八村塁のW杯欠場に「仕方ない」ファン理解も、“WBC・大谷翔平”再現の当て外れた日テレは大慌て

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2023年06月28日 11:30  週刊女性PRIME

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八村塁

「W杯を楽しみにしていてくれていたファンの皆さまには申し訳ありません。とても難しい判断でした。今後の自分のNBAキャリアを考慮し、このように判断を致しました。来シーズンに向けてこの夏はトレーニングに集中し、体のコンディションを整えさせていただきます

 6月27日、NBAロサンゼルス・レイカーズでプレーした八村塁選手(25、以下敬称略)が、バスケットボール・ワールドカップ(以下、W杯)を欠場することが日本バスケットボール協会を通して伝えられた。

 オフにフリーエージェントとなる八村だけに2023〜2024年シーズンの所属先は未定。W杯で怪我する可能性もあることから、契約面も含めてNBAでのプレーを優先した格好だ。

 この決断にネット上では《見たかったけど仕方ない》《NBAでの活動を優先するのは当然》などと、決断を尊重する声が多く見受けられる。FAによって20億円前後の年俸も予想されるスター選手だけに、バスケに通ずるファンは「W杯よりNBA」を理解している様子。

 8月25日に日本、フィリピン、インドネシアの共同開催で開幕するW杯。世界32か国が出場するバスケの一大イベントともいえる大会で、日本代表チームの“顔”になるのが八村だった。

「2021年の東京五輪で、同じくNBAプレーヤーの渡邊雄太選手(28、ブルックリン・ネッツ)との二枚看板でチームを牽引した八村選手。日本人で初めて名門・レイカーズでプレーした彼は戦術的にも精神的支柱としても欠かせない存在。

 また、同じく4年に1度開催されるサッカーW杯に比べると、“マイナー”感は否めなかったバスケW杯。ですが、今回は八村選手のレイカーズでの活躍も重なり、機運が高まっていたところでした」

“大谷翔平の役割”が期待された八村

 Bリーグ取材にあたるスポーツジャーナリストの言う“機運”とは、国内興行収入は144億円を超え、世界中で大ヒットを記録しているアニメ映画『THE FIRST SLAM DUNK』。原作漫画『スラムダンク』を読んだことがない世代を取り込んでの社会現象となっている。

 そんなスラダン効果からか、バスケの試合を見たことがなかったライト層からも「W杯見てみようかな」と興味を示す声が上がっているようだ。

 加えて、あらためて世界大会への注目度を知らしめたのが、3月に開催された『WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)』だ。アメリカとの決勝戦のテレビ視聴率が42.4%を記録した野球“W杯”で、『侍ジャパン』の中で一挙手一投足が注目されたのがロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平投手。

 投打にわたって見せたメジャートップクラスのプレー、そして感情を露わにしてチームを鼓舞する姿に釘付けになったファン、視聴者も多いだろう。そんな“大谷の役割”を担うのが、同じく世界的プレーヤーの八村だったわけだ。

「特に“担ってほしかった”のが、W杯を中継する日本テレビさん、テレビ朝日さんでしょうね」とは、キー局スポーツ部ディレクター。

八村とバスケに“密着”していた日テレ

「特に日テレさんは五輪以降、八村選手の独占インタビューや、2022年末には『世界の果てまでイッテQ!』出演にも取り付ける密着ぶり。『ZIP!』でも随時NBAでのプレーを特集するなど、何とかW杯をWBCのように盛り上げたい姿勢が見えます。

 どのスポーツ大会にも言えることですが、局や広告代理店が求めるのは“アイコン”となるヒーローです。バスケでは八村選手が“大谷翔平”になるはずだっただけに、“目玉”を失ったことで今頃は大慌てでしょうね(苦笑)」

 八村がいるといないでは視聴率、そしてスポンサー企業にも大きな影響が出てくるのかもしれない。

 それでも“新たなスター”の登場に期待するのは前出のスポーツライターだ。

「WBCでも、一般的に知られていなかったラーズ・ヌートバー選手のように大会中に人気者が出てくるケースもあるわけです。五輪で女子チームを銀メダルに導いたトム・ホーバスのもと、八村不在でも代表チームはよくまとまっている印象です。

 渡邊雄太はもちろん、“実写版・宮城リョータ”とも称される富樫勇樹(29)キャプテン。同じくポイントガードの河村勇輝(22)、ネブラスカ大学でプレーする富永啓生(22)、アメリカ人の父親を持つ熊谷ジェイコブス晶(19)ら若手選手の伸び代にも期待です。

 チームが勝利すれば自ずと視聴者もテレビに目を向けるでしょうし、バスケW杯も盛り上がると思います。それこそ“未来の八村塁、大谷翔平”の誕生を目撃する瞬間になるかもしれませんよ」

 8月、再び日本中がテレビに釘付けになり、歓喜する瞬間は訪れるのだろうか。

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