澤穂希と熊谷紗希による新旧なでしこジャパンのキャプテン対談が実現!

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2023年07月16日 08:01  TVerプラス

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7月15日に放送されたサッカー番組『FOOT×BRAIN』(テレビ東京系、毎週土曜24:25〜※今回は24:55〜)では、2週連続企画の前編として、なでしこジャパンを特集。まもなく開幕するFIFA女子ワールドカップで、日本が再び世界一に輝くため、2011年の優勝メンバーが立ち上がった。

7月20日から開幕する女子W杯。日本のグループリーグの相手は、強豪・スペインや、カタールで日本男子代表を破ったコスタリカ、フィジカルの強さが武器のザンビアと、油断できない国ばかり。なでしこジャパンが世界で勝つためには、何が必要なのか。そこで、今回は2011年の優勝メンバーが集結。阪口夢穂と丸山桂里奈がスタジオでなでしこジャパンを分析すると同時に、宮間あやのプロデュースのもと澤穂希が現役選手にインタビューを行った。

なでしこジャパンでキャプテンを務め、日本人初のバロンドールを獲得した澤が話を聞いたのは、今のキャプテンを務める熊谷紗希。代表メンバーで唯一2011年の優勝を知る熊谷は、澤と宮間のキャプテンとしてのあり方を目指していたことを明かす。キャプテンとしてはスタイルの違う澤と宮間だったが、2人に共通するのは、「下の選手がついていきたいと思えるキャプテン像」だったそうで、熊谷も「そう思ってもらえるようなキャプテンになりたいなと思って、いろいろなことをしてきたつもりです」と語った。

澤は「あやがいてくれたから、(自分が)キャプテンとして成り立った」と切り出し、熊谷に「紗希をサポートしてくれてる子っているの?」と質問。今回、熊谷と同じく2011年の優勝を経験した仲間で、長年苦楽を共にした岩渕真奈がメンバーから落選していた。熊谷は「正直、今のところ、いないです」と答えながらも、「私自身が誰とでも話せるようにコミュニケーションを取ろうというのは意識してやっているので、それぞれの年代の選手の意見を聞く年代別リーダーは自分の中にいます」と、自分なりのキャプテンとしての姿を示していた。

そんな熊谷に、スタジオの丸山は「2011年のとき、紗希は若いほうだったんで、こんなにしっかりしていて、チームを引っ張っているんだなって思った」と感慨深げ。阪口も「下から慕われるし、みんなとお話できる選手なんですよ。プレーもそうですし、オフでもすごい役割を担っているのかなと思います」と、チームになくてはならない存在であることを指摘していた。

熊谷が率いる今のなでしこジャパンは、従来の4バックから3バックにシステムを変え、前線からアグレッシブにボールを奪う戦術を敷いている。しかし、システムを変更したことで、課題も浮き彫りに。熊谷が「今ハイプレスを剥がせるチームがこれだけあって、自分たちが3-4-3をチャレンジしてからのやられ方って、全部ロングボールなんですよ。1本のパスで失点している。ハイプレスの裏返しで失点するなら、割り切って引いたっていいじゃないかと思ってる」と話すと、澤は「でも、うちらもそうだったじゃん。監督が言っても、やるのは選手でさ。もう無理だなと思ったら、選手同士で変えてたよね」と、選手の現場判断の重要さに言及。スタジオの阪口も「(ピッチの)外から見ているのと、中でやっていたりするのってちょっと違ったりするんですよ」と指摘し、試合の時間帯やタイミングによっては選手の判断を優先させてもいいと説いた。

特に、今回のなでしこジャパンはメンバーがガラッと変わり、23人中14人の選手がW杯に初選出。若い選手の判断力の高さが勝利のカギとなる。14人の中で、注目を集める選手の1人が、WEリーグの日テレ・東京ヴェルディベレーザに所属する19歳の藤野あおば。今シーズンはカップ戦を含め17得点をマークし、リーグのベストイレブンにも選ばれた。

宮間を前にしたインタビューでは、緊張して黙ってしまう一幕もあったが、その実力は折り紙付き。インタビュー前に藤野とパス回しを行った宮間は「ちゃんとインサイドで蹴られる人はそんなにいない。しかも、その内転筋。いける! 絶対強いよ」と声を弾ませた。内転筋とは、太ももの内側にある筋肉のこと。丸山は「内転筋が強いからシュート振りも速いし、あと横の動きとか、ドリブルとかもすごいうまい」と絶賛した。

一方で、藤野には右サイドのFWでプレーする際に、仲間との距離感が遠くなってしまうという悩みも。この悩みに対して宮間は「距離感は私が思うにいい守備から生まれる。ボールの捕りどころさえみんなで共通理解ができれば、距離感が良くなると思う」とアドバイス。そのためには、藤野から「(パスを)出して」と声を出すことが重要だと主張した。

最後に藤野は「W杯で3点は絶対取って帰ってきます」と宣言。MCの勝村政信は「(今のなでしこジャパンには)パスがうまいパサーがけっこういるじゃないですか。彼女にとってとても、良いチームじゃないですかね」と期待を寄せ、丸山も「強さを感じましたね」と評価していた。

そして、阪口はW杯の初戦について、「いつも簡単な試合にならない記憶がある。引き分けたりとか、やっぱり、ちょっと固いので、なかなか自分たちのサッカーをさせてもらえない」と述懐。なでしこジャパンは、グループリーグでまずサンビアと当たるが、阪口は「まず初戦は結果だけ重要視してほしいなと思います」とエールを送った。

次回は、なでしこジャパン特集の後半戦。長谷川唯・長野風花という中盤のコンビと、澤穂希による新旧なでしこ対談が行われる。
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