【漫画】陰キャのネトゲ友達はまさかのクラスメート? 夢のシチュエーションを具現化した漫画が話題

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2022年11月24日 07:11  リアルサウンド

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 「もし仲良しのネトゲ友達がクラスメートの女の子だったら」という夢のような話も現在ではあり得ないとも限らない。現在、そんなストーリーを描いた漫画『陰キャがネトゲ友達に恋愛相談された話』がTwitterで7万いいねを超えるバズを引き起こしている。漫才のようなテンポの良さ、歯切れがよく思わず続きを求めてしまうオチ。ほんの9ページに不覚にもキュンとしてしまうはずだ。


漫画『陰キャがネトゲ友達に恋愛相談された話』を読む


 作者は頼間リヨさん(@R4_119)。「少年サンデーS」などでも作品を発表するなど、商業的にも活躍する漫画家だが、彼女がTwitterに投稿を始めたのは「息抜き」なのだという。短時間で読者を魅了してしまう本作はどのようにして生まれたのだろうか。


――「陰キャがネトゲ友達に恋愛相談された話」が7.2万いいねを超えてバズっています。こちらの感想はいかがですか。


頼間リヨ(以下、頼間):まさかここまで伸びるとは思わなかったので、自分でも驚いています。普段Twitterには4ページ漫画が多いのですが、今回は長めに描いてみようかなというライトな感じで制作したら、色々な方に拡散していただけて嬉しかったです。


――なぜここまで拡散したのでしょう。


頼間:どうなんですかねえ……。自分でもわかりません(笑)。自分の人生でも初めての経験なんです。


――長めに描いてみようと思った理由も教えてください。


頼間:描きたいものが4ページに納まらなくなってきて「自分がいいと思うテンポで描いたらどうなるんだろう?」と思ったのがきっかけです。私自身が恥ずかしい想いをしている男の子や女の子が好きで「女の子、バレたら恥ずかしいだろうな」と考えながら描いています。


 すれ違いコントも着想の元ですね。もともとコメディが好きで、西森博之先生の『今日から俺は!!』の今井のような一生懸命だけど周りとズレている、というキャラが好きでした。私のルーツともいえる作品です。


――オチの部分が独特で読み手を惹き付けている気もしますが、何かこだわりなどがあったり?


頼間:もともと「オチを付けるの苦手」と担当編集の方から言われていて、長いストーリーの結末を考えるのが苦手でした。でもギャップを見せるような短い漫画だからこそ、好きな漫才的なノリで描けるんです。


――「少年サンデーS」などでもお仕事をされていますが、Twitterに作品を投稿するようになったきっかけを教えてください。


頼間:出版社の方とお話しながら描いていますが、それが詰まった時の息抜きとして始めたのがTwitter漫画だったんです。8ページの作品なら、ひとつのネタに全力投球できるのですが、長いページ数だと起承転結が大事なので、考えすぎるあまりにコメディでなくなってしまうことが多かったんです。担当さんからも「もっと力抜きな」と言われていました。


 インパクトのあるキャラクターを描くために、職業や性格を掘り下げていくのですが、それにも疲れてしまって、自分の脳内だけで完結するラフなものを描きたくなったんです。当時は本当に詰んでいたので「投稿しても誰も読んでくれないだろうな」というメンタルでしたね。でも実際に上げてみたら、段々と読んでもらえるようになり、下がり切っていた自己肯定感を回復することができたんです(笑)。


――それによって、商業誌の作品に影響はありました?


頼間:リプライなどの感想を見て、自分の武器が「勢いのあるカップルを描くこと」だということが何となく理解できました。編集の方からも言われていましたが「もっと上手く描ける人がいる」と思って信じることができなかったんですよ。それこそ自分が楽しんで取り組めていた部分だったので、もっと意識しようと考えられるようになりました。


――その「勢いのあるカップル」は実際に会ったり見たりして描くのでしょうか。


頼間:それはないですね。映画や漫画からアイデアをもらうことがほとんどです。お気に入りは映画だと『ゾンビーワールドへようこそ』、漫画だと先ほども上げた『今日から俺は!!』とか。あと海外ドラマはぶっ飛んだカップルがよく登場しますし、テンポがいいので参考になります。


 『陰キャがネトゲ友達に恋愛相談された話』に関しても、自分では「勢いのあるカップル」を描いたつもりはなかったのですが「ラストで女の子が笑うシーンが気持ち悪くて面白い」という感想をもらって、計らずも表現していたんだなと気付きました。


――ちなみにネトゲは自身も実際にプレイします?


頼間:『スプラトゥーン』はやりますね。ゲーム仲間と付き合って同棲している友達もいるんですよ。ゲームの力ってすごいなと(笑)。特に意識はしていませんでしたが、そんなエピソードもアイデアとして蓄積されていたのかもしれません。


――今後描きたいものは何でしょう。


頼間:自分の色を失わないようにしつつ、長めの作品に取り組んでいきたいですね。あとは息抜きとしてのTwitterも続けていけたらと思っています。折角なので『陰キャがネトゲ友達に恋愛相談された話』の続編もやるつもりですよ。あと1月末から作画として連載が始まる予定なので、そちらもぜひ読んでください。


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