撮影会中止を憂うセクシー女優やグラビアアイドル、渋谷のパレードで訴えたかったこと

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2023年06月30日 10:21  弁護士ドットコム

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タレントやグラビアアイドルらが「水着撮影会やグラビアなど自分の表現する場を守るべく魅力を伝える」として、2023年6月18日に渋谷で「水着パレード」を開催した。


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埼玉県公園緑地協会が6月8日、県営公園での水着撮影会について会場貸し出しを不許可とする決定を出した騒動を契機として、タレントのあおちゃんぺさんがツイッターで実施を宣言。短期間での開催にこぎつけた。



参加者は「表現の自由を守りたい」「撮影会の仕事がなくなる」との危機感を口にした。(ライター・篁 五郎)



●ツイートで呼びかけたカンパで「739万円」集まる

騒動からパレード当日までわずか10日間、あおちゃんぺさんの行動は早かった。



6月10日に「月曜日(6月12日)に道路使用許可を申請し、アフターパーティーの場所を押さえ次第カンパを募る」とツイート。投稿は瞬く間に拡散し、同13日に振り込み先を公開すると、わずか4時間で約150万円が集まった。



最終的な金額は約739万円。パレード後におこなうパーティーの警備費用やグラビアアイドル・セクシー女優へのギャラなどの経費に使うほか、パレードやパーティー開催をめぐりSNS上であおちゃんぺさんを誹謗中傷した人への訴訟も含めた対処費用として使うこととなった。東京・大田区のおぎの稔区議も開催に協力し、当日の誘導役も買って出るなど順調に準備は進んだ。



●騒がしさとは無縁、シンプルに練り歩いたパレード

当日、スタート地点の神宮通公園には、集合時間の12時前から大勢の人が集まった。男女約400人(関係者発表)がパレードに参加し、4列になって渋谷の街を練り歩いた。



一般的なデモにありがちなシュプレヒコールなどのパフォーマンスはない。歩道の買い物客や見学に来た人へ手を振り、笑顔を見せて歩いていた。約20分でゴールのミヤシタパークへ到着。パレードは無事に終了した。



場所を移して15時からアフターパーティーが開かれた。参加できるのは事前に1万円以上寄付をした人のみ。入場の際に振込用紙と身分証のチェックがあった。



会場内に入ると、パレードに参加したグラビアアイドル、セクシー女優の撮影会が開かれていた。ポーズの要求があると、モデルは笑顔で応じていた。彼女たちも自慢のポーズを繰り出し、一眼レフカメラを構えた参加者が様々なアングルから撮影していた。



●グラビアアイドルやセクシー女優が抱く危機感



参加したグラビアアイドルやセクシー女優に話を聞くと、口々に「自分の仕事がなくなるかもしれない」という危機感を語った。



「今は歌をやったり、絵を描いたりしていますけど、元々グラビアアイドル出身でAVもやっていたんです。だから今、グラビアやAVで頑張っている子を応援したくて」(元セクシー女優で歌手の星美りかさん)



「私たちは好きでダンスをやっているんです。このまま放っておくと自分たちも危ないと思って参加しました」(ダンサーのLilyさん)



「普段水着モデルをやっています。仕事がなくなったら大変だし、今後また水着撮影会が中止になったらいけないと」(グラビアアイドルのピコちゃんさん)



「AV業界は去年からAV新法の影響で圧力がかかっている状態です。そこからグラビアとかにも手が伸びてしまうとどんどんやれることがなくなってしまいますよね。好きでやっているので機会があれば参加して声を上げてみたいからです」(セクシー女優のさのさとりさん)



「AV新法の影響でAVだけで生活していくのが難しいんです。偏見の目も多いし…でも表現の自由を守りたくてきました」(セクシー女優の吉川はすみさん)



●パレードは抗議ではない「私が作った場」

主催のあおちゃんぺさんは、パレード終了後、次のように話した。



「私も下積み時代は撮影会とかに水着モデルで参加していたんですけど、(撮影会中止で)アピールする場が奪われていると感じたんです。



でも、抗議するんじゃなくて私が場を作ればいいと思って今回イベントとパレードをすることにしました。



パレードはもっと変な目で見られるかなと思ったけど、結構皆さん温かくて手を振ったり写真撮ったりしてくれました。私は『賛同してくれているのかな』とプラスに捉えました」



17時に参加者全員で記念撮影をし、アフターパーティーも無事に終了した。



あおちゃんぺさんがアフターパーティーを拡散するために作ったハッシュタグ「ガルパレ」(ガールズパレード)で参加者がツイートしていたものの、当日は男性の参加者が多かったためか、賛否両論が集まった。



中にはあおちゃんぺさんに誹謗中傷してくる人もおり、事後処理に追われている。訴訟提起も検討しているそうだ。



【筆者プロフィール】篁 五郎(たかむら ごろう):神奈川県生まれ。接客業、カスタマーサポートなど非正規雇用を転々とした後、フリーライターに転身。現在は取材記事を中心に社会や政治の問題、医療広告、スポーツ、芸能、グルメと雑多なジャンルを執筆している。


このニュースに関するつぶやき

  • 県民の民意ではなく共産党議員と市民団体()の押し付けをやればそりゃこうなりますよねって典型例。
    • イイネ!21
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