ル・マンの雪辱果たしたトヨタ佐藤恒治社長「真のワンチームとして闘うことができた」第5戦後コメント全文

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2023年07月10日 11:30  AUTOSPORT web

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“敵地”モンツァでトップチェッカーを受けた7号車トヨタGR010ハイブリッド(TOYOTA GAZOO Racing) 2023年WEC第5戦モンツァ6時間レース
 TOYOTA GAZOO Racing(TGR)の7号車トヨタGR010ハイブリッドが、7月9日(日)にイタリアのモンツァ・サーキットで行われたWEC世界耐久選手権第5戦モンツァの決勝レースを制した。この翌日となる10日(月)、佐藤恒治トヨタ自動車社長兼TGR-E会長がレース後のコメントを発表している。

 ル・マンでの敗戦後、“敵地”モンツァでの雪辱を誓い今大会に臨んだTGR。予選で速さを見せたマイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ-マリア・ロペス組7号車は一時ライバルメーカーのマシンに先行を許しながらも、レース中盤以降は強さを発揮してレースをリード。最後は最大のライバルであるフェラーリ499Pの挑戦を退け見事、ポール・トゥ・ウインを達成した。

 また、ポイントリーダーとして第5戦を迎えたセバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー/平川亮組8号車トヨタGR010ハイブリッドも力走を見せた。序盤から複数のアクシデントに絡みペナルティを受ける苦しい展開となった8号車だったが、各ドライバーが必死の走りで挽回。フィニッシュ後に最大出力オーバーによる三度のペナルティによって6位降格となったが、レースでは終盤にオーバーテイクショーを披露し4番手でチェッカーフラッグを受けていた。

 佐藤社長は彼らドライバーを含め“ワンチーム”となって戦ったチームスタッフ全員を労うとともに、トヨタチームに声援を送ったファンに対して感謝の言葉を述べ、次戦富士ラウンドに向けては「たくさんの日本のファンの皆さまの前で、さらに強くなったトヨタWECチームの姿をお見せしたい」と意気込みを語っている。

 なお、声明の最後にはレース序盤の接触によってクラッシュ・リタイアに追い込んでしまった777号車アストンマーティン・バンテージAMR(Dステーション・レーシング)の関係者に向け、お詫びの言葉が綴られた。

 そんな佐藤社長のコメント全文は以下のとおりだ。

* * * * * * *

WEC 2023 第5戦 モンツァ6時間レースでは、7号車がポール・トゥ・ウインを獲得できました。モンツァのファンは、私たちも含めてレース全体を応援してくれて、素晴らしい雰囲気の中で闘うことができました。応援してくださったすべての皆さまに、心から感謝申し上げます。

「自分たちの本当の走りを見せたい」。そんな悔しさを胸に、私たちはル・マン以降、全員で心をひとつにして、次の闘いに向けて前に進んできました。とても大切な4週間でした。そのプロセスがあったからこそ、モンツァでは、真のワンチームとして闘うことができたのだと思っています。

7号車のマイク、可夢偉、ホセは、8号車が想定外の事態に直面するなかでも、冷静に、着実に走り続けてくれました。チームを背負ってミスなく走り続けることは大変な重圧だったと思います。

8号車のセブ、ブレンドン、亮は、ひとつでも順位を上げるために、最後の最後まで挑戦し続けてくれました。

勝利のために必死に努力を重ねてくれた現場のメンバー全員を誇りに思います。

次戦の富士でも、可夢偉代表のもと、全員で、全力で闘います。たくさんの日本のファンの皆さまの前で、さらに強くなったトヨタWECチームの姿をお見せしたいと思います。

最後に、D’station Racingの星野選手、藤井選手、スティーヴンソン選手、チーム関係者の皆さまに対しまして、8号車の接触により危険な事態を招いてしまったこと、そしてモンツァでの挑戦の機会を奪ってしまったこと、心よりお詫び申し上げます。全員が安全に気持ちよく走れるレースを実現できるよう、チーム全体で振り返り、意識を徹底してまいります。

トヨタ自動車株式会社 社長
TOYOTA GAZOO Racing Europe 会長
佐藤恒治

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