『silent』ロケ地巡りに全国からファンが殺到 目黒蓮の“号泣スポット”で泣き崩れる女性たち

11

2022年11月28日 11:30  AERA dot.

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

AERA dot.

耳が聞こえないことを告白した想が、フェンスにしがみつきながら号泣した場所。墨田区から来た高校1年生は同じポーズで号泣を「追体験」していた(画像は本人提供)
 毎週木曜22時から放送中の川口春奈主演のドラマ『silent』(フジテレビ系)の勢いが止まらない。


【silentの「ロケ地」をもっと見る(11枚)】 民放公式テレビ配信サービス「TVer」では、第4話が配信後1週間で582万再生を記録。TVerで配信された全番組の最高記録を更新した。さらにツイッターでは「#silent」が国内トレンド、世界トレンドともに1位となるなど大きな反響を呼んでいる。


 それに伴い、ファンによるドラマのロケ地巡りも過熱。地方から『silent』のロケ地巡りのために東京へ旅行に来る人も多いという。


 その足跡をたどるため、筆者もドラマでたびたび登場する小田急線の世田谷代田駅に向かった。


 同駅の西口改札を出たとたん、若い女性たちがスマホで撮影する光景が目に飛び込んできた。ドラマで見た駅の茶色い壁の前で、女性たちが代わる代わる記念写真を撮っている。ここは川口春奈が演じる青羽紬(つむぎ)が、3年前に別れた元カレの佐倉想(目黒蓮)に会いたくて,あてどなく待ち続けた場所。壁の前で記念撮影をしていた18歳の女子高生はこう話す。


「今日は、ロケ地巡りのために三重県からパパと来ました。私はSnow Manが好きで、目黒蓮君のファン。ドラマを見始めたら、ハマッちゃいました」



 通学する高校でも、今もっとも熱い話題なのだという。


「毎週、感動して大号泣。次の日は目をパンパンに泣きはらしながら学校へ行っています。友達にも勧めまくっていて、『あのシーン良かったよね』と私の話を聞いてもらっています」



 駅前には、想が座ったベンチがある。ここで、想は紬の落としていったイヤホンを見つけ、拾い上げる。このベンチも観光スポットのひとつになっている。同駅の駅員はこう話す。


「『silent』の効果で、乗降客が増えました。特に若い女性の2人組が多く、明るい時間から陽が沈むまで、女性同士で写真を撮っている方が多いですね」


 駅から歩いて2〜3分のところにある公園には、弧を描く円形のベンチがある。ドラマの中では、このベンチに座った、鈴鹿央士が演じる戸川湊斗が、紬にコーンポタージュを渡すシーンがある。



 このベンチに行くと、女性2人組がまさに“缶のコンポタ”を持って座っていた。2人は墨田区内の高校1年生だという。


「本物のコンポタは、フタ式なんで、ちょっと形が違うんですけど、似たようなものを探して買ってきたんです」


 と1人が笑って見せてくれた。


「Snow Manが好きで、ドラマを見て、毎回キュンキュンしています。先の展開がわからないのもドキドキしますね」


 ベンチの近くには、第1話で想がフェンスをつかみながら泣き崩れるシーンの撮影場所がある。


「私もフェンスにつかまりながら、しゃがみ込みました。同じ格好をすることで、雰囲気を追体験したかったんです」(前出の高校1年生)


 ベンチがある公園に続く「代田富士見橋」も定番の人気スポットとなっている。



 想は3年前、付き合っていた紬と理由を告げずに別れている。橋の上で、想は耳がだんだん聞こえなくなったことを、初めて手話で紬に告白する。多くの人が涙したであろうシーンだ。


 その橋の上で撮影していた3人組の女性たちは都内の大学1年生。口々にこう話した。


「放送のあった翌日の金曜日に大学へ行くと、『泣いた?』と言うのがしょっぱなのあいさつ。見ていないと言ったら、のけ者ですよ(笑)」


 3人組の1人は、「『silent』が楽しみで生きています」と絶賛する。


「最近のドラマとはちょっと違う。ベタな恋愛ドラマに飽きちゃっているので、『silent』は新鮮です。音のない静かな世界で、手話で会話するからこそ、伝えたい感情がリアルに映像に出てくる感じがいいんですよね」


 もう一組、豊島区から来ていた幼なじみという女性2人組にも話を聞いた。そのうちの25歳の女性は、紬になりきって撮影したと話す。


「私はSnow Manの目黒君が好きなので、橋の上でも、紬目線で、スマホを目黒君がいる方向に向けて撮りました」


 前述のように、「TVer」の再生数は第4話が歴代最高記録を更新した。その第4話で、紬と湊斗が広場で、通りすがりの犬の散歩の飼い主に「(犬を)ワシャワシャしていいですか」と話しかけ、犬をなでる場面がある。ちょうど、夏帆が演じる奈々と想もその近くを歩いていて、湊斗と想の目が合うというシーンだ。



 このシーンが撮影されたのは、世田谷代田駅から下北沢駅まで歩く途中にある「シモキタ雨庭広場」。この広場に、青いニットのセーターを着た女性2人組がいた。実は、2人とも青い服を着ているのには理由がある。


「青いセーターは川口春奈ちゃんがドラマの中で、毎回のように着ているから。でも私たち2人して青のカーディガンだとちょっと恥ずかしいかなと思って、私だけは上に黒のコートを羽織ってきました」


 確かによく見ると、ロケ地巡りをしている人たちの中には、青のニットを着ている女性の姿をちらほら見かける。服装も似せて、ドラマを追体験したい人が多いのだろう。



 そこから、下北沢駅まで歩き、駅近くの喫茶店「ビオ オジヤン カフェ 下北沢店」に向かった。第2話で、想と奈々が手話で会話したシーンで使われた店だ。案の定、放送後は大反響だったと斉藤友明店長が明かす。


「放送の翌日には、『ここですよね』と言って、多くのお客さんが来てくれました。放送前に比べて、売り上げが170%くらいになりました」


 放送後、ドラマで使われた席はあえて空席にしているという。



「誰か座ってしまうと、空くまで取り合いになってしまうので。空席にしておけば、お客さんが好きに写真を撮れますから」(同)


 もうひとつ、外せないカフェがある。下北沢駅から京王井の頭線に乗り3つ目、神泉駅から徒歩8分ほどのところにある「Anea cafe 松見坂店」だ。現地に着くと、夕方なのに店の前には長い行列ができていた。筆者も最後尾に並んだが、お店に入れたのは1時間10分後。待っている間、後ろに並んでいた横浜市の高校2年生・中村百花さん(16)に話を聞いた。


「この店ではカフェラテを注文すると、(頼めば)ラテアートでsilentと書いてくれるので、それを注文したいと思って来ました。『silent』は同級生もめっちゃ見てますし、今、一番話題になっています」



 このカフェはドラマで毎回のように登場し、想と紬が重要な話をする時の待ち合わせ場所でもある。それゆえ、いつも行列ができる人気店となっているが、ドラマ席に座るには事前の予約が必要だ。



「すでに予約で一杯です。次に予約が解放されるまで空きがありません。(空き状況は)インスタのストーリーでお知らせします」(店員)


 この日、予約席に座っていたのは、千葉県から来た福祉関係の会社に勤める女性(29)。同僚の女性(24)と来店していた。やはり1人は青のニットセーターを着ている。


「ドラマ席は、1カ月くらい前に電話で予約しました。最初は店に電話してもつながらなくて、100回くらい電話しました(笑)。ドラマ席でなくてもどうしても来たかったので、今月初めにはオープン前から4時間くらい並んで入ったこともあります」(29歳女性)


 ドラマ席の座り心地はどうだったのだろうか。


「やっぱり、この席で想と紬が会っていたんだと思うと、独特の雰囲気を味わえますね。ファン心理としては、やっぱり『ドラマと同じ席で同じことをしたい』という願望があります。私は手話は全然できないんですが、ドラマで出てくる手話は自然と覚えちゃいました。『探す』とか『片思い』とか。生まれながら耳が聞こえない奈々を演じる夏帆ちゃんの演技は、普段から手話を使っているのかと思わせるくらい上手ですね」(同)


 最後に訪れたのは、紬がアルバイトをしている「タワーレコード渋谷店」。店の前で、大阪からやってきたという25歳の女性2人組に出会った。



「とりあえず、紬が勤めているタワレコにやってきました。今から世田谷代田のロケ地巡りをしようと思っています。私は役者さんのファンというよりも、ドラマの物語性が好きです。紬が想の下の名前を初めて呼んだシーンの細かい演出やメッチャきれいな映像に感動しました」


 タワレコに入ると、Snow Manのブースにドラマのバックで流れるスピッツのCDが並べてあった。結成35周年のスピッツも再注目されているようだ。


 放送を重ねるごとに「聖地」となっていくsilentのロケ地。しばらくはファンが押し寄せる状態が続くだろう。(AERA dot.編集部・上田耕司)


このニュースに関するつぶやき

  • 手話習う人も増えたらいいね。君の手がささやいてるだっけか?そのドラマが放送されたときは手話習う人が激増したって手話の先生が話してた
    • イイネ!4
    • コメント 0件

つぶやき一覧へ(5件)

ニュース設定