『警視庁アウトサイダー』で共演する(左から)西島秀俊、花リナ 俳優・藤田まことさん(享年76)の孫で歌手の花リナ(かりな、24)が、9日放送のテレビ朝日系ドラマ『警視庁アウトサイダー』(毎週木曜 後9:00)で俳優デビューすることがわかった。西島秀俊と濱田岳、そして上白石萌歌が出演し、クセの強い刑事のキャラクターを演じる話題作。花リナは、その第5話に女性シンガー役で抜てきされた。また、今回の出演の裏には藤田さんが大きな縁になったという。
【場面カット】西島秀俊が感激するほどの歌声でドラマデビューした花リナ 花リナは9年前に一度、歌手デビューしたが、昨年、ZARDやWANDS、倉木麻衣などを手がけてきた音楽プロデューサーの長戸大幸氏のプロデュースで音楽活動を再開。元々、歌手志望だったこともあって、長戸氏の助言もあって人気テレビアニメ『名探偵コナン』のオープニングテーマ曲で知られる小松未歩の作品をカバーし、毎週木曜日にオフィシャルYouTubeで配信してきた。
そうしたなか、今回の『警視庁アウトサイダー』出演が決まった。きっかけは主演の西島と藤田さんとの縁だという。関係者は、西島の俳優デビューが藤田さんが主演した『はぐれ刑事純情派』だったとし、俳優として「藤田さんのことを心からリスペクトしていた」と明かす。そして、花リナを知り「何とか藤田さんに恩返しをしたい」とオファーしたという。
花リナの本名は、原田花りな。1998年4月1日生まれ。日本で生まれたが、9歳までハワイで育った。そのため、藤田さんも時間を見つけてはハワイを訪れ、花リナも藤田さんのことを「じーじ」と呼んでいたという。小学生時代のこととして「ドラマの中で英語のセルフがあったのですが、じーじの発音が悪くって、私が教えていました」と振り返る。
一方で、花リナは藤田さんを「俳優でしたが歌もうまった」と自慢する。「じーじは体が悪くて入院していた時、病院で周りの患者さんたちを集めてコンサートを開いたことがあったんです。今思うと、本当に辛かったのだと思いますが、一生懸命に歌って周りの人たちを盛り上げていたんです。そんなじーじを見てカッコいいなって感動したのですが、同時に歌の力ってすごいなって思ったんです。それで、私も歌手になりたいって…」と語る。
藤田さんの背中を見てきただけに「天国のじーじに喜んでもらえるような生き方をしたい」と目を輝かす。
今回、花リナが演じるのは、元マル暴オヤジ刑事役の架川英児を演じる西島が、長野・春蘭市のクラブで出会う女性シンガー。「緊張しています」と言うものの、そこは人気時代劇だった「必殺シリーズ」中村主水役で知られる藤田さんの孫娘。いざ本番となると度胸の据わった演技を披露し、「西島さんもいたので、自然な感じで役作りができました」と語った。
花リナは俳優デビューに「思ってもなかったのですが、思いがけない機会を与えてくださいました西島さん、そしてじーじに感謝しています」と新たな意欲を見せていた。