フォード、マスタングGT3をル・マンで正式発表。2024年WECにプロトン・コンペティションが参戦へ

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2023年06月09日 21:30  AUTOSPORT web

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ル・マンで正式発表されたフォード・マスタングGT3
 6月9日、フォードは2024年にデビューを予定しているマスタングGT3を正式発表した。WEC世界耐久選手権には、プトロン・コンペティションを通じで2台のマスタングGT3が投入される予定だ。

 ル・マンのマニュファクチャラー・ビレッジで発表された、2024年の新型マスタング・ダークホースをベースにしたマルチマティック製の車両は、トロイ・リーの特別カラーリングで登場し、新しいフォード・パフォーマンスのロゴとブランディングが施されている。

 この車両は、WECにおける新カテゴリーであるLMGT3に参戦し、長年ポルシェを支えてきたプロトンから2台体制での参戦が計画されている。ただし、フォードの同クラスへの参戦は、WEC選考委員会の決定が必要となる。

 また、IMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップのGTD Proクラスには、マルチマチックによる2台体制で参戦し、プロトン以外のカスタマーもさまざまななGT3使用シリーズに参戦予定だ。

 フォードは、チップ・ガナッシ・レーシングがファクトリーフォードGTを投入していたた2019年以来となる、ル・マン24時間レースへの復帰を果たすことになる。同チームは、2016年のデビュー戦でGTEプロクラスを制している。

「フォードとル・マンは、歴史によって結びついている」と、フォードCEOのジム・ファーレイは述べている。

「そして今、我々は世界で最もドラマチックで、最もやりがいのある、最も重要なレースに帰ってくる」

「もはや“フォードvsフェラーリ”ではない。フォードvs全員、なのだ。ル・マンに戻ることは、ブロンコやラプターのオフロードと同じように、マスタングでグローバルなモータースポーツ・ビジネスを構築することの始まりなのだ」

 一方、フォードは、2022年1月に5.0リッターのパワープラントと発表されたMスポーツ・チューンのコヨーテベースV8エンジンの排気量を、5.4リッターへと拡大することを認めている。

 3月から北米でテスト走行しているこのクルマは、特注のショートロングアームサスペンション、リヤマウントのトランスアクスルギアボックス、カーボンファイバーのボディパネルに加え、GT3のターゲットを達成するために開発したエアロパッケージが特徴となっている。

「マスタングGT3のようなプロジェクトでは、この車両とプログラムをまとめるために、モータースポーツ界で最も信頼できるふたつのパートナー(マルチマティックとMスポーツ)に提携を依頼した」と、フォードパフォーマンス・モータースポーツのグローバルディレクター、マーク・ラッシュブルックは語った。

「2024年にマスタングがGTレースの最高峰でレースを始めるとき、我々はフォードファンと同じように感激することだろう」

 クリスチャン・リード率いるプロトンは、来季からGTでの戦いをポルシェからフォードに変更することになるが、マスタングGT3で挑むLMGT3、ポルシェ963で挑むハイパーカーそれぞれで、マルチマチックとの関係を維持する予定だ。マルチマチックはマスタングGT3の生産に加え、ポルシェLMDhのベースシャシーも製造している。

 プロトンは以前、GTEアマクラスへの参戦に、マルチマチック・モータースポーツのクルーを利用したことがある。

「これは非常に重要なプログラムであり、我々の組織にとってエキサイティングな瞬間だ」とリードは述べている。

「マスタングは素晴らしいブランドであり、これは我々のチームにとって重要なステップとなる。2024年からフォードとともに参戦することを、楽しみにしている」

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