ドキュメンタリー映画『わたしたちの国立西洋美術館〜奇跡のコレクションの舞台裏〜』が7月中旬から公開される。
建築家のル・コルビュジエが設計し、2016年に世界文化遺産に登録された上野・国立西洋美術館。1959年にフランス政府から日本へ寄贈返還された「松方コレクション」を基礎に、モネの『睡蓮』やルノワール、ピカソ、ゴッホの絵画、ロダンの彫刻『考える人』『カレーの市民』などおよそ6000点の作品を所蔵している。
『わたしたちの国立西洋美術館〜奇跡のコレクションの舞台裏〜』では、ル・コルビュジエが構想した創建時の姿に近づける整備のために2020年10月から休館した美術館の内部にカメラが入り、1年半にわたって密着。所蔵品の保存修復作業、コレクションの調査研究や海外、地方美術館への巡回展、特別展の企画開催などの様子が記録されている。
また館長やキュレーター、美術関係者へのインタビューでは日本の文化行政が抱える難問、美術館の目前に迫る「危機的状況」があぶり出されるという。監督は2015年に開催された永青文庫『春画展』の内幕を描いた『春画と日本人』の大墻敦。
『わたしたちの国立西洋美術館〜奇跡のコレクションの舞台裏〜』©︎大墻敦
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