「不当逮捕された」滋賀・空き物件で女性に性的暴行した不動産営業マンの“余罪”、契約者を陥れたワナ

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2023年07月16日 06:00  週刊女性PRIME

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中西大樹容疑者が勤務していた不動産紹介業

「この顔は決して忘れないですよ。私はあいつのせいで不当逮捕されていますからね……」

 週刊女性PRIMEに情報提供してくれた滋賀県の会社経営者・男性Aさんは、ため息混じりにそうつぶやいた。

 滋賀県警草津署は6月29日、同県大津市の会社員・中西大樹容疑者(31)を強制性交等致傷などの疑いで逮捕した。6月22日、容疑者は同県栗東市のアパートに30代女性をわいせつ目的で強引に連れ込み、手足をテープのようなもので縛った上で、性的暴行を加えた。被害女性には鼻部、顎部、頸部に擦過傷などのケガも負わせたというもの。

「幸いにも女性は軽傷で、その場から自力で逃げ出して、警察に被害届を提出。警察が捜査を進めて、容疑者の逮捕にこぎつけた。テープなども事前に準備していたとみられ、計画的、かつ極めて非道な犯行だといえます」(全国紙社会部記者)

 中西容疑者は警察の取り調べに対して、「間違いはありません」と率直に容疑を認めているという。

 事件現場のアパートは、容疑者の自宅でも被害女性の自宅でもないという謎多き事件だったが、週刊女性PRIMEは前回の取材で、一つの事実にたどり着いている。

空き物件に女性を連れ込んで性的暴行

 中西容疑者が住宅機器メーカーの最大手L傘下の不動産会社社員で、賃貸営業担当だったのだ。

 つまり、不動産営業マンである中西容疑者が被害女性に物件を紹介し、内見をともにしていくなかで、空き物件に誘い込んで悪辣な犯罪に手を染めた可能性もあるのだ。

 事件について同社に問い合わせるも、取材はいっさい拒否されていた。

 前回の記事を読んで編集部に連絡をくれたのが、冒頭のAさん。3年前にいわれのない仕打ちを受けたというのだ。

「事務所を移転しようと思って、容疑者に賃貸物件を探してほしいと依頼しました。条件が合ったので、大津市市内の物件を容疑者とともに内見しました」(Aさん、以下同)

 物件を気に入ったAさんはすぐに契約を済ませ、事務所を移転したのだが、

「電話回線がなかったんです。これは私が最初に提示した条件を満たしていなかった」

 Aさんは、容疑者が勤める不動産会社へ出向いて、苦情を訴えたという。

中西容疑者はいきなり土下座して謝罪

「契約不履行なので物件を解約して、ほかを探してほしいと伝えました。こちらも頭にきていたので、声は荒げましたよ。すると、中西容疑者はいきなり土下座してきて、“すいません。この物件はうちの物件ではなく、仲介物件で、相手方とすでに契約してしまったので、解約できないんです”と泣きついてきました」

 長いやりとりの末、Aさんは渋々引き下がり、物件を解約せずに電話回線は自費でひいて対応した。それから、およそひと月が過ぎた、とある朝のことだった。

「滋賀県警大津北署の警察官が私の前に現れて、“あなたを逮捕する”と……。土下座を強要したという容疑でした。本当にびっくりしましたね」

 不動産会社内の防犯カメラが、中西容疑者が土下座する姿をとらえていたというのだ。

意図的に警察に音声データを提出しなかった?

「だが警察は映像しか確認していなかったようなので、私の顧問弁護士を通じて“音声も残っているはずだから、探してほしい”と伝えました。そうすれば強要ではなく、みずから土下座したのがわかる、と」

 警察が音声データを確認してAさんは無罪放免となったのだが、5日間も留置された後だった。

「不動産会社は、意図的に映像だけを警察へ提出していた。悪意しかないですよ」

 しかも、釈放後、中西容疑者も不動産会社も、お詫びの一言もなかったという。“不誠実はなはだしい!”とAさんの怒りはいまだに収まっていない。

 なぜ客を陥れるような虚偽告訴をしたのか。同社に問い合わせると、

「広報担当はすべて社長がやっています。社長は今日も、明日も、明後日も不在ですので、それ以降に連絡してください」(同社総務担当者)

 そこで3日後に再度、連絡してみると、

「社長は出張中です。この件についても現在、捜査中であり支障が出ることも考えられますので、申し訳ございませんが、何もお答えすることができません」(同社社長代理)

 と、同社は今回も不誠実極まりない態度を貫いた。Aさんは、次のようにも語っていた。

「中西容疑者は“自分は社長の後輩で、親しい間柄だ”と口にしていた」

 社長の容疑者への甘やかし体質が招いたトラブルだったのか。内見者への性的暴行に、契約者への虚偽告訴の被害届け……。中西容疑者の余罪はまだ他にもあるのかもしれない。

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