『ドラフトコント』好評で、コント番組が“冬の時代”を乗り越えそうな需要

42

2022年11月27日 10:02  日刊サイゾー

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

日刊サイゾー

『ドラフトコント』フジテレビ 公式サイトより

 11月19日にフジテレビで『ドラフトコント』が放送された。当番組は、5名の芸人がキャプテンとなり、一緒にコントをやりたいと思う芸人を20名の中からドラフト制で指名。1カ月の稽古期間を経て観客前でそのコントを披露し、チャンピオンを決定するという内容。

 今回チームキャプテンには「千原ジュニア(千原兄弟)」「小籔千豊」「春日俊彰(オードリー)」「田中卓志(アンガールズ)」「長田庄平(チョコレートプラネット)」が抜擢された(※敬称略)。披露されたコントは、作品性の高い正統派コントからシュールな世界観を持つコントまで、その種類は多岐に渡って各チームの個性が光る5つの傑作コントが出揃った。

コント番組が増加する背景

 少し前までは、今回のような大型特番で、コント番組が取り扱われるのは稀。お笑い芸人のブレークも、漫才師がネタで注目を浴びた後に、トークバラエティに呼ばれるといった流れが主流であった。

 漫才は「ネタ」が名刺代わりであり、ネタを見れば各々のキャラクターや関係性がわかる。そのため、トーク番組初登場であったとしても、何となく演者としての扱い方が分かる。しかしコントの場合そうはいかず、当時コント師は「ネタでハネた後、トークでもう一度ハネなければならない」と言われ、苦戦を強いられてきた。そのため漫才師の需要が、コント師の需要を上回っていたように思う。

 しかし現在多くのコント番組が乱立し、沢山のコントが世に出ている。その背景の一つとして、お笑いブームに後押しされた「人気芸人をたくさん出してネタをやりたい」という思惑と、「コント」という演芸のマッチングがあると思われる。

 なぜならコントは、ユニットや急造コンビで行うには、漫才よりはるかにやりやすいのだ。

集団では漫才よりコントのほうが、行うにはやりやすい?

 基本的に漫才は、各々が持つ「個性」と「関係性」を魅せる芸である。お互いの個性を大事にし、その個性を持った二人だからこそ出来上がる関係性があり、その「個性」と「関係性」が最も映える「ネタ」を用意する。漫才とは先に「個性」と「関係性」があり、それらを最も光らせる「ネタ」を後から考えるものなのである。

 そのため漫才は、どんなにおもしろくても「そのコンビならでは」のものが多い。お互い初めましての急造ユニットの場合、表面をなぞるような浅い漫才になってしまう。また複数人で関係性を作る事が難しく、時折コンビ2組が4人で漫才をすると、キャラが渋滞したり担う役どころ(ボケ・ツッコミ)が重なったりと、途端に表現する方法が難しくなる。

 逆にコントは、設定勝負の側面が強い。登場人物のキャラクターやパーソナルな設定も「本人自身の個性」ではなく、「台本」が用意されるので演者はその役を憑依して演じる。演者によって得手不得手はあるものの、ある程度表現の幅がある芸人にとっては、演じる事が出来る役柄は多い。また、登場人物を自然に増やせる所もコントの魅力だ。上述した漫才のような渋滞は起こりにくく、役柄と出順を振り分けさえすれば見やすくなる上に、ストーリーに厚みを出す事ができる。

 つまり、昨今のコント番組の増加は「人気芸人をたくさん出したい」・「人気芸人をコラボさせて、プレミア感のあるネタを放送したい」という時代の需要と、「コント」という演芸が持つ長所が程よくマッチした結果と感じる。

 そして現在、ネクストブレイクと言われる芸人達の中には、強烈なキャラクターや特徴のある芸人が数多く存在する。彼らが世に出ればまた、彼らを起点とした新しいコントが生まれる。今後も良質なコントが生まれていくだろう。

  

このニュースに関するつぶやき

  • 今までのようなセットやキャスティングに金を無駄遣いし、似たような企画のバラエティ番組作ってコンプラ重視で当たり障りない演出やってももう観ないしな。TV観るくらいならエガちゃんねる観るわw
    • イイネ!3
    • コメント 0件

つぶやき一覧へ(31件)

ニュース設定