山田まりや「マネージャーが15人交代」超売れっ子時代に襲われた体調不良で変化した“食への価値観”

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2023年07月10日 09:10  週刊女性PRIME

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山田まりやと澤井直人

テレビ、YouTube、CM業界などの放送作家として、数々のコンテンツを作り出してきた澤井直人(33)。ほかの誰よりも「人間」に興味がある平成生まれの彼が、「話を聞きたい!」と思う有名人と対談する、好奇心と勢いだらけのインタビュー企画『令和にんげん対談』!

 第10回は、マルチタレントの山田まりや(43)が登場! 15歳だった1996年に芸能界デビューを果たし、第1回『ミスヤングマガジングランプリ』でグランプリを受賞。数々の雑誌で表紙を飾るグラビアクイーンとなり、その明るく好奇心旺盛なキャラクターで90年代はテレビで彼女を見ない日はないほどの人気者に。

 大御所芸能人たちとの交流秘話、ドラマや舞台にも多数出演していたころのハードスケジュールぶり、体調を崩してから代わった「食への価値観」、そして将来の夢など、澤井の好奇心が向かうがままにたっぷりとお話を伺いました!

澤井直人(以下、澤井)僕は普段、テレビの放送作家をしているんですけれど、デビューされた当時のバラエティー番組と今とでは、どういったところに違いを感じますか?

山田まりや(以下、山田)15歳で芸能界デビューして、もう27年経つのですが、当時は「若い子がテレビに出る」ということ自体がすごい珍しい感じでしたね。和田アキ子さんにも気に入って頂いて、当時放送されていた『怪傑熟女!心配ご無用』(TBS系)に、大御所のメンバーの中でちょこんと出演させて頂いたりしました。

初のレギュラー番組の共演者は今や売れっ子芸人ばかり

 あのときは毎日爪痕を残すことに夢中だったので「今日の仕事は何だろう」と思って台本を読んだら『立川談志さんと口げんかする』みたいな内容のときもあって(笑)。談志さんは収録中にタバコを吸われていたり、とにかく豪快でハチャメチャなバラエティーは多かったですね。

澤井:あの時代は収録中にタバコ吸っていたんですよね!(笑) バラエティーのルールも色々と違いますよね。じゃあ今のバラエティーを見ていると少し生ぬるいと感じられたりも……?

山田:正直、そう思うこともありますね。バラエティー番組のルールも違いますし、時代的に仕方がないと思うんですけど、若いタレントさんが散歩番組をやっていたりすると違和感が……(笑)

澤井:確かに! 往年のタレントさんが出演するような番組をなぜか若手の方がやっていますよね(笑)

山田:なんだか「のどかな世界だな〜」って思ったり(笑)。私が出演していた時代は魑魅魍魎の世界だったし、今のテレビは本当に不思議な感じがしちゃいますね。今ってどのテレビ局でも同じ人が同じ企画をやっている感じなので、誰が誰なのか分かりづらいなと感じることはありますね。

澤井:ということは、昔はタレントさんの個性が際立っていたり、みなさん“色”が違っていたということですかね。

山田初めて出演したレギュラー番組では、まだ売れる前の『ネプチューン』や『TIM』や『TKO』や『オセロ』が一緒でした。恵俊彰さんにみんな怒られていましたよ(笑)。ホリケンさんは恵さんから『テレビで使えねえネタやってんじゃねえよ!』って。恵さんって今でこそ『ひるおび』のMCやられていますが、私にとっては当時のイメージが強いです。

澤井:当時に一緒に戦っていた仲間といえるタレントさんと相談し合ったりはあったんですか?

山田誰にも相談できなかったし、同年代で「仲よくしちゃダメ」って言われていたんです。みんなライバルって感じだったから。うちの社長もそうだけど、他の事務所も血気盛んで、みんな仲良いフリして割とバチバチしてたかな〜。今は全然そんな感じないですけどね。

「うちは服を着せていく事務所だ」

澤井:面白いお話ですね! 今は確かにみんなで仲よく、っていう人が多いけど、以前はそうじゃなかったんだ。今の若いタレントさんにはちょっと足りていないように感じました。山田さんは本当に“地肩が違う”といか、お会いして少しお話しただけで心を掴まれてしまいました! いらっしゃるだけでその場の雰囲気を一変させるというか。

山田:私は人見知りをいっさいしない人なので、それは芸能界に向いていたのかも!
芸能界に27年間いて、週刊誌に4回くらい撮られているんですけど、事務所にも相手方にも事前に「私といると絶対に撮られるからね。記者さんも挑発させてくるけど、絶対にニコニコしながら対応して、『竹中直人さんみたいに笑いながら怒る人』みたいにしたほうがいい」ってアドバイスしていたくらいです(笑)。

 異性関係で崩れちゃって芸能界を辞める人も見てきましたが、私はマネージャーに言い寄られたとか、怪しいファンにつきまとわれたということはなくて。男の子の友達がかなり多いんですよ。ツッチー(土田晃之)とか古坂大魔王からも「お前がスッポンポンで寝てたら、優しくパンツを履かせる自信がある」って言われました(笑)。

澤井:いちばんいいポジションじゃないですか(笑)。唯一無二だと思います。僕みたいなメンタルの強くない人間にも話しやすい空気を作ってくださって本当に感動してます! なぜ皆さんから愛されるのかがよくわかります。

 話は変わりますが、当初はグラビアアイドルとしても活動されていましたが、そのときのお話を聞かせて頂けますか?

山田:グラビア時代は、野田義治さんが会長の『イエローキャブ』という特殊な事務所にいました(笑)。私が入る16歳のときに会長から「うちは服を着せていく事務所だ」って言われました。「どこぞの誰かもわからないやつに、いきなり仕事はこない。名前と顔を売るために、どんなエロ雑誌でもお前が表紙になれば、それがお前の名刺になる」って。「お前は何がやりたいんだ?」って聞かれたので「さんまさんとかタモリさんに会いたいですね」って言ったら「じゃあバラエティーだな!」という感じで話が進んでいった感じでした。

体調を崩した「本当の原因」

澤井:グラビアやバラエティーで、かなりご多忙だったと思うのですが、覚えていらっしゃるエピソードはありますか?

山田野田さんが仕事をダブルブッキングさせることも結構あったんですよ。会長とマネージャーの伝達がうまくいってなくて、ヘリで移動させられたこともあります(笑)。私は高いところが苦手だから、グロッキーな状態で現場に到着したことも。逆に、現場に行ったら「今日はまりやさん仕事入ってないですよ」ってスタッフさんから言われて帰らされたりとか。そんな感じだったので、マネージャーのほうが体力や精神的に保たなくて、15人くらい代わりましたね。

澤井:舞台が1つのターニングポイントになったとも伺っています。忙しい中で大御所俳優さんたちとの舞台はどんな感じだったのでしょうか?

山田:森光子さんがテレビで私のことを見てくださったらしく、「まりやちゃんの声、いいね。舞台で通るわよ」とおっしゃってくださって。演技が上手い方と共演すると、こちらは芝居しなくても世界観にトンッて入れてもらえるんです。ただ、私はいきなり上手い人と共演しちゃったから、その後苦労しましたね。泉ピン子さんからも「あんた、最高峰のところで初舞台踏んでるんだから、あとで苦労するわよ」って言われたのですが、本当にその通りでした。

 でも、ピン子さんもそうですけど、香川照之さんのお母さんの浜木綿子さんたちからも可愛がって頂きました。だから二十歳でお酒を飲めるようになって皆さんと飲みに行けることが嬉しかったです。女優たるもの、桃井かおりさんみたいな感じでタバコを吸えないとダメだと思って吸い始めたこともありました(笑)

澤井:ただ、ご家族のためにハードスケジュールをこなして倒れてしまったとか……。実は僕も一時期、体調を崩した時期があって、今は自分がやれる範囲でやっている感じなんです。そのあたりのことも勉強できたらって思います。

山田:勉強なんてそんな……。でも、そう言って頂けると嬉しいです。当時はいろいろと重なって、体から「一回休んで」ってなったのだと思います。熱が40度以上出て、ガタガタ震えて、盲腸の手術もしたけど胃腸は良くならなくて……。

 私の場合は食べ過ぎで消化不良を起こしていて、お医者さんからは「154センチしかない小さい体にものすごい量の食べ物を入れているんだよ。今は食文化がどんどん進化して、日本にいながら色々なものが食べられる。まりやの場合は、食文化の進化に消化の機能が追いついていない」って言われたんです。運動も舞台をやっているときしか動けなくて、体がだるくて睡眠の質も悪くなっていって。結果的に血液も酸化してドロドロになっちゃったんです。

澤井:それ以降に食べ物にも気を使われ始めたんですね。

山田:そうなんです。最近は食事が欧米化してパンもよく食べるようになってるし、成長ホルモン剤とか添加物とか、食品表示に書いてある『/(スラッシュ)』以降に書いてある添加物が体に入ったときに、それらをうまく体から出す力が衰えている人がたくさんいる状況なんです。妊娠して子どもをお腹の中にいるときから育てるわけですけど、自分が食べたものでその子が出来上がると考えると、いろいろと考えるようになりました。

今後の夢を聞いてみると…

澤井ご自身が病気をされたということもあって、息子さんが生まれる前から食に関して勉強して習慣を直して、今でもそれを延長して続けていらっしゃるんですね。

山田はい! 妊娠中には白砂糖を抜いたり、動物性のものを半年間きっちり抜いたんです。白砂糖って「冷えさせる・緩ませる・錆びさせる」でいいことないんですよ。血糖値がドーンと上がったり下がったりして、感情の起伏が激しくなり自分で心をコントロールしにくくなる。しかも精製されたお砂糖って化学方程式で表せるので食べ物ではないんですよ。それってもはや食品じゃないですよね。

 だから、後々体に負担になるものは極力摂らないようにして、知識が増えれば選択肢が増える事の幸せさと「何を食べて何が血となり肉となる」かについて、息子が小さいときから、恐怖心を与えてしまわない様に笑いに転換させ話してきました。​そういった点ではバラエティーをやっててよかったなって思っています!

澤井栄養学についての講演会を聞いたような感覚です! とっても価値のある内容で、色々な人にも知ってほしい知識ですね。最後に、仕事でもご家庭のことでも「今後こんなことをやってみたい」という夢はありますか?

山田NetflixやAbemaなどで番組をやりたいなと思っています。自分が英語できなくても世界中の人が翻訳してくれるので、ニーズがどれだけあるか分からないけれど、これまでの自分を生かしながらやりたい番組があるので、それは目標としていますね。 

 あとはシングルマザーの雇用を支援する活動です。女性の社会進出を目的とした一般社団法人(『MwM Japan』)も設立したのですが、シングルマザーの方って、自分のご飯を3日我慢しても子どもにはいい教育をさせたいという人も多いんです。子どもの貧困に取り組んでいるNPOの『キッズドア』さんに話を聞くと、ご飯を配給してもその場で食べる子は1人もいないそう。

「これを持って帰ってお母さんに食べさせてもいいですか」って言うんです。日本でもどんどん貧富の差が広がっていく可能性がありますし、そういった活動に貢献できればなと思っています。

澤井:当時のバラエティー事情や栄養学や今後の目標など、色々なお話を伺えて、とても勉強になりました。今回はありがとうございました!

山田:こちらこそです! ありがとうございました!

◆トークイベント『まってるね赤ちゃん』

日時:2023年8月4日 10:30-14:30
場所:『たまプラーザ PEOPLEWISE CAFE』
お話会 10:30-12:30 ランチ交流会 12:30-14:30
(先着50名様)

話し手 齋藤純子(助産師・バースハーモニー美しが丘助産院院長)
ゲスト 山田まりや(女優・タレント)とむねくん

(イベント概要)
子育て中の方、妊娠中の方、まだ妊娠していない方も大集合!
・自然なお産って、どんな感じ?
・楽しいお産ってどういうこと?!
・産んで美しくなるってほんと??
・生まれた瞬間から自分らしく生きるってどういうこと?
・その子らしく生き生き育てる秘訣とは?

1000人以上のお産に関わったベテラン助産師が、ゲストに山田まりやさんを迎え、これからの時代を担う命を育てるために大切なことを熱く語ります。

聞き手・澤井直人(さわい・なおと)
1990年生まれ。テレビの放送作家として活動。
『まつもtoなかい(フジテレビ) 』『ザ・細かすぎて伝わらないモノマネ(フジテレビ)』『NEOべしゃり博(フジテレビ)』『タクシー運転手さん一番うまい店に連れてって!(テレビ東京)』『ダウンタウン vs Z世代 ヤバイ昭和 あり?なし?(日本テレビ) 』『サウナノフタリ(YouTube)』『コブクロ公式チャンネル (YouTube)』などを担当。

構成・文/綾部和也 

 

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