違いなく、アメリカでレースをしています」

「そしてもちろん、僕をここに連れてきてくれたウェイン・テイラー・レーシングとアクション・エクスプレスにも。それは素晴らしい機会でしたし、間違いなく良い時間を過ごせました」

「最後のレースに際し、ジミーとマイクにありがとうと言いたいです。いつかまた、IMSAに戻ってきたいと思っています。またここでレースがしたいです。ありがとう」

■WTRアキュラにはルイ・デレトラズが第3ドライバーとして加入
 一方、このふたりとは対照的に、同じトヨタドライバーであるブレンドン・ハートレーは、2023年のIMSA開幕戦デイトナ24時間レースで、WTR10号車アキュラARX-06の第4ドライバーになることが発表されている。アキュラは来季、WECでのプログラムは行わない。

 WTRは10月3日、2023年のレギュラードライバーとして引き続きフィリペ・アルバカーキとリッキー・テイラーを起用するとともに、エンデュランス・カップの追加ドライバーとしてルイ・デレトラズを、さらにデイトナ24時間の4人目のドライバーとして、ハートレーを起用すると発表した。

 ハートレーは2022年最終戦でも同チームに加わり、アキュラARX-05をドライブしていた。また、デレトラズとハートレーは10月3日からロード・アトランタで始まったLMDh車両の合同テストにも参加しており、WTR10号車ARX-06のステリアングを握っている。

 25歳のスイス人であるデレトラズは、LMP2クラスのタワー・モータースポーツでブロンズレートのジョン・ファラノのタイトルを獲得を助けた。デレトラズはプレマから、WECとELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズにもフルタイムで参戦している。

 デレトラズは、チームを離れたウィル・スティーブンスの後任として、WTRが2024年に2台体制へと拡大する際にはフル参戦を果たすものと、Sportscar365は理解している。

「このラインアップは素晴らしい」とデレトラズは言う。

「このような才能あるドライバーたちとマシンを共有できることに、とても興奮している」

「フィリペとリッキーは僕をすぐにWTRファミリーに迎えてくれて、2023年に向けての新しい情報をすでに教えてくれている。彼らは僕と同じように勝ちたいと思っている。そのメンタリティーが大好きだ」

「WTRとアキュラの一員として、スポーツカーの頂点に立つクラスに参加できることは、僕にとって光栄なことだ。IMSAとヨーロッパのLMP2で成功した後、ここ(トップカテゴリー)に上がることが僕の目標だったし、この機会を与えてくれたことにとても感謝してている」

 一方、ロード・アトランタでの最終戦ですぐにアキュラを手懐けたハートレーは、以前からWECにおける任務と並行してウェザーテック選手権のレースにも参加したいとの意向を示していた。

「フィリペとリッキーと一緒に仕事をするのは本当に楽しい」とハートレーは語った。

「ルイのことはパドックで知っているし、彼は速いだけでなく、グッド・ガイだ」

「力強いラインアップになったと思うし、このチームはデイトナでの勝ち方を知っている」

「ロレックス(デイトナ24時間)は常にコンペティティブで、僕が尊敬しているレースだ。長年、僕に対して親切なレースではないけどね。このレースでは、すべてのGTPマシンが初めてグリッドに並ぶことになる。僕らは、良い結果を得るために戦うことを期待しているよ」

「ハイブリッド化されたアキュラARX-06は、テストでその性能を発揮しているし、優勝を狙えるだけの材料はそろっていると思う」

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