2月14日、スクーデリア・フェラーリは2023年型マシン『SF-23』を公開した。発表会はイタリアのフィオラノ・サーキットで行われ、発表後すぐにシャルル・ルクレールがサーキットに集まった500人のファンの前でシェイクダウンを行った。
フェラーリは昨シーズン終了後にマッティア・ビノット代表が辞任し、これまでアルファロメオF1のチーム代表を務めていたフレデリック・バスールがその後任となった。バスールは1月にチームに合流し、ルクレールやサインツ、リザーブドライバーのロバート・シュワルツマンらが参加した旧型マシンでのテストにも立ち会っている。
2022年のフェラーリは、序盤はライバル勢を圧倒するパフォーマンスを見せた。しかし中盤にはレッドブルの逆転を許し、そのまま両選手権で首位の座に戻ることなくシーズンを終えた。戦略のミスやマシントラブルに見舞われたが、2023年はそれらの課題を解決し、取り逃したタイトルを狙うためにもバスールの手腕が問われるだろう。
SF-23は昨年同様にマットカラーだが、このレッドは新色だ。なお、今年WEC世界耐久選手権にデビューするフェラーリのハイパーカー『フェラーリ499P』にもこのレッドが用いられる予定で、こちらはツヤのあるタイプになるということだ。
チームを率いるバスールは、新車SF-23の発表に際し、以下のようにコメントした。
「この5週間で、私はチームのたくさんのメンバーと知り合った。ここには素晴らしいメンバーが揃っており、チーム全体のモチベーションが高いことは明らかだ」
「今日は我々のパートナーやティフォシとともに、2023年の新型マシンを発表した。マシンの外観には非常に満足している。このレッドと、リヤウイングに書かれた“Effe Lunga”の文字がとても気に入っている。我々の伝統を思い起こさせてくれるものだ」
「焦点を別の面、つまりそのスピードとパフォーマンスに移そう。我々には勝利に貪欲で、そのために必要なスキルを持ったふたりの才能あるドライバーがいる。私たちの目標はチャンピオンシップで勝つことだが、ライバルたちもまったく同じ目標を持っているので、簡単なことではない。正しい考え方を持って、常に今日よりも明日の方がよくなるように取り組まなければならない」